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人間のエネルギーの基礎

こんにちは!ちょんまる です!

以前、体を動かすときは、ATP(アデノシン三リン酸)をエネルギーとして動いているとお話ししました。

今回はそのATPについてさらに具体的にお話ししていきます。

筋トレする方は当然ですが、トレーナーも知っておくべき内容になりますので是非最後までご覧ください!!!



ATPとは

ATPとは冒頭でも少しお話ししたように、アデノシン三リン酸のことです。

ATPはアデニン、リボース、3つのリン酸基から構成されています。

人間が体を動かすとき、いくつかあるエネルギーは全てこのATPに変換され体を動かしています。

さらに具体的にいうと、ATP分解酵素の働きによってATPが加水分解すると、一つのリン酸基が外れて、ADP(アデノ二リン酸)無機リン酸に分解され、その過程で生じるエネルギーを使って体を動かしています。

この仕組みをエネルギー生産機構と言います。


体内で作られたATPは、作られてから1分以内で使われるため、貯蔵しておくことは不可能です。

ですので、常に作り続ける必要があります。




ATPの材料

・クレアチンリン酸

・糖質

・脂質

の3つです。

ここで、タンパク質はATPにならないのか?という疑問があると思いますが、直接的にはならない。というのが答えです。

タンパク質が分解されたアミノ酸を使い、新糖生の糖を経由してATPになることはあるため、間接的に関与する。といった感じです。

タンパク質の主な働きは体の組織を構成することなので、エネルギーとしてはあまり見られません。



このようにATPになる材料は3つありますが、それぞれ使われるタイミングと特徴があります。

・クレアチンリン酸
ホスファゲン機構

・糖質
解糖系(早い解糖と遅い解糖を用いる)

・脂質
酸化機構

となります。


基本的に、体内で一番活動量が多いのは酸化機構です。

安静時のエネルギー供給は脂質から70%糖質から30%と言われています。

この時のクレアチンリン酸の供給量は0%だと思ってもらえれば良いです。

しかし、運動していくにつれて糖質の%は増え、脂質の%は減り、クレアチンリン酸の%は激増します。

具体的に、クレアチンリン酸と糖質が使われるときは、約8秒間全力で動作をするときだと言われています。

筋トレでいうと1RM〜3RMの強度の時です。

そこから30〜70秒程度では糖質が優位に使われるようになり、それ以上になると脂質が優位に使われるようになります。

わかりやすくいうと、基本的に人間は脂質を燃料として動いています。

これは寝ている時も起きている時もなにをしている時も、一定量消費し続けています。

これが、筋トレなど激しい運動でエネルギーが必要になった時に、糖質とクレアチンリン酸が働いて、突発的なピークエネルギーを賄ってくれます。

脂質はコスパが良いのでベースのエネルギーとして使われますが、クレアチンリン酸はコスパが非常に悪いです。

どういうことかというと、ホスファゲン機構では、クレアチンの持つリン酸をADPに渡すことでATPができるので1分子しか発生しません。

解糖系であれば、体内に蓄えられているグルコースを使うため、早い解糖であればATPを2分子、遅い解糖であればATPを6分子作ります。

しかし、脂質を使った酸化機構であればATPを129分子作ります。

半端ないですよね(笑)

酸化機構はエネルギーを作るのに時間はかかりますが、コスパがめちゃめちゃ良いのでベースエネルギーとして使われています。

なので、どうしても急にエネルギーが必要なんだよね!という時にクレアチンリン酸が活躍します。




クレアチンリン酸

クレアチンリン酸の材料はクレアチンです。

クレアチンの体内での貯蔵量は約120gあり、95%は筋肉で残りの5%は脳に蓄えられています。

エネルギーを使う時、ATPが分裂して二つのリン酸と無機リン酸に分けられますが、その無機リン酸というものをクレアチンがキャッチしてクレアチンリン酸として貯蔵されます。

体内に貯蔵されているクレアチンの2/3はクレアチンリン酸です。

そして、余っているADPにクレアチンキナーゼが働き、リン酸を受け渡すことで再びATPが作られ、エネルギーとして使われます。


クレアチンをサプリから取る理由は、単純に食事で摂るのは難しいからです。

クレアチン5gを摂るのに、牛肉2kg以上食べなくてはいけないので、サプリから取る方が賢明だと言えます。





糖質

1gあたり4kcalです。

糖質はグリコーゲンとして肝臓と筋肉に貯蔵されています。

肝臓にはおよそ100gのグリコーゲンが貯蔵されています。

筋肉にはおよそ300〜400gほど貯蔵されています。

血中に流れているグルコースはおよそ20gほどです。

つまり、体内にあるグリコーゲンをかき集めても、多くて2000kcalほどになります。

勢人男性がフルで糖質をエネルギーとして使うとすると、1日で無くなってしまいますね。




脂質

脂質の貯蔵庫とはいうまでもなく、お腹や体全体にある体脂肪です。

男性は18〜30代の平均値は18〜22%

女性は18〜30代の平均値は26〜30%

だと言われています。

つまり、計算するまでもなく、最も多く体内にあるエネルギー源です。

みなさんができれば取り除きたい体脂肪ですが、なぜこんなにも蓄えられるかというと、最もコスパの良いエネルギーなので、人間の本能的に蓄えようとするのが自然体であるからです。




ミトコンドリア

突然ですが、最後に結構重要な存在”ミトコンドリア”について少しお話しします。

まず、ATPの90%はミトコンドリアで作られます。

そして、人間が吸った酸素の95%はミトコンドリアで使われます。

さらに人間の体重の1/10がミトコンドリアです。

そんなすごい細胞がいるんだ!という風に今は思っていてもらえばOKです!笑

追々書いていきます。




以上、ATPについてお話ししました!

さらに細かい内容も今後上げていこうと思いますので、ぜひお楽しみに!!!












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