心の問題

今回は私の経験から得たことをお話ししたいと思います。

まずは以前書いた記事を読んでください。

私が大きな挫折をし、それを乗り越えた経験です。 


http://blog.livedoor.jp/hollywoodfx/archives/1648543.html

(ここからは上の記事を読んでくれた事が前提になります)

 

ここで重要なのが、ある地点からの努力の仕方の明確な変化です。

 

今まではこうでなきゃいけない、こうあるべきだ、しなきゃいけない。

という気持ちだったのが、

こうしてみたいに変わったことです。

 

これはものすごく重要なことなのですが、自分を含めて多くの人がこのことに気づかずに効率の悪い努力をして苦しんでしまっているのです。

 

可愛いキャラが描けるように、作れるようになりたいという希望があって、でも美術の基礎はデッサンだから、まずは円錐が描けなきゃ。立方体もかけなきゃ。そして石膏像も描かなきゃというふうに、デッサンなどを上手くなるためにやらなければいけないことという義務としてやっているのです。

 

問題はデッサンがいい、悪いと言うのではありません。

 

やらなきゃいけないという気持ちでやっているのがいけないのです。

 

例えばもし可愛いキャラを描けるようになりたいという気持ちがあるのであれば、とことん可愛いキャラを描くなり作るなりすればいいのです。

 

もっと上手く描きたい。もっと可愛く描きたい。という気持ちは自発です。

これを、可愛く描かなければならないという気持ちになったらそれは義務になります。

 

義務は積み重ねれば積み重ねるほど苦しくなってくるのです。

私が一回潰れた理由はこれです。

 

人体こそ基本。解剖学は勉強しなければいけないもの。

そう言い聞かせながら練習してきました。

はっきり言って面白くなかったです。

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リアルな筋肉を造形するためにとことん鍛え上げた肉体!


義務だから面白くない。

苦しくなる

続けられなくなる。

続けられないから上達ができない。

 ↓

上達できないから苦しくなる。

 ↓

無理やり努力する。

 ↓

さらに苦しくなる。

 

まさに地獄の無限ループです。

 

上達の秘訣は、練習、勉強を続けて出来るようになる事を積み重ねて行くことですが、積み重ねるという行為をするために大事なのは、やりたいという気持ちなのです。

やらなきゃいけないと言う義務ではないのです。

 

上手くなる人は大概好きなことをひたすら好きなように描いたり作ったりしています。

そうやって上手に、可愛くとかカッコよく描きたくてずっと描いてきて、ある時ふと気づいたりするのです。

 

顔の構造がよく分かってなかったんだなと。

 

そして色々調べてみると、デッサンを練習すれば人の顔の形を捉え易くなるのでは?

と気づいたりもする事があるかもしれません。

 

そこでデッサンをやったとしたら、

その時はもう基礎だからやらなければいけない、義務だからやらなければいけないという理由ではなく、

 

もっと顔の構造を知り、可愛い顔が、かっこいい顔が上手く描けるようになりたいからというポジティブな理由ができるのです。

 

そのような気持ちでデッサンに向き合う場合は、おそらくもっと楽しいものになるはずだし、上達も早いはずです。

デッサンをする目的が生まれたのですから。

 

義務ではなく自発

 

自分の望むものという自発を根底に、今自分ができること、やりたい事を広げて行くと、継続することがし易くなってきます。

そして継続できると上達してきます。

そして上達してくると、もっとこうしてみたいと言う希望が出てくるのです。

 

この上達のポジティブなサイクルに乗せることができると、上達するスピードが格段と上がってくるのです。

 

 自分が表現したいものを気持ちよく出すときに、その作品には魅力が産まれます。

 

そして魅力というのは、それぞれがもつ自分の【好き】から生まれるのです。

 

【好き】まさに人それぞれ。

1000人いれば1000通りあると言えるでしょう。

 

才能というものは、その人それぞれのもつ【好き】のことであって、そういう目で見れば、まさに全ての人は何かしらの才能を持っているということです。

 

いい作品は、自分の【好き】に気づいて、それを一生懸命出そうとして洗練を重ねて発揮できていくものなのです。

 

それは決して義務的な気持ちでやる練習で出せるものではないのです。



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