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全日本最速店長日記⑤

【オフロードバイクは路面との対話】

◆ふと思い立ちシクロクロスバイク購入

シーズン中は毎月何かしらのレースに出場するので店長日記の題材に事欠かないのですが、2月のレースをどうしようか迷っていました。チーム員数名がたまたまシクロクロスに出場し始めたので私もこれを機に始めてみようと思いました。私同様シクロクロスが気になっている方も多いと思うので、店長日記のネタとしてもいいのでは?と思いました。

シクロクロスとはどの様なレースか?私は「決められた競技時間の中、泥まみれになりながらオフロードを走る競技」という漠然としたイメージしか無かったので、まずは出場してみて体験してみようと思いました。

そうと決まれば、まずはシクロクロスバイクの調達です。カテゴリーが低いうちはマウンテンバイクやクロスバイクも使っていいようですが、上のカテゴリーではシクロクロス専用機が必要となります。どうせだったらシクロクロスバイクを揃えてちゃんと走ってみようと思い色々と考えた結果【FELT 】の完成車を購入する事にしました。選ぶ基準として、最初のうちは落車が多いだろうと考え多少雑な扱いに耐えられそうなアルミフレームである事、レースが2週間後に迫っているので即納できる事、が挙げられます。ディスクブレーキはメカニカルですが、効きの比較的良いTRPのSPYRE、5800系パーツで重量9kgほどと仕様も及第点です。2017年現世界チャンピオンが同ブランドの【FELT】に乗っている点にも惹かれました。

ロードと他に違うところは、自転車から降りて押したり担いだりする必要が有るので、走りやすい靴の底がゴム製のMTBシューズが必要な事。それに合わせてMTBペダルが必要な事です。
ペダルは前から気になっていた4面キャッチができ、形が面白い【CRANK BROTHERS EGG BEATER】。シューズはベルクロ使用、シンプルなデザインで丈夫そう・洗いやすそうな【DMT M5】です。

シクロクロスもカテゴリーが分かれていて、C4(カテゴリー4)から始めて、上位入賞すると上のカテゴリーにランクアップします。
最上位はC1(カテゴリー1)になり全日本チャンピオンなどが走るカテゴリーになります。

私もまずは一番下のC4からチャレンジです。
シクロクロスは距離が決まっておらず、競技時間により周回数が決まります。C4は約30分、このコースだと4周でした。今回出場する湘南シクロクロス第4戦中井中央公園は長い階段が特徴のコースのようで、持ち前の体力で押し切れるのでは?と楽観的にレースに臨みました。
試走してみるとコースよりも何よりも、まずはシューズとペダル、自転車に慣れていないので乗り降りすら手間取る状況。最悪、他の人の邪魔になるレベルだったら道を譲ろうと考えていました。

◆湘南シクロクロス

シクロクロスコースは道幅が狭いので、スタート位置とスタートダッシュが重要なようです。私のゼッケンは64番目で最後尾スタートになりました。
号砲が鳴り、皆ダッシュでもがく。私は舗装路、運動場の土の上をフルパワーで走り、後半の草地の斜面を自転車を押しながら全力で駆け抜けます。
2周目に差し掛かる頃には50名ほどの選手を抜き10番手くらいに付けました。

しかし1周目の全力走のダメージがかなり大きく、そこからペースが上がらない。
それでも2~3周目にはチームメートの太田選手とその他1名の選手と2番手争いのポジションでレースが展開します。
まだ20分くらいしか走っていないのですが、疲れが溜まり技術の未熟さが出始め、乗り降りでパタンと落車しました。その隙に1名の選手に抜かれ、5位に転落。
残りはなるべく丁寧に走り、表彰台をぎりぎり逃す4位でゴールしました。
3位以内だと強制的に上のC3クラスになるので、技術が伴わないうちは上がれなくて良かったなとも思いました。

◆路面との対話

シクロクロスレースを初めて走ってみて思ったのは、使う自転車こそ700Cのホイールとドロップハンドルでロードバイクと似ていますが、ロードレースとは全く違う競技だということです。最も重要なのは様々な路面に対処する能力「路面との対話の上手さ」だと思いました。それは経験と反復練習が必要なのは勿論のこと、他にもタイヤ・空気圧・ギアの選択・重心移動し易いポジションセッティング等が大切です。路面とライダーをつなぐ自転車にも、速く走るには細心の注意が必要だと感じました。

オフロードバイクを体験することで、以下の3点が身につきやすいと思いました。
①自転車の前後バランス
②タイヤが横滑りさせながらも倒れない感覚
③踏み込んだ力を空回りさせない感覚

これらの技術・感覚を習得するのは、ロードレースにもプラスになるかもしれません。

シクロクロスは乗っても観戦しても楽しい競技ですね!

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