小学生に「それってあなたの感想ですよね」と言われて、編集の大切さを痛感した
日常のちょっとした楽しみ。コンビニスイーツ。セブンイレブンで新作のスイーツが出ていたので早速買ってみました。
なるほど。ナッツが香ばしく香る中で、ベリーの甘さがアクセントになっており、ただのムースに留まらない仕上がりになっています。
もちろん独り占めは良く無いので、我が家の小学生にも美味しいよと分けてみます。すると、少々お口に合わなかったみたいで、もういいやとのこと。
えー。美味しいよね?と聞いたところ、返された言葉が、
「それってあなたの感想ですよね」
最近の小学生はすごいわけで。ひろゆきさんまで抑えているのか。なんでもクラスで流行っている言葉だそうな。
ムキー!となりつつも、まあ確かに一理あるなとも思い、残りは美味しく頂いてしまいました。
ただ、ふと考えてみると、感想以外の言葉ってあるのだろうかと疑問に思ってしまったのですね。
世の中の話は、誰かの与太話である
世の中の話とは多かれ少なかれ誰かの与太話です。例えば、会社の人を思い浮かべてみてください。武勇伝をさんざん語られたのではないでしょうか。
その武勇伝も多かれ少なかれ何らかの脚色が入っており、つまりは嘘です。少なくとも全てが真実ではないのです。
強調と省略。全ての話はそのどちらかを含みます。
でも、強調と省略を含まない話は、つまらないのです。とにかくダラダラと長い。だから、確実に伝わりません。
伝えるためには「それって私の感想ですよね」にする必要があるのです。
編集の巧みさが、伝える力
つまり、上手な「それって私の感想」とは、何を伝えて何を伝えないかを決めることなのでしょう。
冒頭のコンビニスイーツの例で言えば、もちろん食感ですとか、見た目ですとか、色々と伝えられるところはあったのです。
ただ一番の特徴は、ナッツの香りであって、それとコンビのベリーだと思ったわけです。だから、それしか書いていません。
それが上手いかどうかは置いておいて、そんな取捨選択の上手さ、つまり「編集の力」が、伝える力そのものなのです。
仕事ではよく「結論から話せ」と言われます。それは、情報の取捨選択の権利を、自分にも与えてくれと言ってることでもあります。
何を伝えたいかがわかると、何を強調し何を省略するべきか分かるのです。結論に辿り着くまでに、何が必要で不要かが分かります。
結論から話せは「編集権を分けてくれ」との意味でもあります。
読み手視点で編集するから伝わる
そんな伝える力そのものである「編集の力」。でも、それは上に書いたように編集者の感想です。
ただ、この編集は「読み手視点」で行われるから、意味があることです。
生まれたばかりの文章は、書かれた本人の視点でしか見られていません。それを読み手視点で見直して、強調と省略を入れ直すのです。
そんな編集が入るからこそ、文章は伝わるようになります。読者の視点での強調と省略が必要なのです。
ただ前にも書いたのですが、「今の」読者の視点だけだと行き詰まってしまいます。「未来の」読者の視点も必要になるのですけれどもね。
このように編集とは「それって私の感想」であり、つまり世の中の話は感想によって伝わるようになるのです。
これって私の感想ですよね
まぁ、このnoteも「それって私の感想」です。完全に客観的な文章なんてありえない。客観性が高いか低いかの程度はあるのですが。
だから自分の感性で感想を言うことを恐れないで欲しいのです。何を強調して何を省略するか。それが自分らしさそのものなのですから。
だからさ。その感想=自分の気持ちを上手く伝えられる人になって欲しいな、なんて思っています。
自分の気持ちを上手に伝えられる人。何を伝えて何を伝えないか。それを勇気をもって決められる人に。
これも、私の感想ですけどね。
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