収入を上げる手段は3つしかなく、どれもが変化で勝ち取る性質のものである
最近転職に関する話題が多いのですが、これはそろそろ私も転職して1年経つことが影響しているのではないかと思っています。
外資系の企業では、内部昇進ももちろんあるのですが、重要なポジションにはそのポジションを経験した人が座るという考えも強い文化です。
そのため、主要なポジションへと外から人が来ることになり、結果昇進を狙っていた人が他社に転職していくというのは日常茶飯事です。
収入を大きく上げる方法は3つ
私のポジションは、前任の人が他の部署に異動することで空いたポジションでした。来ただけで誰かのネガティブを買っていないのはラッキーです。
海外では年収は会社か役職を変えることで上げるもの、という発想があります。そのうち日本企業でも一般的になるのではないでしょうか。
人が収入を大きく上げる方法は、以下の3つしかないと言われます。
1. 転職する
2. 起業する
3. 投資する
この3つの中に、昇進するが入っていないのがポイントです。昇進は確かに年収を上げてくれますが、あくまでその会社の規定の範囲内です。
もし大きく収入を上げたいと思うのならば、上の3つのうちのどれかから選択しなければなりません。
そして、1と2&3の間には結構な谷があるので、1によって年収を上げようとするのが一般的ではないでしょうか。
金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント
ちなみにこの話は、ベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』の続編『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』に出てきます。
個人的には『嫌われる勇気』と同じぐらいキライな本ですが、キライということは新しい考え方を教えてくれる本でもあり、内容に納得もしています。
この本では、収入をE(従業員)・S(個人事業主)・B(ビジネスオーナー)・I(投資家)の四象限に分けます。
スライドの中のメッセージにもありますように、お金持ちになりたかったら「自分で働くのではなくてお金に働いてもらうことが必要」との主張です。
これはその通りであって、物事を大きくするためには「レバレッジ」という考えが必要です。梃子の原理のテコですね。
どんなに私たちは一生懸命働いたとしても、24時間以上働けませんし、私たちは一人しかいません。
一方で、お金や資産はいくらでも働いてくれますし、人数という限界もありません。大きくなる可能性があるという意味でレバレッジが効きます。
レバレッジは本当に大切な考え方です。小さな力で大きな結果を出そうと考えることは、全てのことにおいて結果を出すための必要な発想です。
ただ、私も含めて、多くの人がお金に稼いでもらうほどお金がないので、金持ち父さんにはダメ出しされると思いますが、Eの象限で頑張るわけです。
給与は会社が私たちを使って創出できる価値で決まる
とすると、Eの象限での大幅な収入アップの方法は、転職だけということになります。だからこそ皆、転職するのです。
そして年収を決める大きな要素としては2つあります。
ひとつはもちろん私たち自身の能力です。働くことは自分の能力を売ることであるという発想を持つと、売り方にも気を付けないと、と思えますよね。
そして、もうひとつが章のタイトルの会社の能力です。
会社の給与を創る能力は、競争環境に依存します。これにも大きく2つの要因があり、創り出せる付加価値の量と、競争の激しさ次第なのです。
会社が創り出せる付加価値が高いほど給与は高くなります。新しいものを創り、社会に提供する仕組みがある会社ほど、付加価値が高くなります。
一方、新たな付加価値創出力がそこまで高くなくても、競争が緩やかな業界にいる会社では給与が高くなります。規制産業は特にそうですね。
このように会社の給与水準は、競争環境次第です。そして、私たちの能力との掛け算が、会社が私たちを使って創り出せる付加価値なのです。
まとめると、以下のような式になりますね。
会社が創ることができる価値
= 給与の水準
= 会社の付加価値 ÷ 競争の激しさ x 個人の能力
このように、給与の水準の大半は私たちの能力の外で決まるのです。給与の額は、会社が私達を使って創ることができる付加価値次第と言えます。
もし年収を上げることが目標ならば、①付加価値を創り出す力が強く、②競争が緩やかで、③自分の能力を買ってくれる会社に行く必要があるのです。
結構、戦略的な話だと思いませんか。
改善したいならば、変えなければならない
転職するにせよ、起業するにせよ、投資するにせよ、今の水準から大きく収入を上げたい思うならば、何かを変えないといけないということです。
良い待遇は待っていて与えられるものではありません。狙いを定める力と、それを実現する行動によって、勝ち取っていくものなのです。
…なーんて言い切りましたが、給与が上がるということは、責任も上がることでもあることも何卒お忘れなく。
経済学に「バックワードベンディング」という理論があります。
800万円/年ぐらいまでは年収が上がる程幸せになるそうです。一方、それ以上は、責任の重さと年収が釣り合わず、幸福度は下がっていくそう。
ドラマ『24』で、最初の所長が「年収1,500万円にするために、人生棒に振ったわー」と言っていたのが忘れられません。本当にそんなものです。
何が幸せかは人次第。自分が「幸せならOK」なのではないでしょうか。
見返りを期待しなくなったとき
倍の報酬がやってくる。
フォード車で有名なヘンリーフォードの言葉です。私も、お金は結果であって、目的にすると失敗するし、生きづらいだろうと感じている派です。
一方で、意識的に動かないと上がらないものでもあります。自分の人生。誰も都合良く助けてくれませんからね。
収入と労力のバランス。時々考えてみては如何でしょうか。
ではでは。
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