追い風になるような言葉を心がけたいと思った
スムーズに進むかのように思えた会議は、最高責任者である彼女の一言で凍り付きました。
「私はこの件を許可した覚えはないのだけどね」
「この件」とは、1年がかりで準備と議論を重ねてきた案件です。
彼女があまり「この件」を好意的に感じていないことは理解はしていました。が、まさか一番最後の会議でも、ここまで言われてしまうのか、と。
全体的にはスムーズに進んだ会議だったのですが、終わった後の「ヨシやろう!」な気持ちは全く湧かない結末に終わってしまいました。
言葉は追い風にも向かい風にもなる
言葉は風です。追い風にも、向かい風にもなります。
小さく付いた心の火種にたくさんの空気を送り込んで大きく育ててくれることもありますし、一息でかき消してしまうこともあります。
誰かの何気ない一言、ちょっとした励ましの言葉。たったそれだけで、気分は軽くなり、前向きな気持ちで取り組めることもあるものです。
一方で、他愛のない一言、冗談で言った本意ではない一言で、取り返しのつかないほどの関係の喪失を招くこともあります。
風のように、言葉自体に色はありません。それを追い風として吹かせるか、向かい風として吹かせるか。それは、結局吹かせる人の吹かせ方次第です。
「ニュートラルならば応援する」原則
昔、日本指折りのトップコンサルタントの方にグループセッションで話を聞く機会がありまして、その中で印象的だった言葉があります。
「意見するなら腹を括れ」
大企業に勤める人が、社内で意見が通らなくて悩んでいると相談した時の返しでした。
「何にでも反対するから、言葉が軽くなる」
畳み掛けるように、言葉が続きます。
「結局、諦めて賛成するんだったら、最初から反対などしてはいけない」
その方曰く、自分も会社の方針に納得できないことなんてたくさんあると。でもその全てに反対はしないし、基本的に会社の方針には従う。
賛成:反対が50:50だったら間違いなく従うし、10:90でもおそらく従う。でも、0:100で納得できなかったら絶対に従わない。とのことでした。
これは組織で生きるルールだなと思いまして。100%納得できることなんて無いのですが、徹底的に反対するパッションがないなら従うべきでしょう。
ニュートラルだったら賛成する。組織で生きる人の基本方針ではないでしょうか。
選んだ以上は追い風を吹かせる
ちょっと世知辛い話になってしまったのですが、ともあれ、完璧に納得できずとも賛成する機会は多いものです。
そんな時に、「もう自分は賛成側に居るのだから」と前向きに考えられるかどうかが、出てくる言葉が追い風になるかの分水嶺だと思っています。
日常の中でも、どっちでも良いと思うことってありませんか。私は結構多くの事柄がどっちでも良い派です。
そんな時にでも、選んだ以上は前向きに楽しんだ方が絶対に楽しい。そのために、なるべく追い風になる言葉を選ぶこと。
「良いチョイスだね」「一緒に頑張ろう」。そんな言葉があれば、何気なく選んだ選択肢も輝き出すのではないでしょうか。
選んだ以上は、全力で追い風を吹かせる。人生の楽しみ方のような気がします。
追い風を吹かせられる気候を保つ
こんなことを言っていますけれども、やはり精神的に、肉体的に安定していない時は、追い風を吹かせることも難しくなってしまいます。
追い風を吹かせられるような温暖気候を保つこと。それが全ての物事に対する姿勢として一番最初に心がけないといけないことなのだと思います。
結局、なんだか煮え切らないまま終わってしまった会議。
まあこれも、参加者全員が向き合った逆境ということで、それを一致団結のバネに使っていけたら良いのかな、なんて考えています。
それでもやはり、自分は追い風を吹かせられる人でありたいな、なんて感じてしまった会議だったのでした。
言葉のが身に染みますね。
ではでは。
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