2020年は旧来型広告が盛り上がる
明けましておめでとうございます。広告マーケターのエルモ(@elmo_marketing)です。
いろんな人が2020年の未来予測をしているので、僕もひとつ、広告業界の未来について書いてみたいと思います。
広告業界も他の業界同様にデジタル化の大波が来ておりまして、2020年も昨年同様ネット広告が伸びる1年になるはず(2019年は、地上波の広告費をネット広告が上回る、広告業界にとって歴史的な1年でした)。
とはいえ、タイトルに書いているように、「盛り上がるのは古い広告」だと考えています。古い広告とは、TVCMや新聞広告、看板広告など、いわゆるオフライン広告のことです。
理由は大きく3つあります。
理由1.ネット広告は体温が宿らない
あなたには、記憶に残るバナー広告が1つでもありますか? それか、最後に見た、ネット広告の記事を覚えていますか?
情報が氾濫しているネット上では、必然的に広告も埋もれやすい構造にあります。
さらに、ネット広告は手に取って触れない。これは僕の持論なのですが、手に取って触れないモノは、体温が宿りにくく、注目も浴びにくいと思っています。逆に、手で触れるモノ(新聞や看板)は、割と自分ゴト化しやすい。
駅の看板に自分の証明写真を載せた広告(仕掛け)が最近バズりましたが、これがネット広告だったら全然シェアされなかったはず。手に取って触れるモノは体温がある。直感としか言いようがないですが、形がある有形物の広告のほうが、親近感がわきやすいのは事実だと思います。
理由2.ネット広告は個人最適化し過ぎている
次に2つめの理由は、ネット広告が個人最適化し過ぎている問題があります。ネット広告は、良くも悪くも、あなたの性、年齢、趣味嗜好に合わせて、ピンポイントで広告をぶつけてきます。
それゆえに、広告と個人のあいだでコミュニケーションが完結してしまうわけです。(出会い系のバナー広告を見て使い始めたとして、あなたはそれをシェアしないですよね? ネット広告はCV効率が良くても、話題になりにくいと思っています。)
つまり2つめの理由としては、ネット広告が悪いというより、ネット広告の躍進がオモテに出にくいゆえに、古い広告が話題になっていくだろうということであります。
理由3.古い広告のほうが、かえってシェアされやすい
3つめの理由は、古い広告(TVCMや新聞広告)は、SNS上でのシェアと親和性がすこぶる良いことにあります。年末年始に僕がちらっと見かけたものでも、、、
と、このように、TVCMや新聞広告は、ネット広告と違い、人が同じタイミングで同じ広告に目を向けたり、物理的に画像でシェアができるなど、ネット広告にはない特徴があったりします。オフライン広告は、ネット広告と違いシェアされやすいので、結果的にネット広告以上のリーチを無料で獲得できる可能性があるわけです。
この特性は、広告屋からすると、リーチ量と面白さを同時に追求できるので、見逃せないポイントになってくると思われます。
まとめ:新聞広告が流行る1年になると思う
ここまで、ネット広告にはない古い広告の良さ、オフライン広告に注目が集まる1年になる理由を書いてきました。
理由をまとめると、
1.ネット広告には体温が宿りにくい
2.ネット広告は個人最適化し過ぎている
3.古い広告のほうがシェアされやすい
これら3つの理由が相まって、TVCMや新聞広告に注目が集まる1年になるんじゃないかという、僕の未来予想でした。
とはいえ、話題はオフライン広告が持っていきつつも、ネット広告にお金が集まることは間違いないと思います。
今年も、広告やマーケティングについて、情報発信をしていきます。本年もよろしくお願いいたします。
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