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それでもビジネスに「アート思考」が必要な理由

ここ数日、アート、デザイン、ロジカル思考について書いてきました。

「アート思考、デザイン思考、ロジカル思考を整理しておく」

「広告とは、行動「デザイン」である」

今日は、その最終日(の予定です)。

3つの思考法のなかで、アート思考は仕事で一番役に立たない。役立たないどころか、むしろ仕事の邪魔になりえます。


それはなぜなら、、、

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アート思考は、受け手の解釈が多様なモノ
デザイン・ロジカル思考は、解釈が1つに絞られるモノ

ビジネスは、他者との合意があって成立するもの。共通理解を得ながら石段を積んでいくことが求められるので、解釈が多様なアート思考は、ビジネスと相性が悪いわけです。

そもそもビジネスで「役に立つ」とは?

そもそも、ビジネスで「役に立つ」とは、何を意味するのでしょうか?

小さい視野(チーム仕事のレベル)でみると、それは仕事を差し支えなく進めることだと思います。ロジカル思考が活きやすい世界です。


では、大きな視野でみて、「役に立つ」とは何でしょうか?

マーケティング視点でいうと、ビジネスで役に立つとは「顧客に選ばれること」にほかなりません。

顧客を運んでくれる人こそが、ビジネスでは正義。顧客に選ばれない人は、どんなに愛があっても、それは無価値です。

実際マーケにかかわらず、営業、マーケター、エンジニア、デザイナー、すべてのビジネスマンは、顧客に選ばれることを目的にしているはずです。

顧客に選ばれるための2つの方法

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ちなみにマーケティングでは、顧客に選ばれる方法は原則2つしかありません。

①同一カテゴリー内で頭一つ抜け出すこと
②独自の切り口で、競合カテゴリーから抜け出すこと
 (他社製品と一線を画す商品になる)

①は、言葉の通り。とにかく製品を磨いて、同じモノサシの中で、高いスコアを取りに行くゲームです。

②は、独自の切り口、軸を持つことで、競合とのカテゴリーから抜け出すことを意味します。


2つの方法のどちらにおいても、そして僕は「顧客に選ばれる」には、最終的にはアート思考が必要なんじゃないかと考えています。

最後は「内発的動機」で勝負が決まる

アート思考というと、美術的視点と連想してしまいがち。

ですが、アート思考の本質は「内なる自分の声を聞け」です。


ロジカルとデザインは共通理解を生むために、関心が「外」に向かいます。

一方、アート思考がもたらす関心とは、「自分自身のいまここ」です。自己を見つめた結果、自分のあるべき姿、やりたいことに気付くのが、アート思考なわけです。

つまり、アート思考がもたらすモノとは、「内発的動機」にほかなりません。


ここからは、僕の直感としか言えないのですが、、、、

図6

顧客に選ばれるために、①カテゴリー内で抜け出す、②別の切り口を作り出し他社と一線を画す、どちらの場合でも、「内発的動機」が結果を左右すると思うのです。


なぜかというと、どちらも「好きでいないと長く考えられない」から。

頭一つ抜け出すには、他より効率的にやるか、人より多い時間を投下するしかありません。

正直効率なんてテクノロジーが標準装備されたこの時代には、大きな差別化要素になりえないと思っています。だからこそ、内発的動機(またの名を情熱)がカテゴリー内で抜け出すための秘訣なんです。


他者と一線を画すときも、ポッと出のアイデアでは通用しないため、だれよりもその市場とプロダクトを考えていないといけません。だからこそ、結局は情熱が勝負を決するのではないかと考えています。

【まとめ】夢中になれるフィールドを探すこと

夢中は努力に勝るといいます。

これからの時代、自分が夢中になれるフィールドを探すのが一つのカギなのではないでしょうか?

もちろん、アート肯定、ロジック否定という二項対立的な考えではなく、、、

アート思考で夢中になれる分野を見つけ、仲間とともにロジカル・デザイン思考を駆使してプロジェクトを推進していく。そして、だれよりも没頭できる根底には内発的な動機がある。

これが、僕が考える、アート思考とロジカル思考の併用プランです。


とはいえ、他人のモノサシで生きるロジカルワールドは、自分をだんだんと見失っていきます。

ぜひぜひアート思考を駆使して、夢中になれるフィールドを探す努力をしていきましょー。

「アート思考、どうやって身に着けたらいいの?」と思った方は、こちらの書籍がおすすめです。

アート思考、デザイン、ロジックを分かりやすく説明しています。

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本日は最後までお読みいただき、ありがとうございました。

何かしらの参考になると幸いです。

ロジック、デザイン、アート思考についてもっと知りたい方は、こちら2つの記事もぜひお読みください。

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