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半額家族

オートミール生活、続けているのですが全く痩せる気配がありません。(まぁ、お菓子を食べてしまってるからだと思うのですが)
先月くらいまでは、家にいるときの主食はほぼオートミールでお米やパンをあまり食べないようにしていたのですが、結局そんなに変わらない(体調現状維持がのぞましいけど体重現状を意地になって保っているのはなぜなのよ、わたしのカラダよ答えておくれ)ので、それならもう、たまにはごはんやパスタを食べてもいいんじゃないかというマインドになってきてしまいました。

で、自炊もそれなりにしてはいるのですが、最近はあれこれ立て込むことが多く、疲れるとスーパーのお弁当を買ってしまうことも。あ、でもケチ経済観念がしっかりしている(たぶん)ので、定価ではなくて値下げされているとき限定です。逆にいえば、スーパーに行った時点で半額になってたら「今日はお弁当でいっか」と決定打になりますが、20%オフではどうするかちょっと悩みます。5%という消費税率より低いふざけた値引きだと、どんなに疲れていても自炊決定です。(あと、家から出ない日は当然自炊です)


今日もまた半額のお弁当があったので、自分に甘いわたしは「明日も早いし、、、コレでいっか」とお弁当を手に取りました。今日は比較的ラインアップが豊富でしたが、時間帯によっては売れ残っているのが全然ないときもあります。値引きシールを係の人が貼り始めると、その人の周りに“お取り巻き”ができるんですよね。もうみんな真剣。というか、やっぱり世の中不景気なのかなぁとか思ってしまいます。

このところ、そのシールタイムのタイミングに居合わせることが何度かありました。わたしは、自分のぶんだけ買えればいいので、我先に!と目の色を変えるのではなくてできるだけ控えめに、(半額の)選択肢が少ないより多いほうがいいなぁ、というくらいのモチベーションです。珍しく売れ残っているものがいくつかあってひとつに決められないときは、次の日用として買うこともありますが、せいぜいそれくらい。
でも、周りの人をよく観察してると、結構買ってるんですよね。もちろん、皆さんの家族構成はわからないので自分のだけではないかもしれませんが、お弁当をいくつか、お惣菜、パンなどシールがついているものをカゴに入れているのを見て、今夜の夕食ぶんと、お惣菜は晩酌用かな? あとパンは朝ごはんかなぁなどと勝手に予想してしまいます。

そんななかで、そのシールタイムを狙ってくる常連の親子(たぶん)がいるんです。いつからでしょう、コロナ禍以前、たぶん数年前からこのスーパーに来ていると思います。ちょっとね、醸し出す空気感がほかの人と違っている気がするんですよね、、、(わたしの偏見かもしれませんが)
お母さん(らしき人)と息子と娘の3人なのですが、正直年齢不詳です(というか親子かどうかもわたしが勝手に想像しているだけでほんとうのところはわからない)。しかも、彼らは夕方、陽の落ちた頃からそのシールタイムをスーパーの前で待っていることがあるんです。最初はなにをしているかわからないし、気にも留めてなかったのですが、何度か見かけるうちに「その時を待っている」のだということがわかってきました。スーパーのカートに自分たちのバッグなどを乗せて段差のところに腰かけているのですが、時々彼らの姿を見かけるとなんとなくぼんやりとした表情だな、と思ったりしていました。
あくまで、わたしの場合ですが、シールがついていたら買うけれど、まだ貼られてなかったらその日はわざわざ待ってまで買おうとは思わないんです。半額シールをつける時間帯を狙ったり、そろそろかな、とスーパー内でうろうろ待ったりするのはなんとなく時間の無駄だし、かえって疲れてしまう気がして。
でも、彼らはじっと待っているんです。スーパーの前で。
そして、シールが貼られると片っ端から(あ、でも生鮮食品の半額はアウトオブ眼中(←死語だなコレ)みたいで、それらを買おうとしているのは見たことがありません)カートに入れているのでしょう、明らかに3人分としては多い量がカゴの中に入っています。もちろん、ほかに同居家族がいたり、翌日のぶんもあったりするのでしょうが、正直「そんなに食べる?」って思っちゃうくらい。たまにすれ違いざまになんとなく彼らのカートを見ると「え?それも半額になってたのね」みたいなお惣菜とかも入っていて、誰よりも早く半額争奪戦に挑んでいるんだろうと、むしろ感心してしまいます。

わたしはオシゴトの時間が一定ではない(よって毎日同じ時間にスーパーに行くことがない)ので、彼らが毎日来ているかどうかまでは知らないのですが、それでも、半額シールが貼られた直後の店内に行くことがあると、必ず戦利品でカゴいっぱいにしている彼らと遭遇します。いつもいつも買っているのに飽きないのかなぁ、なんて余計な心配もしちゃったりね。(スーパーのお弁当って季節とかで微妙に変化していても、基本的なラインナップはあまり変わらなくて飽きちゃうんですよね、、、これまたわたしの場合、ですけれども)

そしていつだったか、彼らが買い物を終えて歩いているところに遭遇しこともありました。その日はわたしはスーパーには寄らず彼らのことなんて全く考えてなかったのですが、少し前に見覚えのある3人の背中があって「あ、今夜も行ってたんだ、、、」と気づきました。お母さんがよくお年寄りなどがお買いものに使うカートを引きながらゆっくり歩いていてそれとわかりました。とても歩くスピードがゆっくりなので、あっという間に追いついてサッと追い抜いてしまいましたが、子どもたちも荷物を持っていたのかしら。暗かったしよく見えなかったけど。

きっと、半額のお惣菜やお弁当を買うのは彼らの日課なのでしょう。半額商品が少ししかないときは「そんなに買い占めるないで」って思う人もいるかもしれませんが、なんだかあっぱれな気がします。彼らは日々、食卓でどんな会話をかわしているのだろうと、ふと思うわたしでした。


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