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子連れはエスカレーターにどう乗るのが正解? 横並びは危険が多かった

「子どもの手を引いて横並びに」って言われても…

子どもとエスカレーターに乗るとき、JRの啓発ポスターやエスカレーターには「子どもの手を引いて横並びに」乗るよう書かれています。

しかし。

殺伐とした東京ジャングルでそんなことをやらかそうものならば、文字どおり「引きずり」降ろされます。
他人の子どもを平気で跨ぎ(子どもの頭に自分の荷物がぶつかろうがおかまいなしです)、あるいは子どもを押しのけて強引に割り込み、舌打ちをする。「俺の通り道を譲らないお前らが悪い」と言わんばかりに、当たり前の顔をして体当たりをしてくる。
残念ながら、これが日常です。

出勤時間帯ならいざ知らず、午後2時過ぎの比較的空いた駅でも割とこんな感じですし、ファッションビルのエスカレーターにだって「他人を押しのけてまで我先に行きたい」人は出没します。
一人分の幅しかないタイプのエスカレーターでさえ、強引に割り込もうという人が現れることがあります。しつこいようですが、これが日常です。

子連れは無理に横並びに乗らないほうがいい

エスカレーターを作っている会社が「子どもの手を引いて横並びに」乗ることを促していようと、実際にそんなことをした日にゃ事故につながりかねません。
舌打ちをされたり、跨がれたりして、危険な思いや、嫌な思いをすることだってあると思います。

我が家には、二歳半のムスメがいます。
そりゃもうかわいいひとり娘です。
いらない危険は負わせたくないので、エスカレーターで横並びには乗りません。

我が家のエスカレーター乗車スタイルは次のとおりです。

のぼりの場合
①ムスメを先に乗せてから、わたしが後ろに添うかたちで乗車します。
②手すりにギリギリで手が届くので、手すりにつかまらせます。

「のぼりは電車」と教えています。操縦士はムスメです。

※手すりに掴まっていようが2歳児には自分のからだを支えるだけの力がないのでよろめいたら落ちますが、その点は保護者が後ろから手を添えてカバー。
手すりにつかまろうとすることで端に寄ってくれるので、駆け上がる人が肩から下げているカバンで後頭部を殴打されるリスクを軽減できます。
大人の荷物が子どもの頭の高さになることが多いので、駆け上がっていく人が多い(=衝撃が強い)エレベーターは特に注意が必要です。

くだりの場合
①のぼりとは逆に、わたしが先に乗り、手を引いて乗車させます。
②横向きになって手をつなぎます。

「くだりはカニ」と教えています。ただの横向きです。わたしは左手に手すり、右手にムスメの手を握ります。きっと大阪だと逆ですねこれ。
手すりに背を向け通路(通路じゃないけれど)側を向くことになるので、後頭部殴打のリスクはこちらも少ないです。

もう面倒くさいから抱っこすればいいんじゃないの…と思う方もいるかもしれませんが、抱っこが安全とは限りません。

エスカレーターを駆けると思わぬ事故につながることも

ムスメがまだ抱っこ紐にすっぽりとおさまっていたころ、エスカレーターを駆け下りる人がわたしのショルダーバッグをひっかけてしまい、ムスメを抱いたまま引きずり落ちそうになったことがありました。
駆け降りた人はひっかけていることに気づかず、そのまま駆けていくところでした。
さいわい、手すりにつかまっていたのと、わたしのすぐ下にいたひとが助けてくださった(駆けおりて行く人を捕まえてとめてくださった)おかげでケガはなかったのですが、下手すりゃ母子ともに大怪我です。
「手すりに掴まるのは大切なんだなぁ」と痛感するとともに、「バッグは通行者側にかけてはいけない」と学習したのでした。
それから「抱っこだから安全とは限らない」とも。
抱っこ紐が使えるならば手すりにつかまれるので抱っこはまだ有効ですが、ある程度大きくなってくると、抱っこする手で両手がふさがってしまうため、手すりに掴まることが難しくなります。
子どもを抱きながら、とっさに手すりを掴むことが難しいので、人にぶつかられたり、押されたりといった衝撃には弱いのです。

わたしが極力エレベーターに乗りたくない理由

じゃあエレベーターに乗ればいいだろうと思う人もいるでしょう。
わたしもまったくそのとおりだと思うので、エレベーターがあるようならばエレベーターに乗ります。ただし、空いていれば。

ベビーカーを押していたころ、悩みは「なかなかエレベーターに乗れないこと」でした。混んでいるんです。
山手線の駅にあるようなエレベーターは、ベビーカーが乗れて2台といったところでしょうか。
もちろんエレベーターを使いたいひとは子連れだけではないため、けっこうな行列をなすことが少なくありません。
足の悪い高齢者や、でっかいキャリーバッグをゴロゴロやっている人もエレベーターを求めてやってきます。
このとききちんと列がなされればいいのですが、ここでも我先に乗り込もうと割り込む人がいるわけです。
すこしずつベビーカーがエレベーターに乗っていくものの、エレベーターの行き来が追いつかず、そうしているあいだに次の電車がやってきて(東京の電車はすぐに来ます)、また列が伸びていく。
そうやってずうっと待っていたこと、少なくありません。
だからこそ、エスカレーターに乗れる身軽なわたしは、エレベーターは必要としている人に譲りたい。空いてりゃ乗りますけれどね!

エスカレーターはイライラせずスマートに

JRがエスカレーターを歩行しないように呼びかけてくれるのは嬉しいですね。普及すれば、安全でなによりだと思います。
しかし歩行禁止ルールが守られる日が来るとは、いまのところ到底思えません。
わたしも勤め人だったころは、時間に追われてエスカレーターを駆けた経験、きっとあったんだと思います。
急ぐ気持ちはわかります。だから、歩行しないで!とはちょっとわたしの口からは言えません。

しかし手すりを必要とする人だっています。子連れは横並びに乗るのが一応のルールですし、なかには片側にしか力が入らないなど、通路(通路じゃないけれど)側の手すりを必要とする人だっているかもしれません。

あなたが急ぐ事情があるように、他の人にも事情があります。

せめて、イライラせず、順番を守り、スマートに乗ってほしいものです。

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