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TAICHIRO MORINAGAというブランドを追ってみました。良いブランドです。

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このおじさんをご存知でしょうか。
私のおじいちゃんです(嘘です)

森永太一郎氏の似顔絵イラスト。
そうです、我らが(?)森永製菓の創業者様その人です。

森永製菓は数年前に「TAICHIRO MORINAGA」というブランドの展開を始めました。
そのブランドロゴが、上の画像です。
(創業者の名前と顔をそのまま使っちゃうのも凄いし、創業者の顔をあんな5画くらいで書ける簡易的な顔にしちゃうのも凄い。なんか、色々と凄い)

一体全体、この新ブランドは何者なのか。
聞くも涙語るも涙、涙の雨あられでちょっと私の拙い言葉では到底無理なので。ブランドストーリーをそのまま引用しておきます。

<お菓子が、新しい体験だった時代>
1899年。
西洋菓子が日本にまだなかった時代に、
キャラメルやマシュマロを、はじめて口にした日本人は驚きました。
その「新体験」を届けたのは、森永製菓の創業者、森永太一郎。
太一郎はアメリカで11年にわたる厳しい修行にたえて、洋菓子づくりの技術を日本に持ち込みました。

<いま、あらためて原点へ>
それから、およそ1世紀。
世界中の情報に、どこからでもアクセスできる。
昨日オーダーしたものが、今日届く。
食べたいものを、食べたいときに食べられる。
なんでも手に入る時代になったいま、
転送できない「新体験」をあじわっていただくという、
その原点に立ち返らねばと、私たちは考えました。

<お菓子をこえる、「をかし」な体験を。>
新体験。私たちの言葉で言い換えるなら「をかし」な体験。
美しい。見事だ。趣がある。心が惹かれる。
100年かけて磨き上げたお菓子づくりの技術で、そんな「をかし」をかたちにします。
味わったことがない体験を、お菓子を通してみなさまにお届けする。

私たちは、TAICHIRO MORINAGAです。

最後のところ、大事なのでちょっと強調しました。
最近のこのブランドの動向を見ていると、本当にこのブランドストーリーを体現しているな、と。
ちょっと感動します。

どんな商品を出しているのか、ちょっと見てみましょうか。

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【ハイクラウン】
こちら、私は馴染みがなく初めて見るお菓子だったのですが、母の世代だと「へぇ、懐かしい!」という感じらしいです。

「なあんだ、昔人気だった商品を復活させただけね。
甘いよ、大甘だよ。僕ら現代っ子の方が良いもの食べて育ってるからね。そんな古くさい味じゃ満足できないだろうさ」
そんなことを言い出す不届き若者が出てくるかもしれません、
が、何も問題はありません。
何故なら、勝手にそんなことを決めつけるその阿呆な若者が間違っているのだから。以下の説明をご覧ください。

Hi-CROWNは 1964年に発売したチョコレートです。 誕生から50年以上たった今、 その間に研究所で蓄積した膨大なデータを活用し、 現代のお客様の舌に一番受け入れられるよう生まれ変わりました。 例えば、モダンチョコレートの最大の特徴ともいえる「くちどけ」。 温度や油脂分などの膨大なデータから、ミルク感、キャラメリックなコク、 繊細な甘さのバランスを分析し、長く味わえるベストなくちどけをつくりだしているのです。

なんか…滅茶苦茶分析しています!ブランドストーリーにあった、
「磨き上げたお菓子づくりの技術」
ハイパー体現していそうです。

【キャラメルラスク】
ラスク専用に焼き上げたブリオッシュを、森永のミルクキャラメルとたっぷりのバターで仕上げました。
サクサクとした食感の後、口の中では溶けていき、キャラメルの風味が口いっぱいに広がります。
これまでのラスクとは全く違う、究極のラスクです。
【キャラメルバウム】
「兵庫県産こだわりの小麦粉」「森永ミルクキャラメルソース」など原料にとことんこだわり、これまでにない「ふんわり」「しっとり」そして「濃厚な味わいのバウムクーヘンに仕上げています。

このあたりは、パッケージが懐かしい感じですね。
あの、ミルクキャラメル。

ただ、申し訳ないのですが、素人なので何がどう凄いのかはちょっと実感として分からなかったです。まあ、やたらとキャラメルの風味がもの凄くて狂ってるくらい美味しいラスクとバウムではあったのだけれど。

【キュービック フィナンシェ】
こだわりのキャラメル原料と風味を際立たせるゲランドの塩を使用し、
絶妙な火加減で焼き込むことにより、芳醇な味わいとこれまでにない食感のフィナンシェに仕上げました。
どこから食べても一口でこのこだわりの品質を感じていただける様に、形状をキューブ状にし、均等に火が入るようにしています。

こちらもまぁ、超おいしいキャラメルのフィナンシェっていう認識なんですが、やっぱり形がキューブ状なのは良いですね。
外側のさっくりとした食感も、中のキャラメル風味が幸せな生地にも、無駄が無くて。
食べすぎが怖いのですが、私はこれ、大好きです。

さて、次あたりからちょっと「こ、こいつは、やべえ…」という輩が続いていきます。

【エアレーションプルミエ】
森永独自のベイクドチョコレート技術とエアレーション技術の融合から生まれたチョコレート。
圧力をかけてエアーをチョコレートに送り込み、ふんわりさせるとともに、森永の100年以上のチョコレートの油脂のノウハウにより生まれたなめらか口どけチョコレートです。
あまりの軟らかさで常温では触れることが出来ないチョコレートゆえにベイクドチョコレート技術を駆使し、さっと炙ってレアな状態を作り上げることで皆様のもとに届けることができました。
ブラックビスケットとエアレーションのコンビネーションにより繊細で儚い食感とザクザクした相反する食感もお楽しみいただけます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。
はへえぇぇ・・・。なんか、凄いっす。
なんちゃら技術で圧力、エアー…空気?をチョコに入れてふんわり食感で、油を工夫して滑らかな食感にして、炙った、そうです。

確かに不思議な、「お、おおぉ…」というような食感でした。
(ぶっちゃけ技術については最近の進歩が凄いから、100年でも30年でも変わらなくない?なんて邪道な疑問は心の奥にしまっておきましょう)

で。ここで、2019年11月1日に渋谷スクランブルスクエアという商業施設ができ、そこにこのTAICHIRO MORINAGAも入ってきたわけですが。

いかにも社内の企画会議で一蹴されそうな、夜中に思い付いてメモしたけど朝見返したら「何考えてんだ自分…」って呆れそうな、そんな商品が発売されます。

それがこちら。
「ガトー醤油ショコラ」
キッコーマンとの共同企画…(うわぁ、ガチな醤油だ…)

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パッケージの、字を右から読むデザインがまた、面白い。
歴史と革新を感じられる、そんな商品です。
おそるおそる食べてみると、
お…美味しい。
醤油感を凄く感じるわけではなく、それはコクとか奥行きとか、そういうところに出ている感じです。
食感も滑らかで。一部のコアな珍チョコファンだけをターゲットにしているわけではなさそう。
誰にでも美味しく感じられ、
「これ醤油使ってるんだって!」「なにそれウケるー)))」なんて楽しい会話を生み出せるような、そんな商品。
結構話題になったのでスイーツ好き界隈では誰もが知る商品かとは思いますが、実際にはそんなに知名度が高い訳ではなさそうなので。
ちょっとしたプレゼント等に使いたいと思います。

プレゼントって、「ちょっと面白く、でも絶対に味は押せる」スイーツをあげたいですからね(そういうの選ぶの、楽しいけど結構難しいのです💦)

そして、ようやく時系列が今に。
バレンタイン&ホワイトデー向け商品です。ででん!
「ショコラブール」
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端的に言ってしまえば、超すごいチョコボールです。
味のラインナップは5種類。
・マシュマロ
・ラムレーズン
・キャラメル
・ルビーカカオ
・カカオグラッセ

うち、私が購入したのはカカオグラッセなので、そのレビューを。

カカオ豆をチョコレートでコーティングしたものです。
なのですが、このカカオ豆の食感が凄いのです。
カカオ豆が食べられるよ!結構おいしいんだよ!という話はチョコ好きには常識。私も好きで最近日常的にカカオ豆を食べています。

カカオ豆って、砕いたナッツ類の如く、食べられはするけど、カリカリとかそういう食感なはず…なのに、こちらの商品に入っているカカオ豆は、甘納豆くらいの軟らかさ。驚きでした…。

「ちょっとずつ、つまも~♪」なんて軽い気持ちで開けたのですが、
甘かった!それはもう激甘…いや、どちらかと言えばチョコ自体の甘さは控えめだったかな、もう風味の良さが凄くて変な甘味とか付けなくて充分…と、そうじゃなくて!
考えが甘かったのです。

800円するんですけれど、一気に食べましたね。
止まらなかったです。ご注意!

この商品はもう一つ良い所があって、人の役に立つチョコ、ということです。

カカオ豆の皮を剥く作業をするのが、ガーナのお隣さん、トーゴの女性。
(一粒の形を残して剥くのは滅茶苦茶ていねいにやらないと無理なんです)

森永は、そのカカオを他よりも高めの(妥当な!)値段設定で購入するので、つまり私たち消費者がこの美味しいチョコを沢山買うと、トーゴに沢山お金が入る。作っている人たちが助かる。そんなチョコです。

食べる人も作っている人も会社も幸せな、そんな幸せたっぷりな商品を、人に感謝の気持ちを伝えるこのバレンタイン、ホワイトデーの商品に投入するなんて、森永さんも粋なことしてくれますね。

変遷を追ってきたら大分長くなってしまいましたので、この辺で。


これからも美味しくて新しい、人にも世界にも優しい、そんな商品を出してくれるよう、応援しています。

ごちそうさまでした。

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