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自由には2つの種類がある│freedom と liberty について

2つの自由を分けてみよう

なにげなく使われている「自由」ということば。

でも実は、

・freedom
・liberty

の2種類があり、混在して使われているようです。

日常会話の場面では気にする必要はそこまでないかもしれませんが、組織やコミュニティの文脈で自由を扱うときには、freedom と liberty を分けたほうがいいと感じています。

両者の違いを少し書いてみます。


freedom と liberty の違い

freedom は受動的で漠然とした自由の形態です。

freedom は人を不安にさせることもあります。制約なしで「なんでも自由にしてください!」と言われると、かえってどうしていいか分からないものです。

逆に、 liberty は能動的で明確な自由の形態です。

具体的に「あなたには◯◯をする自由があります」という文で表現することができるのが特徴です。

libertyは権利にも似ています。liberty of worship(信仰の自由) は rights of worship(信仰の権利)が行使されていることで実現されます。

ざっくり言えば、「あなたは何をしてもいいんだよ」という freedom と、「あなたは◯◯をすることがでます」という liberty 、という感じ。


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ちなみに、自由の女神(Statue of Liberty)は、アメリカ合衆国独立の象徴。不自由な状態から勝ち取った明確な自由を表現するために freedom ではなく liberty なんですね。


能動性を引き出すのはどちらか?

組織にしてもコミュニティにしても、人の能動性が引き出されることが重要だと思っています。そのとき、freedom と liberty ではどちらが有効でしょうか?

freedom で動ける人もいるでしょう。でも、多くの人にとっては設計された明確な自由としての liberty がなければ、何をしていいのか分からない。

だから、人の能動性を引き出す補助線としては liberty のほうが向いているんじゃないかなと思うのです。

たとえば、組織を盛り上げるために「部活動を立ち上げる自由(liberty)」をメンバーに伝える、といったやり方を採用することがあります。すると、それならやってみようかな、と動きだすメンバーがでてきます。逆に「なんでもできる自由(freedom)」では動き出すメンバーはあまりいません。

このように、freedom と liberty を分けて考えることで、打ち手や伝え方が変わってきます。同じ「自由」でくくっていたときには見逃されてしまうポイントが、立ち現れてくるのが、こうした分類をしてみる利点だと思います。

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