見出し画像

『現代短歌新聞』2022年8月号

①「インタビュー 平岡直子氏に聞く」現代歌人協会賞受賞おめでとうございます!〈定型のなかには今まで書き込まれてきたたくさんの形跡があって、家具付きの部屋を借りるみたいな気がするんです。〉千年以上誰かから誰かへ、貸されてきた部屋のイメージだろうか。

②平岡直子〈みんな地獄にいるんだな、と思えるような歌を心に抱くことが、苦しい時間をやり過ごすためにどうしても必要なときがあります。〉、ですよね。一人であれこれ考えてると自分のいるところが一番底なんじゃないかと思えてしまう時がある。その時、歌が要る。

③小塩卓哉「短歌文法道場」〈(形容詞のカリ活用は)元々が下に助動詞を接続するためですから、言いきりの終止形は存在し得ないのです。〉〈かにかくに渋民村は恋しかり/おもひでの山/おもひでの川 啄木は、他にも、このようなカリ活用の「終止形」をいくつも用いています。そもそも、現代短歌で古典文法を用いることと、平安時代の古語を正確に用いようとすることとは別問題であり、近現代短歌で、使い慣らされてきた用法を認めることはありだと思います。〉
 それは現代語の中で、現代語のルールで、古典語を活用しているということ。死語だが使われるので変化するのだ。

2022.9.1.~2. Twitterより編集再掲