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アメリカン・エキスプレス決算発表(2020年1~3月期)

「そう、人生には、これがいる」
というフレーズでおなじみのアメリカン・エキスプレス・カード。

所得の高いハイクラスの人が持つカードというイメージがありますが、最近ではビジネス用途としてもアピールしていますね。

アメリカン・エキスプレス社は荷馬車運送業からスタートし、トラベラーズチェックの発行で拡大してきました。

現在では、保険や旅行手配事業などにも進出し、総合金融サービス企業として世界中でビジネスを展開しています。

最新の決算動向

4月24日に発表した2020年1~3月期決算は、営業収益が76億8900万ドルで、前年の同じ時期と比べ0.5%減少、ほぼ横ばいという結果になりました。

内訳をみると、非金利収入が3.9%の減少となりました。
カードの年会費(Net card fees)は17.6%増えましたが、収入の半分以上の比重を占めるカード手数料(Discount revenue)が5.7%減り、その他の手数料収入(Other fees & commissions)も10.3%減ったためです。
キャッシングローンによる金利収入は13.1%増加しました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞、景気の悪化を見こして、引当金を昨年1~3月期の3倍以上に当たる26億ドル計上しました。

この結果、純利益は3億6700万ドルと、前年比76.3%減と大幅な減少となりました。
1株当たり利益も0.41ドルと77.2%減少しました。

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セグメント情報

アメリカン・エキスプレスのセグメントは、現在、以下の3つに分かれています。

・Global Consumer Services Group
・Global Commercial Services
・Global Merchant and Network Services

Global Consumer Services Group

このグループには、消費者(個人)向けのカードサービス、ローンサービス、旅行サービスが含まれます。

非金利収入は前年とほぼ同じ水準でしたが、カードローンの金利収入が6.1%増加したことから、部門売上高は4.0%増加しました。

ただ引当金を前年の3倍以上にあたる18億ドル計上したことから、部門利益は2億ドルと前年(9億5400万ドル)の約5分の1の水準にとどまりました。

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Global Commercial Services

このグループには、中小企業向けを中心とするビジネスサービスや、企業向けの決済サービスが含まれます。

非金利収入は前年と比べ4.7%減少しました。金利収入はそれほど規模は大きくありませんが、前年の1.5倍に拡大しました。

こちらのグループも、引当金を7億2600万ドルと前年の3倍の額を計上したことから、部門利益は3800万ドルにとどまり、かろうじて黒字を維持した格好となりました。

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Global Merchant and Network Services

このグループには、カード取引の決済ネットワークの運営・管理、加盟店向けのマーケティング、データ分析、セキュリティなどのプラットフォームサービスが含まれます。

部門売上高は前年比9.7%減少しました。
一方で、マーケティング費用や開発費用などが増えたこともあり、部門利益は27.0%減少しました。

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COVID-19に対する対応

この1~3月期は、昨年までの好調な流れを引き継ぎ、2月までは業績は順調に推移していたようです。ただ、3月に入り新型コロナウイルスの感染拡大の影響が顕著になり、急激に悪化してきたようです。

今後の対応として、
従業員向けには、
・2020年を通してレイオフを行わず雇用を確保する
・100%在宅勤務を行い、給与の支払いも行う

顧客向けには、
・支払いや返済が困難になった顧客には、短期および長期の支援プログラムを実施
・会員向けサービスとして、新たな特典を追加する

加盟店向けには、
・物理的な接触を減らすための非接触型取引の基準の引き上げ

を実施すると表明しています。

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まとめ

・2020年1~3月期の営業収益は前年比0.5%減でほぼ横ばい
・1株当たり利益は0.41ドルと前年より77.2%減少
・カード年会費や金利収入は増えたが、カード手数料は減少
・引当金を前年の3倍以上積み増したため、利益圧迫


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経済出版社で米国企業の情報マガジンを制作している編集者兼データウォッチャー。「気になる」「知りたい」米国企業の情報をお伝えしていきます。投資信託、iDecoなど資産運用周辺も得意。ファイナンシャルプランナーとしての活動もゆるゆるはじめます。
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