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情けない私を救ってくれるお料理本バイブル

私はわかりやすく、情けないところがあって。

それを知っている人は少なくて。

ちょっと、助かっている。


特にダメなところ。弱いところ。

私は何に弱いかというと・・・

寝不足と、空腹。

子どものように。
シンプルに。

眠いと、フラフラとリビングで横になる。

ばったりと、布団に倒れる。

最近は、息子が私の部屋の電気を消すのが日常と化している。

私の部屋は引き戸でたいてい、開けっ放しなので。


そして、空腹。

途端に、不機嫌になる。

黙り込む。

さすがに大人になってからは、取り繕うようになった(つもりだ)けれど。

夫には、早々に、バレた。

初めての、旅先で。

「どうしたの?」
「・・・なんでもない」
「変だよ。気分が悪いの?」
「ううん」

「そっかあ・・・なんか、おなかすいたね」
「うん!」

「あ、おなかすいていたんだ・・・」

いやもう恥ずかしかった。

それ以来、夫は私が黙り込むと焦りだす。

「何か食べよう!」

「何か作る!」

私が時短料理が得意になったのは、自分のためかもしれない。

いや、確実にそうだ。


食いしん坊で、空腹に弱い。

「別に欠点じゃないよ」と夫はあきらめ顔でいってくれるけれど。
情けないなあと思っている。

息子にもバレていて。
「お母さん、おなかすいているでしょ」といわれるという・・・


でもそんな私が初めて選んだ料理本は、真逆で。

大学に入ったころだったろうか。

20211023手しおにかけた私の料理 (2)

この、『手しおにかけた私の料理』
辰巳浜子さんの、日本のていねいな家庭料理の本。

なんと、はじめは昭和35年に出たらしく(「はじめに」にそうある)。

その後も何度も版を重ね、今も出ていることに驚く。

きちんと実践できたかどうか、まったく自信はないけれど・・・。

ただ、料理する人、という姿勢を学べた。

「手しおにかける心」。


煮物は参考にしたことをおぼえている。

京菜と油揚げの煮つけ。
キャベツの丸煮。
かぼちゃの煮ふくめ。

今、目次を見ると懐かしい。

中には「バタ御飯入りのグラタン」や「スパゲッティーミートソースかけ」という「ハイカラ」なメニューもある。

材料が六人分というのにも、時代を感じる。

なぜこの本を1冊目に選んだのか。

よく覚えていないけれど・・・

母はあまり料理が得意ではなかったので、「ちゃんとした料理」を知りたかったのだろう。

いくつかは作ったけれど、身についたとはとてもいえなくて。

ていねいに手塩にかけるよりも、ついつい、早く早くと作ってしまって。


でも今も見るとほっとする。

子どものように不機嫌にならないで、ていねいに作ろう、と思える。

なかなか、実践できないのだけど。


※イラストはたもつぐさんからお借りしました。ありがとうございます。

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