マガジンのカバー画像

美しいもの、愛でるもの アート、音楽、本

79
小説大好き☘️毎週博物館か美術館に行く☘️コンサート・バレエも愛してる💖 美しいもの、楽しいもの、おもしろいもの、ドキドキするもの、もしよかったらご一緒に💖
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

東京国立博物館で半沢直樹になぁる!!

東京国立博物館で半沢直樹になぁる!!

大理石の堂々たる階段。見覚えのある方、ドラマ「半沢直樹」を見ていませんか?

そう、こここそ、今日は「ドラマ 半沢直樹」で金融庁を迎え入れた東京中央銀行の階段。
もう皆様ご存じとは思いますが、実は東京国立博物館の本館・入り口すぐの中央階段。

今回はこの建物のごく一部だけど、ご紹介。

なるほど、歴史ある大銀行の社屋にふさわしいというか、それを超えた美しい作り。

まずは上野公園から歩いていくと、

もっとみる
充実した浮世絵展を涙目で駆け抜けて、リベンジを誓った話

充実した浮世絵展を涙目で駆け抜けて、リベンジを誓った話

すごく充実した浮世絵展だった。だからこんなことになってしまったんだ~。

タイトルの内容を先に書きます。
展覧会レビューは後半に。レビューを読みたい方は前半は飛ばしてください。

じっくり見すぎて、後半すっ飛ばす!終わってみたら茫然、涙目。ばかみたい。
準備不足はだめ!の典型。

美術展を見にいったのに、半分も見られなかった、というだけなんだけど。

夏休みをとった平日、家事やら息子のお昼やらであ

もっとみる
「運慶と快慶」を見て、リーダーと職人の生き方を考えた

「運慶と快慶」を見て、リーダーと職人の生き方を考えた

少し前に(7月29日)放映されたNHKの「運慶と快慶 乱世が生んだ美の革命」を見て考えた。

運慶と快慶は誰でも知っている。日本史で学んだし、東大寺の金剛力士像はほとんどの人が一度は見ているはずだ。

私も知ってはいたが、自分の知識の不確かさに驚いた。私は何となく二人をセットで覚えていて、親子だと思っていた気がする。しかし、全く違った。無知! 運慶は工房の代表であり、快慶は同じ工房の一仏師にすぎな

もっとみる
打ち上げ花火は、一瞬でも一発屋でもない

打ち上げ花火は、一瞬でも一発屋でもない

1年前は隅田川の花火を見ていた。一瞬で消える大輪の花。輝きは目の前から消えても、心に残っている。

花火はあっという間に消えてしまうが、記憶に残る。美しい人のように。

花火は江戸時代から観賞用に普及している。1733年、両国の川開きの花火は大飢饉や疫病によって亡くなった方への供養が起こりというが、定かではない。ただ、悪霊退散や死者への鎮魂という意味合いはあっただろう。

花火は多くの記憶を呼び覚

もっとみる
めんどくさい女のままでいい☆小説『やわらかい砂のうえ』で考えた

めんどくさい女のままでいい☆小説『やわらかい砂のうえ』で考えた

小説『やわらかい砂のうえ』(寺地はるな)の万智子は媚びない。男性に受けなくていい。それよりも自分らしくいたいし、自分らしい自分を、もっと好きになりたいのだ。

「めんどくさい女」って男の人から、すごく嫌がられている気がする。

昔のほうがもっとそうだったんだろうけれど、「物わかりのいい」「素直な」「かわいい」「すぐにうんうんってうなずいてくれる」「女の子」がいい、と。

元からそういう女性もいると

もっとみる
身近で使いたい「日本の伝統色」を見つけた

身近で使いたい「日本の伝統色」を見つけた

色も名前も美しい、昔からの日本の伝統色。

薄桜、桜鼠、白縹、甕覗・・・そんな色を自分の身の回りに置いてみたい。

日本の色見本帖のマスキングテープ色の美しさに目が留まり、動かなくなってしまった。小さなマスキングテープ。

それがこの「日本の色見本帖」。いつもならちゃんと使うか、持っているからこれ以上はいらないなどと悩むのに、今回の悩みは違った。

8種類あって、どの色にするか迷ってしまったのだ。

もっとみる
今だからこそ、『空をゆく巨人』を仰ぎ見る

今だからこそ、『空をゆく巨人』を仰ぎ見る

現代美術のスーパースター・蔡國強を追うノンフィクションを読んだのは、昨年の秋。今、改めてこの本を思い出した。

私が現代美術に興味をもって見始めたのは、残念ながら遅い。夫の専攻が美学の現代美術だったから、連れ立って見に行くようになった。だからまだ20年もたっていない。育児で中断もした。

ただ行くと、見るというよりも身体で感じるのだと知ることができた。楽しかった。機会があれば行くようにして、毎回新

もっとみる
家族はもっと自由でいい✨本屋大賞で2年連続考えた

家族はもっと自由でいい✨本屋大賞で2年連続考えた

少し前だが、本屋大賞が選ばれた。2年連続「新しい家族の形」を提示した作品だ。ストーリーは語る。もっと自由な家族を、と。

昨年の本屋大賞は『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ)、今年は『流浪の月』(凪良ゆう)だ。2作ともいわゆる政府が推し進めたい「普通の家族」ではない家族を描いている。

普通の家族、とは男女が結婚して子どもがいて(それもできれば二人以上)、祖父母が近くにいるか田舎にいるという

もっとみる