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がんにおける遺伝学的変化1

・塩基配列レベル(遺伝子増幅)

・染色体レベル

・エピジェネティックな機序

3要因に大別できるらしい


DNA塩基配列の異常

例 がん原遺伝子であるRAS遺伝子に点変異(DNAやRNAのG、A、T、Cのうちの1つが別の塩基に置き換わる突然変異)が生じることで


活性型のRASとなる。その結果、RASタンパク質を産生することで、細胞分裂を促進し、がん化につながる流れになる


染色体の数的異常

染色体通常2本の状態=正倍数体

がんにおいては、染色体数が異数性の状態が多くある。この異常ががん細胞における異常シグナルにつながると考えられている


がんに特徴的な染色体転座(染色体の一部が切断されほかの染色体にくっついてしまう状態)も複数知られている。


この転座によって2つの遺伝子が融合して1つの異常遺伝子が生じ、新たなキメラたんぱく質が産生されることが発がんに関与する


例 9、22番染色体の転座→フィラデルフィア染色体ができBCR-ABL1が生成しチロシンキナーゼが活性→慢性骨髄性白血病


次回は 遺伝子増幅とエピジェネティックについて

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