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起業前に理解しよう〜スタートアップエコシステムとは〜


Start-upを始めるにあたり重要なのがエコシステム。

エコシステム(生態系)とは、生態学においての、生物群集やそれらをとりまく環境をある程度閉じた系であると見なしたときの呼称である。(wiki)

とあるように、本来は自然界における生態系の連鎖やその環境のことを言うのだが、ビジネス界にもStart-up界隈を中心にエコシステムというものが存在している。

起業したのちに、様々な業務が生じます。財務、営業、マーケティング、採用などなど、大きく括ったこれらの中でも、さらに細かい業務が生じます。未経験の業務やジャンルを担当しなくてはならなかったり、一人二役以上の業務をこなす
必要があったりします。

そんな企業の活動のまわりには様々な支援者(支援団体・企業)がいて、自社だけでは対処できなかったり、未経験で良くわからないなどの分野をサポートしてくれて、よりStart-upが活動をしやすくしてくれたりします。

そんなStart-upを取り巻く環境を含めてStart-up ecosystem(以下エコシステムで統一)と言います。

今回はそんなエコシステムに関して、僕自身がざっくりしたイメージしかなかったのでまとめてみました。


1、エコシステムの構成要素


先ほどご説明した通り、Start-upはその会社単体だけでスケールしていくわけではなく、それを取り巻くさまざまな要素がエコシステムを形成し、スタートアップが前に進み大きくなることを助けています。

ではエコシステムとは具体的に何があるのでしょうか?

Startupcommonsによると、エコシステムを構成する要素として以下が定義されています。


■Start upエコシステムの要素

* アイデア、イノベーション、リサーチ
* 様々なステージのスタートアップ
* 起業家
* start upのチームメンバー
* エンジェル投資家
* メンター
* アドバイザー
* そのほかの木浄化精神を持った人々
* 他の組織におけるスタートアップ活動に従事する人たち



Start-upに即した組織・団体と活動

* 大学、大学院
* アドバイザーとメンターとなる組織
* インキュベーター
* アクセラレーター
* Co-working space
* サービスプロバイダー(コンサル、財務、法律など)
* イベントオーガナイザー
* Start-upコンペティション
* 投資家ネットワーク
* ベンチャーキャピタル
* クラウドファンディングポータル
* そのほかの投資、資金提供者(ローン、助成金など)
* Start-upブログやそのほかメディア
* その他、進行役となる個人・組織など

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<startup commons>

図によると、Start-upエコシステムの構成要素を各組織や団体が囲んでいます。
このように様々な要素が合わさり、それぞれが複雑に絡み合いながらStart-upを、人的、経済的に支え・支援し、さまざまな機会を提供し、後押ししているということがわかります。例えば、シリコンバレー はそういった意味で、様々なエコシステムの構成要素が揃っているからこそ、数々の世界的企業やユニコーンが誕生しているのでしょう。

それでは一つずつ見ていきましょう。



▫️University 大学
大学は企業にとって新たな人材確保の場になるだけでなく、先進的研究や、企業との共同研究などの場としても活用されている。シリコンバレーには名門スタンフォード大学が位置し、近くのサンフランシスコには12もの様々な大学が存在しています。近隣のオークランドにはUCバークレー校もあります。

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<Stanford University Official site>


▫️Funding Organization
エンジェルをはじめ、VCなどがたくさん存在するシリコンバレー近郊。世界のエコシステムランキング1位は伊達ではありません。2位のNYと比べても比較にならないくらいの数のエンジェルやVC、そしてそれに付随する資金が集まっています。Apple, AirBnB,Google, Paypal, Oracle,そしてコロナで一気に利用者が増えたZoomなどにも投資をしてきたSequoia CapitalもシリコンバレーベースのVC。

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   <Sequoia>




▫️Service Providers
これはStart-upに関わるさまざまな業務を提供するサービス。例えばバックオフィス機能だったり財務関連を提供する会計事務所、人事などHR、そしてリーガルの部分での知財登録や新サービスに関する規定の作成サポートなどの法的サポートを行う法律事務所などが代表的。

▫️Research Organizations
これはさまざまな研究機関を指しています。さまざまな会社がサポートして設立された研究機関もあれば、大学・大学院、そして政府などの専門機関がサポートをして設立された研究機関などさまざまなバックグラウンドを持った機関が存在します。


▫️Support Organaizations

これはstartupの成長を、さまざまな面でサポートをする団体でインキュベーターやアクセラレーターが該当する。インキュベーターは立ち上げ前後のStart-upやその前身の団体に対して、ビジネスモデルのアドバイスや、資金調達に関してのアドバイス、マーケティングアドバイスなどを行い、チームが作業するスペースを提供することもある。アクセラレーターは主に3ヶ月〜半年程度の期間で、Start-upのさらなるビルドアップを行う。一例としては、プロダクトのブラッシュアップやビジネスプランのアドバイス、マーケティングやファイナンス、開発に関してのリソースアドバイスなどを行い、投資家向けのピッチ対策なども行う。イベントなどを通じて投資家とStart-upの接点づくりを行ったりしている。
シリコンバレーではY Combinatorなどが有名。

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                                  <Y Combinator>


▫️Big Companies

大きな会社はCVCとして投資をするなどのほか、リソース提供や業務提携、
M&Aなどさまざまな状況でStart-upに対し、サポートも行う。シリコンバレー やサンフランシスコには、世界的企業が集結。Facebook,Google,Intel,Nvidia, Uber, AirBnB, Yahoo!,Teslaなどの企業が集まる。詳しい場所などはこちらに詳しく書かれています。


2、エコシステムの充実がStart-upのスケールを加速化する


Start-upの丸腰での戦いでは、なかなか勝ち抜いていくのは難しいのが現状で、それをエコシステムがカバーし、知恵・武器・防具・呪文・仲間、そして時にはミッションなどを与えて成長する手助けをしているのがわかる。

そう考えると起業をするにあたり、業種やサービスだけでなく、エリア選びも単純に都市部、田舎、地元だから、というだけでなく、エコシステムがどの程度充実していて、どんなサポートを受けれるのかを考慮にしっかりといれて選ぶべきかもしれない。

自治体側は、単純に若者や企業誘致だけでなく、トータルでStart-upのエコシステムを充実させてサポート体制をつくることが重要なんだと改めて感じた。

成功事例が1つでも出来るとアピールポイントにもなるし、新たな企業や資金、そしてその他のエコシステム構成団体の協力も取り付けやすくなるのではと思う。

外野からは以上です。

参考リンク:startup commons 




それでは再见!


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