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考察って何を書けば良いの?

 理系の学生だと、実験レポートや論文で考察が一番大切と言われることが多いですよね。しかし、考察って何を書けば良いのかわからないことも多いのもまた事実です。

 まず結論を書くと、実験前に立てた仮説と結果を比較し、そこから考えられることを記述するのが良いと私なりに考えています。実験をするということは、何かわかっていないことを明らかにするためであり、事前に仮説を立てているはずです(当たり前のことを実験しても新しい知見は得られないため)。

よくある間違い

 状況にもよりますが、仮説と結果がどれくらい違ったかということは考察ではありません。それは結果の分析の延長線上です。さらに考えを深めて、その違いが無視できるものなのかそうではないのか?無視できない場合には、なぜそうなったのか?実験が失敗なのか?、それとも新しい現象なのか?といったことを考え、論理的に説明すると考察になります。実験結果は起きた事象を説明するもの。一方、考察は筆者の考えを書く部分であり、同じ実験結果でも、考察で書かれるものは変わってきます(もちろん、実験結果も書き手によって変わりますが)

例えば

 ある物理量 xとyには、比例の関係 y = axが成り立つという仮説を立て、実験したところ、以下のグラフのようになりました。この場合に考えらえる考察を書いてみました。(すべて架空の話、データになります)

より良い考察とは?

 その分野で当たり前のことを書いても、多くの人がすぐに思いつけたりするので、オリジナリティは生まれにくくなります。なぜ、その実験をやったのか?その実験に価値はあるのか?という突っ込まれてしまいます。

 この実験から得られたことから、人類全体の技術や知識の発展に貢献できること(何かしらの課題を解決すること)につながると価値が高くなりそうです。実験結果から検証できた仮説から今まで推測、予測できなかったことができるようになると価値が高い場合が多いですね。

まとめ

 実験前に立てた仮説は正しいのか、そうではないのか、今回はわからなかったのかということを根拠含めて述べることが考察だと思います。なので、良い考察するためには、実験や結果を分析する時間を多く取ることも大切ですが、実験前に何を検証したいのかという仮説や目的を明確にすることが重要です。良い仮説と実験、考察を繰り返して、他の人がまだ見つけてない知見を発見していきましょう。



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