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法人10社の経営者が語る【日中ビジネスの実態】Part2

前回のカルチャーショックの観点からの日本の見え方を紹介してきた。


今回は中国の教育、医療の実態と中国ビジネスには欠かせないお酒の話
日本人に感心したこと、疑問点について記していく。

前回記事はこちら↓


中国と日本の教育の考え方のリアル

我々日本人の中国の印象としては、倍率が数百倍と言われている官吏登用試験の「科挙」のイメージが強いため、教育熱心な家庭が多いと思われる。

実際のところはどうなのだろうか?

「学校以外に塾に通ったり、音楽や運動などを習う点は日本とあまり変わりません。
家庭により厳しい、厳しくないというところは特に同じですね(笑)

大きな違いがあるとしたら、中国の教育は受験勉強を意識した教育が盛んに行われています。なので、それぞれの学生がエリート意識を持って勉学に励んでいる印象です。

日本の教育の印象は、「生きること」に対する教育が中国よりもしっかりしていることです。

1番感じるのは、家庭科と体育、道徳の時間がしっかり確保されており、思いやり教育が徹底されていることです。」

言われてみれば、モラルとして東日本大地震発生時にも大混乱せずに、順番待ちや譲り合いの精神がある点は義務教育で身につけられたものなのかと考えられる。

中国の医療の実態

病気かもしれないと考えたときに我々はどうするか?
まずは町医者のところに向かい診察を受け、治らない場合に紹介状を書いてもらって病院で診察を受ける場合がほとんどだろう。

中国では実際のところどうなのだろうか?

「まず結論として、中国人は直接大病院に出向いて診察を受けます。クリニック、個人診療所は商店街ペットショップの隣にある衛生的に不安な印象があるので。

大病院に人が集中すると、必然的に病床数が足りなくなります。しかし、しっかりとした医療を受けたいために、病棟の廊下にベットを用意する場合もよくあることです。

また、中国では漢方や鍼治療がまだまだ流行っており、軽い病気等は専門の中医師の元で診療を受ける場合も多いですね。」


円卓で試される人間関係

中国のビジネスで切っては切れない円卓。
ここは面子(メンツ)と関係(グワンシ)、そして人としての本質を見抜く絶好の場である。

後日、詳しくまとめるが簡潔にいうと

「お酒の席では絶対に潰れてはいけない」

お酒に飲まれるような自分を律することのできない人間だと思われ、全面的に嫌われてしまう。

なんだ、そんなことなら飲まなければいいのではないか。

そう思う人もいるだろうが、そうはいかない。

中国の意味する「乾杯」は「干杯」と表記する。
皆が着席できた後、「カンパイ」と発声し、飲み干した後に空のグラスを見せつけて、飲み干したことを証明しなければならない。

このお互いが飲み干したことを証明し合うことが乾杯と呼ぶため、必然と飲まなければいけない場面が多い。

何が大変かというと、この乾杯は会が盛り上がるほど永遠に続く。1人1人と乾杯し合うので、お酒が強くない人にとっては、とんでもない生き地獄である。だがそんな人にも逃げ道がある。
乾杯の後に「随意(ツイー)」と付け加えて、自分の飲める量を飲めばいい。

お酒が強いことに越したことはないが(笑)

まとめ

中国人との文化の差はあれど、地球規模で見れば同じ人と人である。

相手の背景や文化を理解、尊重できること。

これがビジネス関係をつなぐのに欠かせないものなのではないだろうか。

仕事をするのは人である以上は避けてはならない道である。

我々は、表面上のニュースや価値観に囚われてないだろうか?

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