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やりたいことの渋滞、頭の渋滞

あの本が読みたい。あれを勉強したい。あの作業を終わらせたい。あのことについて思うことを書きたい。
……でもスマホばかり見てしまう。あるいは、手につかない。そんな経験は誰もがあるだろう。私もこれで多くの時間を浪費してきた。

何も考えていないわけではない。むしろ考えっぱなしではあるのだが、外に出てこない。人を評する言葉に「何を考えているのかわからない」というものがあるが、自分自身でも何を考えているのか把握しきれていない。これでは日記帳が飛び飛びになり、noteの更新頻度が低いのも当然といえる。タスクが、思考が、渋滞しているのだ。

この状況から抜け出したいとは思っていたものの、そのような時ほど思考力も落ちるもので、なかなか策が浮かばずにいた。そんなある日、「写経ってどんな効果があるんだろう?」という疑問が浮かんだ。調べてみたところ、脳の活性化や心身のリラックスなどの様々な効果があることがわかった。

しかし、その時の疲れた私はその修行といえる行為に心理的ハードルを感じた。字を書き写すこと自体に十分効果があるのではと考えた私は、『徒然草』とその現代語訳を書き写してみた。分量はB5のルーズリーフ1枚で、所要時間は2時間程度。

高校に通った方であれば古典の授業で触れているであろうこの作品だが、おすすめできる点が大きく分けて3つある。

・一段ごとにこまめに休憩を挟める
短編小説でも写すとなると長すぎるので、このくらいの長さが丁度いい。
・エッセイとして現代から見ても面白く、共感できる点も多い
Twitterやnoteをよく見る人に向いているのではないだろうか?
・原文と現代語訳のセットがネットで容易に見つかる
すぐに始められるし、写すだけなら個人利用の範疇に収まる。
私はこちらのサイトを使わせていただいた。
https://shikinobi.com/kenkou

ルーズリーフの両面が埋まる頃には、頭のモヤモヤが消え去りスッキリしていた。今日は読書が捗ったし、今こうしてnoteが書けているにも頭の中の渋滞を解消したおかげだ。

しかし、これはあくまで一時的なもの。いずれすぐに交通量が増え、また渋滞が起きてしまうだろう。生産性やアウトプットといった言葉を使うような意識ではないが、充実した気分を保つためにこれからも定期的に”交通整理”をしていこうと思う。


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