見出し画像

タッチケアの前に大切なこと

タッチケアの前に大切なこと

チャイルドケアのタッチケアは、ノウハウを重視するよりも心を通わせることを第一に考え、コミュニケーションやスキンシップの有効性を高めることでケアに生かすことを提案しています。そのためには頭で理論的に考えて行うのではなく、心の目で触れ、相手を感じて行うことが大切です。これができれば十分に素晴らしい効果があります。

心で触れるというのは手段ではありませんが、心で行うための手段はあります。それは「空間」と「道具」です。タッチケアは、つい触れるという目的に飛びついてしまうことが多いと思いますが焦らないでください。有効なケアを行うためには「良い空間」と「良い準備」の一工夫しましょう。

画像1

良い空間とは清潔であること。ごちゃごちゃとオモチャの散らかった部屋では落ち着きません。そして、清潔なタオルなどの敷物を必ず用意してください。コットン素材のバスタオルがおすすめです。色は落ち着いたパステルトーンのものがいいでしょう。色の鮮やかなものやキャラクターのついたものは、色やシンボルのパワーで落ち着きがなくなることがありますが、お子さんが気に入っていればそれも良いと思います。

次にBGM。音楽はあえて必要としませんがもし音を利用するなら、穏やかで静かな音楽が良いでしょう。子どもの好きな音楽や流行歌などはおすすめしません。聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で流しましょう。BGMが小さければ自然と会話する声も小さくなり静かな流れが生まれます。私自身タッチケアを指導するときに手軽さと親しみを覚えていただくため童謡に併せて行う方法を提案しますが、これはあくまでも「遊び」から入った方法です。触れることに慣れて、さらにもう一歩進んだケアを求める際は静かな空間で行うと、子どもでも「静」と「動」の時間と空間の違いを理解します。メリハリを生活の中で取り入れることは、しつけにもつながります。

画像7

次に香り。アロマを焚くのも良いと思います。いつも香りを焚く必要はありません。家の中の落ち着いた空間には、ちゃんと「おうちの香り」が存在しています。そしてマッサージをしてくれる母の香りや父の香りを嗅いでいるのです。施術をする立場でも、子どもの体臭をしっかりと嗅いでいます。子どもそれぞれに独特な香りがあります。また体調によってもその香りが変わります。このように生きているものの香りを知ることは、実に本能的なことです。ときどきお鍋をコトコト弱火で煮ながら、ケーキをオーブンで焼いている間にと、家事の合間にマッサージすることがあれば、そこには様々な家庭の中の生活の香りがあるものです。それが子どもには一番幸せな香りではないでしょうか。

手は「道具」。道具の手入れを怠らないで

手はタッチケアやホームケアを行う上で道具になります。良い職人は道具の手入れができてこそ技が磨かれます。同様に道具である「手」の手入れをきちんと行うことからタッチケアが始まります。道具が悪ければ気持ち良いものではありません。もし、手荒れが気になるのであれば、まずは食器洗いの洗剤を見直してください。いくら高級なハンドクリームをつけても洗剤が悪ければ改善されません。

ハンドクリームを塗る前に、手を自分の手でさすってみてください。手には皮脂がありますから、自分の手から自然に出る「脂」で補うことができます。自分の手でさすってみてローションをつける、毎日のそれだけで手入れができます。次に、手のセルフマッサージ、もしくは手を動かす運動です。手の血行を良くするだけでなく、手の筋肉の動きをしなやかにする意味があります。グーパーと指を広げたり閉じたり、指を一本ずつ広げたり閉じたりしてみましょう。

画像3

最後に大切なのは「爪」。爪は切らずにやすりを使ってください。ていねいに一本ずつ爪を研ぎ、爪の際(きわ)はできるだけていねいに。仕上げは45度の角度に整えましょう。

自分自身に触れ、声掛けして気持ちを入れること

自分自身の手、手のひら、指先、手首、腕、肩を自分自身で触れることで、道具である手や腕、身体に心を送ります。自分の身体に触れ、声掛けをすることで、心と身体がしっかりと繋がれていきます。

現代人は目と頭だけで動く習慣があります。指先までしっかりと意識を向け、道具である自分を大事にいたわり、ねぎらう。そういう気持ちを込めた手になれば、触れられている側は、どんな触れ方でも気持ちいいものです。触れるという基本がしっかりできれば、応用は自然にできるようになっています。

画像4

講師プロフィール/松本美佳
チャイルドケア研究所代表/家庭教育学会常任理事/家庭教育支援協会理事/八洲学園大学公開講座講師

アロマセラピー、ハーブ療法、フラワーエッセンスなど各種自然療法を学び、’97より夫の治療院でセラピストとして活動。さらに、充実したケアを伝えるために講師活動を始める。同時に、家庭教育を専門的に学び、親子・家族・家庭を幅広い観点で考え、家庭の中で自然療法と家庭教育を取り入れた「チャイルドケア」を体系づけ、現在、さまざまな形で普及活動を行っている。

▼チャイルドケア共育協会運営のオンラインサロンです

画像5

▼チャイルドケアライセンスを取得すると、協会認定セミナー講師として幅広くご活動いただけます。

画像6

▼チャイルドケアって何?のご質問にたっぷりとお答えしました!

画像7

~Child care~
▼チャイルドケア公式HP
https://www.childcare-jp.com/
▼facebookページはコチラ
https://www.facebook.com/Childcare.official/
▼Twitterでチャイルドケアのお話をほぼ毎日更新中!
https://twitter.com/JAA_childcare
▼ご質問・お問い合わせは下記フォームをご利用ください。
https://www.childcare-jp.com/contact


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?