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すきな言葉まとめ

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すきなひとたちのすきな言葉まとめ。
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記事一覧

【溜まり続けるくだらない下書き】

「どんなに忙しかったとしても、スマホを一度も手に取らない日なんてある?」 「……それは、ないけど」 「でしょ?みんな忙しい忙しいって言いながらも、スマホはしっかりチェックしてるもんなんだよ。大企業の社長でさえ毎日ツイートとかしてんだよ?トイレの前とか食事の前後とか寝る前とか、スマホ見ないわけないじゃん。それなのにたった1行のメッセージさえ返せないなんてあり得ない。それはね、『返せない』んじゃないの。『返す気がない』の」 「それはまぁ、そうかもしれないね。でも、いつものことだか

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新宿の雪

 新宿の路地裏。サラリーマンの胸ぐらを掴んで突き飛ばす。 しばちゃんが倒れたサラリーマンを起こす。  「てっちゃん、軽いジャブにしとくね」   しばちゃんはひまわりのような笑顔で言う。  あごを打つ。人間の頭蓋骨は後頭部で首の骨とつながっている。あごを打てば、そこが支点となって『てこの原理』が働き、脳が揺れる。倒れる時に頭をコンクリートにぶつけないように気を付ける。外傷がつくことなく上手に倒れてくれる。 危なそうな時は支えてあげる。  最近は皆、現金をあまり持ち歩かないのでス

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大人は涙の理由を知りたがるけれど

変化との対峙は、いつも戸惑う。正解のない答えばかり探している。 5歳の長男が一人で泣くようになった。 繊細で癇癪持ち、こだわり屋さんの彼は、赤ちゃんの頃からそれはそれはよく泣く男の子である。母になって5年以上「目の前で泣いている子をなんとか落ち着かせる」は、私にとって主務の一つだ。 変化のはじまりは、2ヶ月ぐらい前だった。 おもちゃの取り合いが発展して、長男が次男を突き飛ばした。いかなる場合も暴力反対。長男をきつめに叱ると、彼の目はみるみるうちに赤くなり、水分をたっぷ

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朽花

頭を垂れている花は私みたいで気持ち悪い。同族嫌悪と言えばいいのだろうか、他人事とは思えない醜さが透明の瓶に挿されているように感じる。 青空の下なんとなく気分がよくなって、普段は決して寄ったりなんてしない花屋で勢いのまま購入した赤いガーベラ。最初は3本だったもののうち2本はあっという間に茎が折れ、そうして残った最後の1本が今、褐色の花弁をぶら下げながら棚の上で頭を垂れている。 最後に水を変えてからもう2週間は経つ。私はいつもこうやって、幸福のために迎え入れたはずの植物をあっ

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サヨナラを、僕じゃない誰かの君に

地球温暖化がどうのこうのなんて言いながらも、相変わらず冬はしっかり寒い。夜道を歩きながら僕自身が吐き出す白い息を見て、ふと君を思い出した。 初めて出逢った日のことは今でも覚えてるよ。先輩からすすめられて僕たちはいつからか一緒に過ごすようになった。実はさ、ここだけの話だけど、僕は「最初の一回か二回だけでいいや」って思ってた。今思えば最低だよね、ごめん。そんな適当な気持ちで君と一緒に居たなんて。でも結局僕たちは離れられなくなって、何年も共に過ごした。 時間を持て余して退屈になれ

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晴れの日、白くかがやく月に寿ぐ言葉

「うわうわうわうわ! お母さん、大きなカメラ持ってるねぇ! いっぱい写真撮った? まだ? 今日成人式だったの? うわぁ、可愛いねぇ。可愛い! ほらお母さんと写真撮ってあげるから、そこならんで! はい! スマホある?」  ここまで機関銃のようにしゃべり倒すおばちゃんを、わたしはおとちゃん以外には久本雅美か上沼恵美子くらいしか知らない。・・・はずなのに、出会ってしまった。しかも神社の境内で。年のころはわたしと変わらないくらいに見える。  太鼓橋の脇をとおり拝殿へと向かう石畳のな

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【編集後記】2021年を振り返って

新年あけましておめでとうございます! “コトバと戯れる読みものウェブ”ことBadCats Weeklyの編集長のとら猫です。ふだんはゲームやら何やらを翻訳しております。種別はヒト亜族です。 しかし、2021年は早かった。脱兎のごとく駆け抜けていきました。使い方が微妙に違うような気もしますが、まあいいでしょう。 歳を取ると時間の流れが速くなるというのは、本当ですね。実はジャネーの法則として心理学的にも解析されています(関連記事はこちら)。余生がどのくらい残されているのか知

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2021年に買ってよかったから2022年も継続して使いたいコスメ5選

あけましておめでとうございます!『買ってよかったもの』を本当は2021年中に書きたかったのですが、あえて2022年1発目に書かせてもらいます。 というのも、『買ってよかったもの』って、『買って終わり』ではなく『これからも使い続けたい』という気持ちのほうが重要だと思いませんか? なので! 2022年の目標に『自分らしく綺麗を保つ』を掲げ(※今決めた)、今更ながらピアスを開けて心を一新したい(?)と思ったきゆかの、 2021年に買ったものでお気にいり、尚且つ2022年も使

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わたしはもう、言い訳をしない

明けましておめでとうございます。 なんやかんやで今年の抱負をnoteで書くようになって、もう4年目なんですね。月日が経つのは早いもんです。 で、今年はいきなり抱負から始めるんですが、「書くことにプライドを持つ」ことにしようかなぁと思ったんです。というのも、去年の頭にちょっとしたトラブルがあったんですね。 もう終わったことだし、新年早々恨みつらみを書きたいわけじゃないので詳細は省くんですが、あまりにも自分の文章力や読解力について軽んじた態度を取ってきやがったなぁと思って腹

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おっさん 転がり込んで転がって

中年男性は変化しない。 世の物語の主人公は思春期から30代。 本棚にある小説やまんがを眺め、そして今まで見た映画を思い出す。中年男性が主人公になるものは少ない。あったとしても彼らは薄らぼんやりしている。そう、中年男性は物語にならないのだ。 物語とは、主人公が何かをきっかけに選び、変化をする。 変化出来なくても、もがく。呆然とする。 中年男性は選択しないし変化しない。変化できなくても、もがかないし、呆然ともしない。その場にいるだけだ。 一概には言えないが、中年であっても

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文章なんて、大嫌いだよ。

文章なんて大嫌いだ。書いても書いても正解がわからないし、そんな中でもがいてやっとできた記事が世に出ても反響がないときもあるし、たまに自分の中でよくできたなって満足できるような言葉をかき集められたとしても、もっと上手なひとの言葉でその自信なんてしゅんと消えちゃうし。 バズる、バズらない、PV、SS、フォロワー数。涼しい顔をしているふりをしないと自分が潰れそうになることもあるから、自分がライターとして仕事をするときはあまり気にしないように、見ないようにあえて自分を閉じ込めている

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【深夜のラブレター】

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”母”への階段

どう伝えたらいいのか分からなくて、迷った挙句使用済みの検査薬を洗濯機の上に置いた。シャワーを浴び終えた彼がこれを見つけて察してくれればいい。当時の私はそう企てるだけで精一杯なほどに緊張し、混乱していた。 今でもよく覚えている。長年付き合ってきた彼とようやく婚姻届を出しにいく、その朝のことだ。 数週間前から体調が優れない日々が続いていた。発熱時のようなぼうっとする感覚と四六時中襲ってくる眠気、実際測ってみるといつもより高くなっている基礎体温。最初こそワクチンの副反応か何かだ

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恋人ができたんだ

どうやら恋人ができたらしい。「らしい」という言葉を使う理由は、まだ恋人ができた実感はないためだ。きっとこれから少しずつ実感が湧いてくるのだろう。実感がない事実を焦る必要もなければ、不安に思う必要もない。ただお付き合いが始まったことはゴールではなく、スタートラインに立ったに過ぎないことだけは頭に入れておく必要がある。 正直、自分に恋人ができるなんて思っていなかったし、恋人なんて必要なかった。恋人を作るぐらいならば、仕事や自分磨きを頑張りたい。恋をしたくなったタイミングで恋をす

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