天皇制

天皇制という言葉は使うべきではないというある保守評論家の著書を読んだことがある。
天皇制という言葉は天皇や皇室を制度と見立てて、制度ならいつでも廃止することが出来るという左翼思想だからというのがその理由だ。
私は左翼ではないが「天皇制」という言葉が一番しっくりくる。
天皇制がいつまで続くのかどうかわからない。憲法では天皇は象徴であり国民の総意によってその存在が認められている、
今、国民の多くは天皇も皇室も好意的に認めている。しばらくは国民と天皇と皇室との関係は良好なままだろう。
しかし、この関係がいつまでも良好なまま続くとは思えない。国民が天皇や皇室の存在について疑問にあるいは否定的に考えるようになった時に天皇や皇室の存在はどうなるのだろうか。
天皇や皇室を国民のあこがれとか象徴とか精神的な存在とだけ考えておくことはいざそうでなくなった時には天皇や皇室は大変危うい立場に置かれてしまうのではと危惧する。
私は天皇や皇室の存在を「天皇制」という制度として考えておくことが天皇や皇室の存在をしっかりと残しておくために必要だと思う。制度として天皇や皇室の地位を確立しておけば感情によって天皇や皇室の地位は危うくされることがなくなるのではないか。あるいは制度ならば時代に合わせて改革も容易にできる。
私は「天皇制」という言葉は天皇や皇室を守るものだと思う。

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