サミットvol.2で話すこと
「中堅女性作曲家サミットvol.2」の開催を9月2日に控え、パネリストが互いに聞きたいこと、皆で話したいことを集めました。
渡辺裕紀子(yukiko-watanabe.blogspot.com)
・作曲家を志したきっかけ。
・これからやってみたいこと。
・作曲は教えられるものなのか?
・作曲家は職業なのか?作曲家と名乗っているか。職業名欄に何と書くか。
桑原ゆう(3shimai.com/yu/index)
私が皆さんに聞いてみたいのは「作品発表後の心境」です。というのも、私の場合、演奏の良し悪しに全く関係なく、かなしい、虚しい気持ちになって、ほぼ毎回落ち込むからです。燃え尽き症候群的なものもあるかもしれないけど、それだけじゃないと思います。作曲したもの、作品と作者の関係性って?ということなのかな、、、よろしくお願いします。
山根明季子(akikoyamane.com)
私から皆に聞きたいことは権威を背負うことについてです。大学教員や審査員が男女50:50じゃないのは偏ってるよねという話が内々であって、もしここにいる皆が権力を手にしたとしたら、できること、やりたいことを1つ教えて欲しいです。手にしたくない、もし手にしても拒否したい、関心がないなどの場合は、権力とは関係ないところでやりたいことを何か1つ教えてほしい。ゆきちゃんの「これからやってみたいこと」と被るかな、そこにチカラを挟んでみました。お願いします。
森下周子(chikakomorishita.com)
50:50ポリシーについてどう思うか聞きたいです。わたしは作品をつくるとき性別(や国籍やプロフィール的なこと)は気に留めません。でも「女性だから」「日本人だから」オファーされる、されないといったことは身近にいっぱいある。
このことをなぜ聞きたいのかというと、ゆうちゃんの「音楽と自分」、山根氏の「社会と自分」、これらの質問を自分に問いかけたとき、同じ場所からことばが出なかったんです。何を考えてどういう曲を書くか、と、社会のなかでどういう役割を担うのか--50:50ポリシーや権力は後者ですね。皆さんはどうですか?この二つは一致しますか?
渡辺愛(aiwatanabe.tumblr.com/)
作曲家にならなかったら何になっていたか。ジョブの話でもライフワークの話でも良いです。
牛島安希子(akikoushijima.space/)
私の質問は、作曲家・作家として活動するときに、女性で良かったと思ったことはあるか、それはどんな時か。そして、作品を作るときに自分の性を意識することはあるか、です。よろしくお願いします。
樅山智子(tomokomomiyama.com)
聞きたいこと、というわけではないかもしれないのだけど、分野/コンテクスト横断的な連帯の可能性について話し合ってみたいな、というのはあります。ジェンダーの話をするときに、音楽という分野(そういうものがあるとしたら)における問題、アート界(そういうものがあるとしたら)全般における問題、日本社会におけるジェンダーの問題、世界各地の様々なコンテクストにおける問題、など色々な切り口があると思うのですが、そして、それらは繋がっていると思うのですが、それらを一つずつ、一緒に勉強していきたいなと思います。今はまず、女性であり作曲家であるとアイデンティファイしている私たちが集まって、正直に、感じていること、体験していること、を共有する場を作ってみていると思うのだけど、例えば今度、作曲家だけでなく、演奏家や、伝統音楽の実践家、評論家、観客など、同じ音楽でも多様な体験を持っている人たちと意見交換をしてみたり、美術の文脈におけるフェミニスト・アートの歴史について専門家たちから教わったり、アジア女性舞台芸術会議実行委員会(亜女会)のようなコレクティブと交流してみたり、各国の女性の作曲家たちと集まってみたり、そういうことで、「女性で作曲家」という立ち位置について新たに見えてくるものがあったりしないかな、と妄想しています。つまりは、こうして私たちが一緒に集まってみることで何かできるかな、ということを話し合えたら嬉しいな。
小出稚子(schottjapan.com/composer/koide/bio)
私は自分の中に4つの世界(1.日本の現代音楽の世界/2.オランダの現代音楽の世界/3.日本とオランダのガムランの世界/4.インドネシアのガムランの世界)があって、どの世界に住む私からの質問なのかによって内容がだいぶ違うのだけど、、、以下でしょうか。
- 次の世代にどういう音楽環境の中で育ってほしいか?
- 委嘱(お金あり)でなくても作曲したいか?(なんで作曲したいのか?食べるため?趣味?承認欲求を満たすため?etc..)
- 作った作品を誰に聴いてほしい(シェアしたい)か?
中堅女性作曲家サミット vol.2 ※ 無料イベント
【日時】 2019年9月2日(月)17~18時半
【会場】下北沢ハーフムーン・ホール
【マップ】https://goo.gl/maps/8ukZn8kQRBEXGADz8
※ 山根明季子さんは都合により今回は登壇しません。質問のみでの参加です。
中堅(30代半ば〜40代はじめ)の、女性の、作曲家が集まって話すだけの会です。ジェンダー議論に特化するのではなく、女性であること、日本人であること、もちろん音楽のことも話すと思います。企画した渡辺裕紀子ちゃんは『女性作曲家版のしゃべり場』のようなイメージだったらしい。
無料イベントですのでお気軽に。
サミットは17時から。その前にカフェで少し集まろうと思います。意見交換会のようなイメージで、14時45分くらいに下北駅すぐそばを予定。飛び入りでも構いませんが、人数を把握したいのでご希望の方は(jwcm.site[at]gmail.com)までメールを頂けると嬉しいです。
意見交換会 @ Cafe Viet Arco
【日時】 2019年9月2日(月)14時45分~16時15分
【マップ】https://goo.gl/maps/xwPrQKARJBvuuBCTA
もちろん女性じゃなくても作曲家じゃなくても構いませんよ!私(と裕紀子ちゃん)はリハーサルがあるので少ししかいられませんが、渡辺愛さんと牛島安希子さんは確実にいます。他メンバーも合流予定。下記の吉良さんをお招きしているので、異分野交流会のようなものになれば良いなと。
さいごに、美術研究家の吉良智子さんの東京新聞へのご寄稿を。竹田恵子さんが主催されるジェンダー会合に初めて顔を出したとき、迷って東大のなかをウロウロ彷徨いました。そのとき同じ状態の吉良さんに出会い、一緒にエレベーターを探した仲なのです (⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)
わたしは牛島安希子、山根明季子、渡辺愛、渡辺裕紀子の4名とコミュニティ・スレッドを作っていて、ふだんからそこでよく彼女たちと話をしますが、もしかしてそうなのかな、、、とそこで話していたことが正に吉良さんの記事に書かれていました。
そういえば去年のサミットのマジック・ワードは「フェミニンとマスキュリン」でした。今年はどうなるのやら。そしてあいちトリエンナーレ...日本人作家もいよいよアクション起こしはじめましたね、、、
8月28日・記
2020年1月14日・更新