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今こそ育てたい、感情をコントロールする力

ハーバード大学には、意思決定センターというところがあって、そこでは、感情と意思決定の研究をやっているらしい。そこで分類されている感情のリストにまつわる話がとてもおもしろかった。

そのリストには、ネガティブな感情とポジティブな感情が6個ずつ挙げられている。

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引用:「どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた

全ての感情には役割がある

・絶望した人じゃないと、希望を感じられない。
・クリエイティブなことを考えるには、ポジティブなほうがよくて、厳密に考えるときはネガティブなほうがいい。
・「怒り」は切羽詰まった状況を短期的に解決したいときはすごく重要ですよ。怒りや憤り、恐怖は、人の思考を進めて、おもしろい思考を生んでくれる。

感情それ自体に「いい」、「悪い」はなくて、それぞれの感情には、適した役割がある。そして、感じてはいけない感情は無い。

自分を本当に動かしてくれる感情は何なのか、それを理解しておくことは絶対に人生の役に立つ。

何かや誰かにネガティブな感情を持つこと自体、決して悪いことではない。むしろ、その感情を自分自身が理解し、どう扱っていくかこそが重要なんだと思う。そしてその感情の取り扱い方こそが、自分という人間を決定していくように感じている。

やられたから、やり返して戦争が始まる一方で、昨年末に亡くなられたペシャワール会の中村さんのように、やり返すのではなく問題の本質を見つめ、灌漑事業をやり続ける生き方もある。怒りを怒りで返すことは簡単だけど、できることなら、自分というフィルターで濾過してレギュラーガソリンくらいの燃料にはしていきたい。とてもしんどくて、思考停止しちゃいそうなこともあるけれど。

子育てと感情のコントロール

親としても、子供たちのけんかの交通整理をしながら、感情のコントロールって大切だなあと感じることが多い。

先日も、長女(5歳)と次女(2歳)がけんかをしていた。ふとした弾みで長女が次女にぶつかってしまい、次女が泣き止まなかった。長女は「ごめんね!」と謝ったのに、次女が泣き止まないから、待ちきれず、「ごめんね!って言いよるのに、何で泣き止まんの!!!!」と怒り始めた。

自分の感情のコントロール法を身につける前に、私たちはまず、他者の感情はコントロールできないことを学ばなければならない。コントロールできるのは自分のことだけだと、納得し、理解できた時がスタート地点。そこから自分と向き合う長い長い旅が始まる。

そんな旅の途中で、けんかという事故が起きるたび、私(親)は子供たちに呼び出されている(汗)この分野は、自動運転という発明に任せられないだろうなあ。

感情をコントロールするのは難しい。けれど、練習すればできるようになると信じてみることで、心は少し軽くなる。

本を読む、旅に出る、人に会う(特に自分とは異なる考えの人とのつながりを意識的に持つ)。そんな姿勢で自分のフィルターを育てつつ、感情をコントロールする力をつけていきたいと改めて思った。

感情の話題だけではなく、この本めっちゃおもしろかったので、おすすめです!

第1章:人生の問題は、科学でどうにかなりますか?
第2章:「感情」について科学的に考えてみた
第3章:これから生き抜くために、何を勉強したらいいんでしょう?
第4章:科学的に見ると、恋愛と結婚ってなんですか?
第5章:幸せに生きるには多様性が必要だ
第6章:人生の幸せを科学で分解
第7章:どうしたら幸せになれますか?


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