見出し画像

2-6-2の法則:GLOBIS学び放題で文章を鍛える(9)

2-6-2の法則とは

集団において、優れたパフォーマンスが20%、平均的なパフォーマンスが60%、低いパフォーマンスが20%の割合で存在するという経験則があるということです。

もう少し詳しく・個人的留意点

たとえば、10人の部下いたとして、生産性の高い人から低い人まで5点満点で生産性の得点(評価)をつけたらどのような配点になりますか?1は減給、2は現状維持、3,4,5と順に昇給額がアップします。
数学的には正規分布で1が発生するかもしれませんが、現実的には1はよほどのことがないとつけられないとつけられないし、普通はそこまで生産性の低い人は(それ以前に何らかの対応をするので)いないと思います。

対応として一般的な方法の1つは、低いパフォーマンスの人を指導して「ボトムアップ」すれば、2-6-2を気にすることなく部門全体でその業務パフォーマンスはアップしますね。
別な方法としては、「対象外業務」にしてしまうことです。本論でも触れていますが、高いパフォーマンスを発揮できる部門に異動してもらうことも一案。
実践的には、異動が難しければ部門内の業務をいくつかに分割(分割済の場合は見直し)して、それぞれの業務単位でパフォーマンス評価をする。更にはその業務単位で重複OKの小グループをつくれば、業務(グループ)ごとにパフォーマンスを発揮してもらうことができます。

変更前例(左側からそれぞれの業務パフォーマンスが高い)
 業務A:aさん、bさん、eさん、fさん、gさん
 業務B:cさん、dさん、hさん、iさん、jさん
変更内容
 業務Aを業務1,2 に、業務Bを業務3,4に分割。
 それぞれ一番できる a,b,c,dさんを業務1,2,3,4に振り分け
 業務1は量が多いので4人。不得意なfさんを4に、代わりにjさん。
 業務1のサポート役としてbさんをいれる。実際にやるやらないは
 別として、不平等感をなくすため、それぞれ2つ目の業務も(休みや
 業務ピーク時の)サポート役として業務をふりわける。
 業務2以降も同様に割り振る。
変更後例 (左側からそれぞれの業務のパフォーマンスが高い)
 業務1: aさん、eさん、gさん、jさん(サポート:bさん)
 業務2: bさん、iさん、hさん(サポート:aさん、eさん)
 業務3: cさん、fさん(サポート:iさん、jさん、dさん)
 業務4: dさん(サポート:gさん、cさん、fさん、hさん)

もう少し詳しく・個人的留意点 (オマケ):ビジュアルに騙されるな

まず、統計的な考え方から類推してみると、たとえばパフォーマンスを数値化すると(学校のテストの点のように考えるとわかりやすいですね)正規分布のようになることが一般的といわれています。実際に仕事をする人のパフォーマンス分布を得点化すると、こんな感じになるのではないでしょうか?
20分割すると、トップ20%層は13~20、平均的な60%層は8~12となります。

横軸をパフォーマンスの高さとして想像してみよう

さて、表題の画像ですが、視覚的イメージで、縦軸のようなパフォーマンス分布だったら、果たしてどんな感じになるか、面積ベースで表してみました。
同じ20分割ですが、トップ20%層は12~20(これはあまり変わらない)ですが、平均的な60%層は3~11となります。 
イメージが大分変りますね。

三角形を面積ベースで区切る

現状をわかりやすく伝えるため、「上位を上部」、「上部はとがらせて」というイメージ画像はどうしても使いたくなりがちです。
でも、もしこの現状を具体的改善したい場合、改善後の姿も「ビジュアルで示したい場合には、集団の数(比率)とレベル(値)を縦軸、横軸にしたほうが、総合的に判断するとわかりやすいんじゃないかと思います。
但し、「長さの表現」と「面積の表現」では 実は「長さの比較」のほうが視覚的にはわかりやすいようです。もし円の大きさ(面積)で表現する場合には面積や輪郭の太さを若干誇張させるというテクニックもあります。

自由記述問題

Globisでは下記の自由問題が課題となっています。
ご自身の所属する部門やチームにおいて、2-6-2の法則で下位20%のメンバーはどうすればパーフォーマンスを上げることができるでしょうか。スキルやモチベーション、もしくは業務のアサインメントなど、あなたならどのような働きかけや影響を与えることができそうか、考えてみましょう。

回答(481/ 500文字)

部門やチームという総くくりでのパフォーマンスを考えるから、どうしても2-6-2は発生してしまいます。
部門やチームの業務をいくつかに分けて、それぞれにの業務に合った人にリーダーをやっていただく(理想的には人数分の業務)ことで、全員がリーダーシップを発揮でき、トータルでのパフォーマンスが向上すると思われます。
そのためには部門全体の業務洗い出しがまず必要です。それぞれの業務に重複等無駄を省いた上、難易度や物量に応じていいくつかの業務に分割します。
次にそれぞれの業務のリーダーを決めます。例えば部門内で発生するルーチンで締切がある業務には几帳面な人を、新しいプロジェクトには牽引力のある人を、といった特性を活かしたリーダーをにします。方法としては1 on 1等を実施したうえ、部門全員での了解のもとに決めると良いでしょう。
最後にリーダーとともに働くメンバーを決めます。今までの業務との兼ね合いも勘案の上、マネージャーは各メンバーが複数の業務になっても良いので、業務量の調整やそれぞれの業務のメンバー選定等に係わることで部門全体をマネージすると良いでしょう。

AIコメント(改善部分)

もう少し具体的な業務例や具体的な影響について記述することで、回答がより具体的で理解しやすいものになるかと思います。また、業務の具体的な分担方法やリーダーとメンバーのコミュニケーション方法についても触れるとより充実した回答になるでしょう。

⇒ 毎度のことながら、「具体的」が課題ですね。
人事部門なので、あまり赤裸々に描きたくない部分でもあり、もう一歩突っ込むと 少数精鋭部門なので、実際には 兼務・兼務・兼務 で仕事をしているから こんな理想からはほど遠い…

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?