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今年最後になるであろう、恵みの島ブラチを抱きしめる!(クロアチア ブラチ/ザグレブ)

おはようございます☀

この場所が私の記事に出てくるのは何度めだろう。


一人旅の拠点にしているクロアチアのザグレブと、

今年も真夏にテント暮らしをしてジリジリに日焼けした後にも
何度も泳ぎに、日向ぼっこに、ワインを浴びに、戻ってきているブラチ島。


スペインやモロッコやイタリアの長い旅のあとは
もうスロバニアやモンテネグロやチェコなど近くの国をお手軽に訪ねながら、帰国の日が迫っている。夏の終わりも、いよいよだ。

ザグレブの家の前の当たり前の景色がなんだか既に恋しい。

連日こんなに美しく夕焼けるから更にエモい。

日常の景色も秋色に染まると切ない。。



そんな中、数日間ブラチ島が良い天気になる、と聞いて
その間また島で過ごすことにした。

ザグレブよりは暖かいといってもさすがに島の夏もそろそろ終わり。今回帰国するまでにブラチ島に渡るのもいよいよ最後になるだろう。


またブラブラカーで5時間近くかけてsplitへ移動して、そこからブラチ島のBolまで直通の船に乗る。

その、港町スプリットの旧市街もこんなに可愛い。前回のモンテネグロの旧市街地と見た目もそっくりでしょう?
アップルパイみたいなのが絶品のパン屋さんがあったり、映画に出てくるような地元の人が行く小さな仕立て屋さんがぽつぽつとあって可愛い。

ボルに着くとさっそくスポーツバーで一杯。
シーズンオフですっかり静かになった島ではレストランやビーチバーが軒並み閉まっちゃってるけど
地元の人が来るようなお店はまだいくつか営業を続けている。

ここはコロナ前に一人で来た時に地元のおっちゃんたちに混ざってサッカー観戦しながらビールを飲んだお店で、支払いは残念ながらキャッシュオンリーだけど
外にも広いテラス席があって、そっちにもテレビと、大きな木がある。

そしてこの旅マガジンにも度々登場するワイナリーガイのリキと初めて会った場所でもある。

あのとき、急に通り雨がざーっときて、雨宿りに走ってきたリキが入り口から「隣いい?」と声かけてきたのだ。
丸いソファ席でビール片手に色々話すと、私が昼間に入ろうと思って諦めた港の目の前の立派なワイナリーの人だったことが判明。

その時も一人旅でまわってたから、ワイナリーに入ってまたボトルを買っちゃったり有料の試飲セット頼むようなことになっちゃったら金銭的にまずいなと思って、ケチってローカルなスポーツバーのビールにしたわけ。

そのことを話すと、なぁんだ、飲めるよ、ぼくのワイナリーだもん!と鍵をキラリーン。

それから一緒に夜のワイナリーに入り、昼間に試飲するより絶対自由で貴重な裏に入り込み作り方やワインの説明をしてもらいながらグラスを片手に歩きまわり、いろんな樽やステンレスからワインを飲んだ。

こうゆうことがあると、そのうちにスケベな顔になって口説き始めるとか、ボディタッチしてくるとか、
クロアチアでもこの周りでもトライしてくるめんどくさい人は多いけど、その日リキはワインを説明して飲ませてくれただけで終始ジェントルな距離感で話して、私のホステルの手前の道まで送ってくれて去っていった。

この日をきっかけに一緒にSUPに出かけたり、ラムが美味しいお店に連れて行ってもらったりして仲良くなった。
…そういやあのレストランのラムのグリル、今なら高いよって言うのに最初は頼んでくれてたな。最初にかっこつけるタイプの男だなあいつ!


それはそうと今回の旅ではリキのザグレブの別宅の鍵を借りてるおかげてヨーロッパまわりながらちょいちょい荷物を置きに戻ったり、しばらく一人で休憩したりの拠点にさせてもらえていてとてもヨーロッパ旅がしやすくなっていてありがたい。

イタリアに行って出逢った人達がいつでも泊まりにおいでというから次に行く時のイタリアは最初は宿を探さなくて済むし、
スロベニアも今では月一万円で住める家を紹介してもらってるし、
ドイツも映画祭で仲良くなった人の部屋をよく貸してもらえるし、
トルコの田舎もおじいちゃんの家が一部屋あいてて娘みたいに住ませてくれるし…(今年も帰りを待っていたみたいだから行けずに申し訳ない)

モロッコもこないだ行ったときの家族の家を自宅だと思っていつでも泊まって良い、と言われたし、

オーストラリアで1ヶ月居候させてくれた家と、
今回泊まったハンガリーの山小屋は、どちらもリキの友達の家…


世界を一人で周ると世界におうちが増える増える。友達が増え、友達の友達を紹介され、ぐんぐんぐん。


夏の間は2階の家をお客さんに貸して自分も地下みたいな部分の部屋に住んでいた彼だけど、

もうシーズンオフなので今回は2階が使える。

そっちは寝室も二つあるし広くて、テラスからの平和な景色も大好き。

冬になってきたから朝の不思議な景色も見れる。

10時頃までは雲が下の方にあってすごくミスティーなんだけど、それ以降からいつもの真っ青なボルになる。
4時頃には寒くなってきて夕暮れるのも早くなった。七月にいた時とは全然ちがうや。

この時期にここにきた時点で今年はハロウィンを諦めた。コスプレパーティーを諦めたってことだけど。

ザグレブなら多少はそうゆう盛り上がりを見せるクラブなんかもあるみたいだけど、どうせ一人旅中にコスプレ作っても捨てて帰ることになりそうだし

天気良い週のボルを取るならハロウィンは捨てだな、と。
だってこの島にはそんなコスプレやパーティするようなハロウィンは、皆無。ゼロ。

ハロウィンパーティーもなければ、クリスマスも派手にパーティーしたりはしない島。

でも11/1に日本のお盆みたいに死者が帰ってくる日として教会に行ったりお墓を赤く灯したりはする。

しかもハロウィンの夜は不思議な景色になった。
すっごく低い霧に包まれて、静かな町がやたらと怪しげだった。この島で夜にそんなことになるのはまずないらしく、生まれて初めて見たとリキも言ってた。ザグレブではよく夜の霧が出るんだけどね。

こんな珍しいブラチ島…マジカルナイトでハロウィンにピッタリだね!と。

しんとした霧の夜の中を歩いてお墓まで行って、赤く光ったお墓の前のビーチで、亡くなった人たちの話をした。軽く肝試し。


この日以外も島ではテニスをしたりワイナリーのお仕事に付き合ったり釣りをしたり、まったり過ごした。


夜のビーチで月を眺めながら、たまに足を浸しながらの釣りはなんとも…セラピーみたい。とても穏やか。

イカ釣れた。


私には竿を貸してくれてたけど、リキさん何で釣ってるかと思ったらこんな手巻きの糸。

これを持って手で投げて引っ張るだけ。凧揚げみたい。タコでイカ釣ってら。
オールドスタイルで子供の頃からこれで釣ってるんだって。

糸手で持ってたら、大物釣れたとき指切れて吹っ飛ぶじゃん、と私は心配してたけど
「絶対にそんな大物釣れないから大丈夫。何百回も使ってるけどまだ指ついてる」…だそう。

それにしてもこれ、
こっちではカラマリと呼んでて、カラマリはイカではないって言う。種類が違う、イカじゃない、って、いや、イカじゃんどう見ても…。

私たちからしたらこんなんでもあんなんでもイカはイカだけどこの島の人たちにとっては、イカはあんなんでカラマリはこんなん… 不思議ですね。

また、他の国でもよくカラマリって聞くけどそれはイカフライとかのイカ料理のことを言うらしいし、だとしたらやっぱりカラマリはイカなんだよね???? 

もうイカだということにしてイカスミリゾットとか

フライになってあっとゆうまに美味しい食べ物に。

釣れたあとに水から出されて動いてる姿を見るのはギュウーーッと締め付けられる可哀想な思いでモヤモヤしたけど、残酷にもとっても美味しい😭
ありがとう。ごめん。

せめて空腹時に美味しく食べたし、次の日もカラマリフィッシング!とリキが張り切ってたけどもう充分だから食べる分の一匹以上は釣らない約束で行った。
釣った後にちゃんと調理できるのは素晴らしい。スミは最後に入れるんだって。


いつも通りワイナリーのお手伝いといいつつひたすら試飲をしながらお仕事を見守ったりもした。

ワインのテイスティングが仕事なんて羨ましいけど一つ一つ飲んでいっておかしくなってるものがないかとか、樽に移動させるものを決めたりとか、大きな大きなステンレスにほんの少量の防腐剤みたいな薬を入れる作業なんかをする。

🐶
温度調整
舌が命だね


個人用に作ってるロゼはいつもたくさんあって冷蔵庫に入れてあるからお昼ご飯にも、寝る前にもベランダでロゼタイム。


そして猫が多くて、海が綺麗なのは毎度このとおり。
やっぱりブラチも元々冷ための海の温度も更に下がっていたけど真っ昼間ならまだ太陽が強いので泳げる。

毎日これが今年最後になるかも、って噛み締めながら潜って浮いて、この島の水を全身で感じた。

夜の海をのぞくと小さな魚がどこにでもわっさり見える。
それを狙っているのかじっと海を見る猫も。

ああ、やっぱりなにもないようでなんでもある豊かな暮らし。この島が好きだなぁ。

最後の最後までありがとう。

思い残すことがないほど海も景色も味わってもやっぱり名残惜しくてたまらないけど
ついに天気の良い週が終わっちゃった。

移動して、
日本に帰るまでの多分最後の国越え旅の支度をする。

そう、まだ行けます一人旅。
帰国が迫ってるけど近場なら。


次の国は…

ボスニア !

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