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Haseve Kikaku
2022年5月10日 09:11
目の前の光景に圧倒されていた長谷部だったが、ふと、視界に見覚えのある背中を捕らえ、目を細めた。間違いない、二階部分の隅でスロットマシンに興じていた猫背の中年は、香西課長そのものだった。「絶妙なタイミングだなおい。」香西の元へ歩いていくと、やっぱりといえばやっぱりなのだが、残念ながら、負けているのは明白だった。相変わらずこの男は悲痛な面持ちをしている。「課長。お待たせしましたっ。」スロット