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恋話

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徒然なるままに、アラサーが平成から令和にかけて恋話を綴ってます。
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#日常

にちようび。

この前の下手くそな2人のセルフのデータが返ってきた。 それすらも愛おしいなと思ってしまう。 金曜日、彼の家に先に帰った。 お風呂を済ませて、電話をかけるとまだ都内。 終電かなと夢現の中で考える。 ふと玄関が開く音、寝惚け眼で時計を見ると、3時前。 酒臭い、タバコ臭い彼が抱き着いてくる、擦り寄ってくる。 頑張ってタクシーで都内から帰ってきてくれたようだ。 若干潔癖な私、けどその日は眠さが勝った。 揉みくちゃにされながら、抱き枕になったまま眠りにつく。 朝、ふやふやとしてる彼

たわいもないこと。

最近流行りのウルフカットなるものにしてみた。 確か我々が高校生くらいの時も流行ってた気がする。 スッピン・眉なし・上下スウェットでいたら、ピンクのキティサン履いて地元にいそうだと妹に笑われた。 そんな話を彼にしたお風呂あがり、髪の毛を乾かしたスッピン眉なしの私を見て 「可愛い!こんな子、高校時代いたわ!」 と謎にテンションが上がり始めた。 可愛い可愛いと愛でられて、複雑な私。 少し体調も悪かったので、ひとしきり愛でられたあとはスリスリと首筋に鼻を擦り付けなられながら、就寝

好きということ。

「人を好きになるって何?」 友達と話していた時、そう聞かれた。 9年目になる幼馴染の彼、彼のことは好きだ。 「でもときめかないんでしょ?」 そうだ、10代の頃の胸を焦がすような気持ちはもうないに等しい。 それでも私は彼が好きだと断言出来る。 性欲とかそういうのは、恥ずかしい話私にはもうないに等しい。 だけど、抱き締め合えばその体温に安心する。 それでも私は彼が好きだ。 浮気は出来ればしてほしくないけれど、別に昔ほど他の女の子と話していたり、会ったりすることに嫉妬は覚えな

ふつうの日。

朝起きて暗い部屋が嫌で、少しだけカーテンを開ける。 彼の家に朝差し込む光が好きだ。 起きる時間にはまだ早い。 最近、一度起きてしまうと何か食べないと寝られないので、仕方なくスマホ片手に彼の横で暇をつぶす。 落ち着かなくて寝返りをうつと、彼ももぞもぞと動く。 その度に顔や首筋、いろんなところに鼻先を擦り付けてくる。 本当に毎度思うが、大型犬のようだ。 どうしたー?と声をかけるが、返ってくるのは意味をなさないふやふやとした声。 たまに少しだけ起きて、抱き枕のようにぎゅうと抱