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◇日記(-2020)

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日記のほか、考えごとを綴ったりしています。2日に1回くらいのペースで更新中。
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#考えごと

◇句読点、さくっと打てん

文章を綴っているとき頭を悩ませることの一つが、句読点。使う言葉やその並びはおおよそ決まっているのに、句読点をどこに打つか悩んで、進まなくなってしまうことも多々あります。

特に意識せずに句読点を打つ場合、わたしが基準にしているのは多分「音にしたときの区切りやリズム」です。実際に話すときのタイミングとはきっと違う。けれど文字を打ちながら、頭に声が響く感覚がある。抑揚もあるし、どこかで息継ぎをしたり、

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◇「最初の一文」と「最後の一文」

小説を買うとき、何を決め手にしますか。
タイトルに惹かれた、表紙が好みだった、帯の文句が印象的だった等、まず手に取るきっかけがありますよね。ではそれを買うかどうか、どこで判断しますか?

そういう時、わたしが必ずといっていいほど確認するものがあります。それが、「最初の一文」と「最後の一文」。時には「冒頭の段落」と「末尾の段落」だったりもしますが、つまりは「始まり」と「終わり」です。

たぶん、「始

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◇読み手として支える、ということ

大学生のころ、教授が口にした言葉があります。

“ここへ学びに来た君たちの中には、プロを目指す者も多いだろう。叶えられる者はわずかだが、そうでない者も優れた読み手になれているはずだ。どうか創り手たちを支えてほしい”

この前後にどんな話があったのか、実は覚えていません。言い回しやニュアンスも、どこまで正確かは分からない。おそらく学年全体のミーティングで聞いたのだと思いますが……。

わたしが属して

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◇文章の印象、どうなんでしょう

自分の文章が、どんな印象を持たれているのか。やはり気になることがあります。いま書くものと言えば日記か感想の類くらいだけれど、目を通してくださる方の目にはどう映っているのでしょうか。

それと似たような疑問を強く抱いたのは、大学生の頃だったと思います。レポート等で文章を書く機会も多かったですし、まだ小説を書いていた時期でもあります。電車での通学時間や授業の空き時間を活用し、読む本の量も多かった。そし

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◇増える積読

今日も2冊お迎えしてきました。5日前にも8冊、入手してきたばかりなのですが。きちんと数えていないけれど、積んでいる本は50冊近いかもしれない。読むペースに対して買う量が明らかに多いんですよね。
でも、本って惹かれたときが手に入れるタイミングだと思ってるんです。それを逃すと見かけなくなったり、手を伸ばしづらくなったり……。
だったら、いつ読むか分からないけれど手元に置いておこう。
そういう考えのもと

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◇書き出しだけが溜まってゆく

なかなか日記が更新できませんね。
書こうと思って開き、実際に文字を打ち出してはみるのですが、数行で止まって一時保存。それを繰り返しています。思い切って消してしまったものもある。
読み終えた本の感想も書いてみてはいるのだけど、やはり進んでないんですね。作品の簡単な紹介をする段階で躓いていたりする。Twitterでぽろぽろ言葉をこぼすのとは違って、きちんとまとめないとって思うからでしょうか。
紹介は置

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◇書き始めたきっかけ、何だったろう

初めて小説を書いたのは小学六年生のとき。大学ノートを使っていました。でも、なぜ書こうと思ったのか、いくら記憶を遡っても分からない。

物語の内容そのものは思い出せるんです。小学生の男の子が、夏休みに訪れた海で神様に会うというもの。神様は人間の青年と変わらない容姿だけれど、髪が銀色で、優しい性格をしていた。イラストを描くのが好きな友だちはそれを読んで、太陽の神様とか風の精霊といった仲間をデザインして

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◇「空ろ」と「虚ろ」に抱く差異

これは個人的な感覚なのですが……。

「空ろ」は文字通りからっぽのイメージ。
「虚ろ」は透明なもので満たされているような感覚を抱きます。

この“透明なもの”というのがまた、説明しがたい。
透明なもの、ではあるけれどどこか歪んで屈折しているような、明瞭な像を結べずに、薄らぼんやり微かに何か滲んでいるような、淡く儚くけれど重苦しいような……。

あと、「空ろ」はからからに乾いているけれど。
「虚ろ」

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◇「創るひと」

創るひとを、眺めているのが好きです。
わたしは「クリエイター」よりも「創るひと」という表現を好むのですが、おそらく前者には職業的な意味合いを強く感じてしまうから。それを否定的に見ているのではありません。後者のほうが、自分にとってはより適切だというだけなんです。

わたしが言う「創るひと」には、もちろん職業としているひとたちも当てはまります。でもそれだけではない。まだプロを目指している身だというひと

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◇移ろい、混じり、揺らぐ――境界

今朝。家のそとへ出た瞬間に抱いた、ひやり身体を撫ぜるような感覚に、思わずぞくッ、と震えました。ああ、これ。こういうのを待ってたんです。
夜もやわらかな冷ややかさに満ちていて。風が鳴らす木々の音を、響き渡る虫の音を、そこに佇んでしばし聞き入っていた。

一昨日の日記(◇早まる夕闇、引かぬ暑さ)で好きな季節のことを書きました。「夏が、死んでいく時期」だと。
最期の抵抗とでも言うようなしつこい暑さが残る

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◇早まる夕闇、引かぬ暑さ

ずいぶんと夜の訪れが早くなりました。真夏なんて19時を過ぎても明るかったのに、いまはもう、18時過ぎには車のライトが必要になる。季節が進めば、その時刻はもっと早まるでしょう。
しかしまだ、日中はものすごく暑いですね。日が沈んでも、熱はなかなか引かない。建物の中は特にこもって、眠るときも寝苦しいなあと感じる。

好きな季節はいつかと問われれば、これからだと答えます。秋、ではありません。

夏が、死ん

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◇あらすじって、難しい

小説でも漫画でも映画でもいいのですが、その作品を見るかどうか決める際、あらすじに目を通す方は多いんじゃないでしょうか。作者買いとか表紙買いとか出演者目当てとかもあるとは思うんですけど……。
そして、あらすじから想像していた物語と、実際の作品が、結構ズレていて戸惑った経験もあったりしませんか。わたしはあります。
ズレていたって面白いものは面白いし、想定通りだって合わないものは合わないんですけどね。

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◇縁のつらなり

京都を訪れたのは、ちょうど一週間前。『ギア-GEAR-』という舞台作品を楽しんだり、一条戻橋や晴明神社を訪れたりしました。

今年に入って二度めの京都。
京都へは過去に四回の旅行経験がありますが、その最後は2008年。もう十年以上、この地を踏んでいなかった。それが再び訪れるようになったばかりか、今後もたびたび訪問する可能性がある。
その経緯を振り返ってみて、なんとも不思議な気持ちに満たされていきま

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◇読み解く面白さに気付いたとき

8/19の日記で、読書感想文がとても苦手だった話をしました。

夏休みの読書感想文にはいい思い出がない。でも授業にまで範囲を広げると、たったひとつだけ、良かったと思えるものがある。それは高校二年生のとき。題材は、中島敦の『山月記』でした。
現在、青空文庫でも読むことができます。

授業の前にひとりで読んでみたのですが、正直に言って、理解ができませんでした。馴染みのない言葉も多かったし、内容的にもど

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