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岡山といえば・・・

突然ですが、「岡山」と聞くと、どんなアートが思い浮かびますか?
申し遅れましたが、chiffonは「岡山」を中心に活動しているため、岡山の作家や作品を中心に紹介し、できればその魅力を発信する一助になりたいと思っています。そこで、「岡山といえば・・・・?」という問いかけをしてみました。
そう、ご存知の方は「備前焼」とおっしゃるのではないでしょうか。
本日は、この備前焼について、少しご紹介したいと思います。

備前焼について

岡山には「備前市」という都市があります。その備前市は、岡山の最東端に位置しており、備前焼はその備前地方を産地とする炉器です。中でも、備前焼は中世から現在まで生産が続いている日本を代表する6つの窯、「日本六古窯(ろっこよう)」の1つで、その中で最も古い1000年の歴史がある焼き物です。また、備前市伊部地区で盛んであることから、「伊部焼(いんべやき)」との別名ももっています。
特徴は、釉薬(うわぐすり)を使用せず、絵付けもしないこと。通常、焼き物を作る際は、薬を塗ったり、絵をかいたり、何かしら出来上がりに向けて手を加えることが多いものです。
ですが、備前焼はただ土を焼く。土に向き合い、こねて、土の形を整える。そして土の素朴な風合いから、出来上がる魅力を「焼」によって表現する。窯への詰め方や焚き方を工夫することで、様々な模様を生み出すことができ、それが、備前焼の魅力の1つになっています。
焼き上がりが「どのようになるのか」を楽しみに待つ。およそ、7~10日間、千数百度の温度で焼き上げます。その焼きあがるまでの時間も、愉しむことができる。出来上がるまでの形は、完成を究極的に自然にゆだねる。こんな作品も、ある意味珍しいのではないでしょうか。

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日常の中の備前焼

このように、自然な風合いが魅力な備前焼ですが、日常の中でも様々な活躍が期待できます。先ほどもご紹介したとおり、備前焼は釉薬をかけずに焼くため、内部に微細な気孔ができ、若干の通気性が生じるといわれています。そのため、
・備前焼の水がめに入れた水は美味しくなる
・備前焼の花器に生けた花は、長持ちする
・備前焼の器でいただくお酒やコーヒーはまろやかになる
・備前焼に注いだビールは、泡立ちがきめ細かい
など、日常生活の中で、その「良さ」を感じられる陶器の1つでもあるのです。
※ちなみに、画像は我が家に咲く小菊を生けたものです

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備前焼の効果は本当?

私は、実際にビールやコーヒーを備前焼の器でいただきます。そのため、その「効果」を日常の中で感じることも多々ありますが、まだ使ったことがない方や、本当なの?というお声があることも、認識しているつもりです。
そこで、何かのエビデンスになれば。。。という想いで、古くからの言い伝えを一部ご紹介します。
有名な話なので、ご存知な方もいらっしゃるかと思います。1つは、かの豊臣秀吉が城を落とした後、備前焼の水がめに水をためて籠城させないために、全て叩き壊したという逸話です。また、江戸時代に入ってからも、流通用の酒徳利に備前焼が重宝されたとも、いわれています。それは、備前焼に入れたお酒の味が変化しにくいことを、その時代の人々がよく理解していたからではないかと思います。
このように、日常においてとても使い方が豊富な備前焼。ご紹介した内容はごく一部ですが、ぜひ日常の中での使用をおすすめしたい作品です。日常使いの様子は、Instagramで公開しています。ぜひ、ご覧ください。

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