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川はあふれるし、地震も起きる

大雨が降ってる。どんどんこういうことが増えるとわかっていても、ニュースを見ていると涙が出てきて苦しくなる。

日本が大変なのは、災害が多いこと、なのだけど、もっというと、災害で被害を受ける可能性の高いところにたくさんの人が住んでいることだと思う。

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上は「洪水氾濫 日本」で検索すると一番上にでてくる、国土交通省が作成したらしき何らかの資料とその1枚目の図。何のためのどういう資料なのかはわからないが、出てくる数字で一番新しいのが平成16年なので、そのあたりにつくられたもののよう。

国土面積の1割に過ぎない洪水氾濫区域に人口の5割、資産の3/4が集中しているとある、この一番初めの表にすごくびっくりするけれど、現在の割合はもっと増えているのではないか。

都市部の人口は増えてるし、さらに新興住宅街は災害の安全性も加味されてただろう旧市街地じゃない、ハザードマップの色がしっかりついているとろこに造成されていたりする。

前に、台風と地震のリスクが低い日本海側に首都機能を一部でも移転したらどうなんだろうと思って地図をみたら、平地が全然なくてびっくりした。東京、大阪、名古屋は圧倒的に平地が広かった。話にならないくらい違った。他の主要な都市もほとんどがイコール平地だった。平地が広いところが盛えていた。

一方で、日本の平地はほとんど川がつくったものだ。氾濫した水が運んできた土砂が堆積したもの。てことは、自然状態であれば水が流れることがある場所を、水の流れをコントロールすることで、住める場所にしてるってことだと思う。

そのコントロールの方法は、これまでの観測値に基づいて考えられているから、これから温暖化のために観測史上稀にみる大雨が増えること(海水温が高いとある条件が揃ったときに大雨になる確率が高くなる)、そうするとコントロールできなくなることを、個々人が認識しておかないといけないんだと思う。

先週いよいよ家を契約したのだけど、その家は浸水ハザードマップのぎりぎり一番薄い色がつくかつかないかのところにある。浸水以外は大丈夫。全て無色がベストだけど、このあたりがいいと希望したエリアには無色で人が住める場所がすごく少なくて、通勤距離や、景観や、まわりの環境や、諸々を総合した結果、そこになった。無色だからって完全に安全ということもないのだから、浸水も地震もありうる前提で家のつくりや暮らしかたを考える。


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はじめの資料の、最後のページには地震が発生する確率データが載っている。たぶん東日本大震災前のもので、三陸沖の確率は20%だったんだなと、他に比べたらずっと確率は低かったんだなと思った。ただ、予測はされていて、それよりもずっと大きい数字がその周辺にごろごろあること、知りたくないけど、これも知っておかないといけない。(宮城県沖99%?!)

地球物理的には、日本で地震が起きるのは全く自然な、そうなるべくしてそうなることであるらしい。そして現状は、東北地方太平洋沖地震が起きたことで、押し合いへし合いしている4枚のプレートの1枚がぱたんと倒れたような状態だから、他のプレートも活断層もずれて倒れていく状況にあるらしい。ただ地球にとっての一瞬は人にとっての10年や100年だから、それが10年後なのか100年後になるのかは、なかなか、わからないらしい。

何百年に一度のスパンで起きる大地震や大噴火が、何十年という比較的短いスパンで立て続けに起きるのはそういうものらしく、古文書にも記録が残っていて、今の日本列島はそういう活動期にある可能性が高いらしい。

基本的にアフターを生きることはできず、ウィズでやっていくしか選択肢はない。アフターだった20世紀後半の日本のほうが、人類史的には稀有な、珍しい、特殊な、一瞬の夢のような時間だったんじゃないかって気がする。



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