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意味不明な歌は子どもと相性がいい

うちの子どもはすぐに歌のフレーズを覚える。1歳半の頃には「ねんねんころり」を歌っていた。2歳になる今では、パプリカはかなり歌える。寝かしつけソングにしていた「サーカスナイト」を「べいべーこんやだけ〜べいべーこんやだけ〜」と歌うのは、母はちょっと照れる。同じく、宮沢賢治作詞の「星めぐりのうた」は1番がほぼ歌える。これは子どもが歌うのにとてもいい。

童謡や子どものためにつくられた歌を子どもが歌ってしっくりくるのは当然なんだけど、子ども向けじゃなくても、意味不明な歌って子どもにいいんだよなと思っている。

いわゆる恋愛の歌や、人生訓みたいな「いいうた」は合わない。君に何がわかるかってかんじで。でも意味不明、動物っぽい、なんかぬるぬるしてる、そういうのは合う。

意図したわけではないが、車で井上陽水のベストアルバムをかけていたら、子どもは「かーさーがないいいいい〜」を覚えた。すごく切ないなんともいえない顔をして「かーさーがないいい〜」と叫んだ。これはすごく良かった。

まだ覚えてないけど、「ふぶき ふぶき こおりのせかいぃぃぃぃぃぃ〜」も合うと思う。歌ってほしい。

井上陽水のうたってほんと意味わかんないよなと、そういえば小さい頃、やっぱり車の中で聴きながら思っていた。全部ではないけれど、なんでこれを歌にしようと思ったのか、なんでこういう節回しなのか、今もわからないやつはほんとわからない。そういうものほど子どもが歌うとぐっとくる。

「かさがない」を覚えた日、夫が娘にyoutubeの「ペッパー警部」を見せながらフリつきで歌わせていた。これも意味不明な歌。阿久悠作詞、都倉俊一作曲のこの歌について、うろ覚えだけど、「“ペッパー警部”に特別な意味はないのがすごいんですよ」みたいなことをテレビで都倉俊一が語っていた気がする。

ピンクレディの歌も、小さい頃に母が歌うのをききながら、「意味わかんないよな」と思っていた。それは子どもだったからじゃなくて、大人にとっても意味がわからないのだった。意味のわからない歌が国民的に流行っていた時代があったのかな。

比べると今は真面目な歌が多いんだろうか。相対性理論の「さわやかサンシャイン」とやくしまるえつこの「わたしは人類」も覚えるといいなと思っている。これはわからなくはなくて、「わたしは人類」に関しては逆にすごく共感する歌詞なんだけど、子どもにも合うと思う。

これはどっちもそのまま「みんなのうた」で流れてもいい感じがするな。


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