人に求めることは空虚である

 人は人と人が関わることによって、この世に生を受けます。

 全く別の環境に生まれ育ったふたりが出会い、恋をして、新たな家庭を作ります。そこから生まれた新たな命もいずれは巣立ち、人生の伴侶を見つけ、自分の家庭を築いていきます。親から子へ、子から孫へ。そしてまた、孫からその子へと、生命のバトンタッチは当たり前のごとく続いていきます。

 このように私たち人間は、人類が誕生してからずっと出会いと誕生を繰り返してきました。人類の歴史とは、まさに家族の歴史でもあるといえるのではないでしょうか。

 私たちの住む社会は、人と人が織りなす共同体です。そこにはさまざまな集団が存在しますが、なかでも最小の単位でありもっとも強いつながりを見せるのが「家族」です。

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