見出し画像

フランス(主にパリ)への 周辺国の目

フランス(主にパリ)と 周辺国の目、と言っても堅い政治経済話ではありません。もっとラフに国民性の違いでパリ及びパリジェンスが周辺国の人々にどう見られているかという我々夫婦の体験(と友人知人の体験)を交えたラフな話です。

ご存知のようにフランスとスペインは隣国です。もしかすると両者は仲が悪いというイメージをお持ちの方も沢山いらっしゃるかと思います。キャラクター的に無愛想なフランス人と陽気なスペイン人は明らかに相容れないように感じられます。フランスの隣国ドイツの国民性は比較的生真面目な方が多いですが、これもフランスの国民性に合っているとは言いがたい。そしてこれまたフランスに隣接しているイタリアはスペインと国民性が比較的似ており、ここでもフランス人の悪口を言えば掴みはオッケーなほど(現地に在住していた友人談)フランスを嫌う人は多いようです。

そもそもフランスと相性のいい国というのはあるのでしょうか。謎です。(フランス好きの方、すみません。しかしこれまでの私の体験では隣国の人がパリ好きと言っているのを聞いたことがありません。こちらに越してくる飛行機の中でスペイン人の客室乗務員と立ち話していて、パリに越すんですと言ったら「お気の毒に、、」と言われたこともありました。)

私はこの15年でフランスに4回ほど訪れました。同時に今のスペイン人の夫と知り合う前の独身時代、スペインにも3回訪れました。旅行で感じた両者の違いは「無愛想なフランス、明るいスペイン」、それとフランスは物価がスペインより高いということくらいでした。(€導入前は両国ともお安く感じられましたが、、)

そんなこんなでパリにはいいイメージは当初からあまりありませんでした。更にスペイン人に関してはシエスタをするものというイメージがあり、スペイン人の方が怠け者なイメージもありました。(シエスタは南部アンダルシアでは行われている地域もありますが都会では行われていません。) 

一口にフランス、スペインといっても同国の中で地域によって随分とキャラクターに差があります。ここではその中でも私が比較的詳しいパリとバルセロナを比較します。

両者とも世界に名だたる観光地で歴史的建造物も多く、我々アジア人にしてみれば表面的にはどっちにしても西ヨーロッパ、見た目、習慣、食事など、欧州vsアジアのような劇的な違いはありません。実際私の夫のパリ初上陸の際の最初の一言は「バルセロナとあんま変わんないね」でした。ちなみに彼は生まれも育ちもバルセロナですが、仕事でイギリス、オーストラリア、日本に長く住んだ経験から自国含めヨーロッパ文化をかなり客観的に見ています。 そんな夫及び私のパリに対する印象は

「礼儀教養がなっておらず無礼な人間が多い。(主にフランス語ができない相手に対して横柄)短気な人が多い。事務仕事が驚愕的に回っておらず間違いが多すぎる。全部人任せ。事務能力のなさはスペインも同じだけどそれ以下。道、トイレなど公共の場が不潔(スペインとの比較)。とはいえ、無愛想=正直 なのでその辺りはヨーロッパの良さである」

すみませんボロくそです。でも日本で愛想笑いに疲れた我々は無愛想をむしろ好意的に受け止めています。それと、フランスで売っている食材はスペインで売っている食材と基本ほぼ一緒(値段は1.5倍)だし、ヨーロッパ人に共通する何かもあるようで、夫的にはトータル的に見てフランス悪くないじゃんと感じているらしいのですが、、あと一点大事な点はフランス語が多少できないと複雑な事務処理(居住許可証申請、健康保険申請、病院でのソーシャルアシスタントとのやりとり、等など)は不可能です。

それと結婚後バルセロナとパリに長期滞在することで、パリ人よりバルセロナ人の方が労働時間も長く、働き者であるという意外な事実にも気付きました。

隣国人ですらこれだけカルチャーショック受けてる場所で、日本人がショック受けないはずはない。というのが私の意見です。そりゃ理想を抱いて来た人はパリシンドロームにもなるわ。

パリはよく京都と比較されることがありますが、それは身内になってしまえば都、ということなのでしょうか。しかし身内になるまでに相当苦難を要する場所なのは確かです。

ただ日本と比較して良い点は、フランス語さえ話せれば顔立ちはどうであろうとパリジャン・パリジェンヌとして扱ってくれるということです。私のこのアジア顔でもフランス人に道を聞かれたり、ライター持ってる?と道で声を掛けられたりします。島国日本では例え東京のような大都市でさえ、顔立ちが外国人なら日本語ができても、日本で生まれ育っていたとしてもいつまで経っても外国人扱いされてしまう(英語で話しかけられるなど)ことを考えるとパリの方が日本より住めば都になりやすいのかも?とも考えられます。

国民性をひとまとめにしてつらつら書き連ねましたが、勿論どこの国にも良い人悪い人はおり、フランス人、スペイン人、日本人、という単位だけで語れるものではありません。このような考えを差別的だと仰る方も世間にはいらっしゃるかも知れませんが、国民性や国による習慣の違いというのは必ずあり、私はそれを比較して意見することはごく自然なことだと思っています。

ああ、ここから脱出できるのはいつの日か。なんて言いながらもこういう経験も人生では貴重だと思ってポジティブに受け止め愚痴はここで発散します。

以上、散文失礼しました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?