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【選挙ウォッチャー】 足立区議選2019・NHKから国民を守る党の悪質動画。

これまでにもお伝えしている通り、NHKから国民を守る党は、極めて悪質なカルト政治団体です。NHKの受信料問題に取り組んでいるイメージがあるため、あまり深く事情を知らない人が騙されて応援してしまうのですが、この政治団体はけっして我々の味方ではありません。確かに、NHKの受信料の問題は深刻で、今の時代にまったくマッチしていないのですが、NHKから国民を守る党は、NHKの受信料問題とはまったく関係なく、社会に迷惑をかけまくっています。そもそも「法律を守る必要がない」と言っている時点でカルトなのですが、いろんな人に迷惑をかけることを何とも思っていないので、マナーやモラルといったものが著しく欠如しているのです。これにより、日本維新の会から立候補している口石竜三さんが不当なイメージダウンを受けています。

僕はべつに「日本維新の会」を支持しているわけではありませんが、選挙期間中にこれほど不当なイメージダウンを受けた口石竜三さんはあまりに可哀想ですし、立花孝志を訴えた方がいいと思っています。勝手に公選法に違反していた人として扱われ、それをYouTubeに流され、不当なイメージダウンを受けています。立花孝志のYouTubeは影響力も大きく、「足立区議会議員選挙」で検索をすると、立花孝志の動画が上位表示されるほどです。これまでの慣例からしても声をかけてきた一個人に対して名刺を渡したことが公選法的に問題になるようなことはなく、これは立花孝志によるイチャモンでしかありません。社会に迷惑を撒き散らす立花孝志の動画の方がよっぽど悪質だと思います。

■ 名刺は社会通念上の「挨拶慣例」である

立花孝志は13万人の登録者がいるチャンネルで、「選挙違反を告発!日本維新の会の足立康史衆議院議員が応援している足立区議会議員に立候補している【くちいし竜三】の公職選挙法違反を追及しました」というタイトルの動画をアップしました。こんなに物々しいタイトルを見せられたら、どんな悪いことをしていたのかと思ってしまいますが、何事かと思ったら「名刺を配るのは公選法違反だ!」と言っていました。立花孝志は自分のことを「法律の専門家」だと自称していますが、法学部を卒業したわけでもなければ、弁護士の資格を持っているわけでもなく、偏差値38の高校を卒業してNHKで働き、立花孝志のミスで上司からハンコを押してもらえなくなり、予算がもらえなくなって苦心したプロデューサーがどうにかお金を捻出するために機転を利かせてズルをしたのですけど、それを立花孝志が「裏金を作らされた」と言い出して週刊文春に売り、それが原因でNHKを実質的にクビになり、今は「NHKから国民を守る党」という政治団体を作って、被選挙権のない人間を選挙に出して「憲法では居住の自由が認められているのに、足立区民しか立候補できないのはおかしい!」とか言っているのです。一応、「選挙界の秋元康」も自称しているのですが、そんな人間なので、これまでの慣例で何が公選法違反になって、何が公選法違反にならないのかを独自の解釈で判断しています。立花孝志は社会に迷惑を撒き散らすだけのオジサンなので、皆さんに真実を知っていただきたいと思っています。

さて、立花孝志はこの動画の中で、手をプルプル振るわせながら口石竜三さんを直撃しました。3分25秒ほどの動画であり、立花孝志に1円たりとも広告収入を与えたくないという人もいるでしょうから、ここでのやり取りをすべて書き起こしたいと思います。

立花:口石さん、ちょっとだけいいですか。
口石:はい。
立花:あのー、こちらの今、お名刺をですね、あの、私どもの運動員が先程頂戴したんですが、このお名刺をですね、選挙中に、あのしかも何か区政のことでお困りのことがあればね、口石さんの携帯電話に電話してきてくださいということを言われて渡されたそうなんですが、これ事実ですか、今さっき10分ほど、まあ15分以内。まずこの名刺は口石さん、今日配られました? 有権者の方に。こんな名刺、配っていいんですか。いや、配っていいのか、まず配ったのか配ってないのか、どちらなんですか。たぶん15分か20分後、前ぐらいなんですけど。バスを降りてきたうちの運動員に、あの、NHKのことどうなりますかっていうことを聞いたら、なんかNHKから国民を守る党は、ちょっと離れていいですか、こっから。あの、違法行為を奨めているからっていうようなことを回答されたそうなんですが、まあ、それは、それはいいんですよ、それは私もそこを詰めようっていうんじゃなくて、その人間に、そういう人がいたことはいましたよね。
口石:いました。
立花:その人間にこの名刺渡しましたか?
口石:名刺渡しました。
立花:渡しましたね。それは合法ですか、違法ですか、どちらですか?
口石:うーん。
立花:合法ですか、違法ですか、どちらだと思いますか? 選挙中に、このね、このチラシを配る場合には証紙を貼ったものを配らないといけないですよね。で、この名刺には証紙が見当たらないんですが、このような頒布物を配布することについては、口石さんは合法だと思うのか、違法なのか、どちらですか。
口石:ちょっと確認します。
立花:っていうことは、今、確認しないと違法か合法か分からないということですね?
口石:そうですね。
立花:はい、あの私、立花と言いますので、これ間違いなく「違法」ですよ。はい。

公職選挙法にはいろいろとグレーなところがあるのですが、話しかけてきた一個人に手渡す名刺は社会通念上、挨拶慣例として「選挙の頒布物」とは切り離されることが多いです。名刺をポストに入れたり、本人ではない人が配っていた場合には当然、「選挙の頒布物」とみなされ、公選法違反に問われることはあると思いますが、自分に声をかけてきた人に「私はこういう者です」と名刺を渡すというのはおかしいことではないし、ましてや「意見を聞かせてほしい」と言ってきている人間に電話番号などの連絡先を教えるツールとして名刺を渡すことは何一つ不自然ではありません。それを立花孝志は鬼の首を取ったように「違法」だと断言しているのです。僕がどれだけ言っても、NHKから国民を守る党を支持するカルト信者たちが次々に湧いてきて、「オマエはデタラメを言っている!」と言ってくると思いますので、足立区の選挙管理委員会と千住警察署に問い合わせました。

「違反にあたるかどうかは、警察が現場を確認し、総合的に判断するもの。本人が名刺を渡しているのか、第三者が名刺を渡しているのか、どういう状況で渡しているのかによっても判断は変わるので、その話だけで違法だと言うことはできない

このような回答をいただいております。つまり、立花孝志は警察が判断しなければ「違法」とは言い切れないものを「違法」だと断言した末に、口石竜三さんがまるで公選法に違反している悪い人であるかのような印象をつけているのです。これは極めて悪質です。合法だと思っていても、いきなり「合法か、違法か、さあどっち?」と迫られたら、誰だって分からなくなってしまうことでしょう。口石竜三さんも突然の質問に驚いたと思いますし、だから曖昧な答えになってしまったのだとお察ししますが、はっきり言いましょう。「違法だと断言することはできません」。そして、この動画では立花孝志がこんなことも言っています。

立花:で、あの、足立康史さんから今、すごい攻撃を受けているんですよね、私ね。で、あの、これ、口石さんとしてはこの足立康史さんの応援をね、今、僕、攻撃されてるんですけど、受けることについては、今もそれでいいというお考えですね? どっちですか?
口石:まあ、足立さん、あの人と同じ党なので。
立花:あの、同じ党であればね、足立康史さんが「私たちも口石竜三さんを応援しています」というチラシを今、お配りになってるんだけども、これ、口石さんとしてね、これが仕方がないと思っているのか、それとも素晴らしいと思っているのか。
口石:それはやっぱ同じ党だから、それはありがたいと。
立花:それはOKと、ありがたいと。わかりました、あの、それだけで十分です。あの、僕はね、やっぱり足立さんがここまでやってきているんですよ。僕のことを攻撃しているんで、ご存知でしょう?
口石:私はちょっと最近は見れてないんだけど。
立花:うちの党の攻撃をしてきています。もう毎日やってます。国会やTwitterで。で、口石さんが今、演説を聴かせていただきましたけども、やっぱりこういうのを配るのは違法なんですよ。で、そこだけね、しっかりやってください。はい、このように維新の会はこんなことをしてます。

こんなに迷惑な話はあったものではありません。勝手に違法だと断言して、口石竜三さんのことを悪者扱いしていますけど、違法性があるかどうかは極めて微妙なのに、とばっちりのイメージダウンの動画をアップされ、B層のN国カルト信者たちが「さすが立花さん!」と絶賛しているのです。これほどの「反知性派カルト」はありません。立花孝志の動画にはどんなコメントが寄せられているのか、いくつかご紹介しましょう。

Zしろくま:
何でナチュラルに違反するの...信じられない...
ぞめ:
ミッキーマウスの商品を販売するにも、ディズニーから証紙を購入して商品1つづのラベルに貼らないと、ディズニーから叱られます。政治の世界も同じ事があるなんて楽しいですね。
佐藤ゆき:
選挙運動中に配るのはダメでしょ。えっ、もしかしてこの方、政治活動と選挙活動の違いが理解できていないのかなぁ? 立花さんのyoutube見て勉強していただかないといけませんね。
競人:
本当にN国党に風が吹いてるのかな。このタイミングはヤバイ、笑
増田晃一:
立花代表本当に日々すばらしい活躍ですね。足立なにがし衆議院議員は立花代表を敵として攻撃しているのでしょうが、立花代表は頭もよく日々成長なされているので、地方の議員候補者では相手にならないはずです♪
すM:
維新は丸山穂高議員の剣で売国奴政党だと立証されました。
はっちゃん:
脇が甘いねー。公選法については立花代表めっちゃ詳しいですからね。
藤野強:
まず、何より、インターネットと言うものの情報発信力と言うか、可能性を、改めて痛感した。立花先生の主張には、賛同する面もあれば、疑問を抱く面も有りますが、インターネットを活用して、社会の不条理を指摘する姿勢とその行動力は、全面的に支持致します。
masahiro sanada:
どんどん!やっちゃってください。N党に訳の分からない喧嘩売る政党や個人は沈んでいただきます。立花さん「応援しますよ」

どこからどう見ても完全にカルトです、ありがとうございました。そもそも論なんですが、名刺を渡すことを公選法違反だと言う前に、テメエのカルト政治団体は被選挙権のない人間を北千住駅前のカプセルホテルの住所を書いて立候補させているのです。こんなに大きく選挙のルールを外れていながら「裁判で覆す」と息巻いているのに、名刺を指摘して「公選法違反だ!」と言うのは、自分のことを棚に上げすぎです。しかも、テメエのカルト政治団体は、これまで投票日当日も「NHKから国民を守る党」というネーム入りの「NHK撃退シール」なるものを配布しているのです。名刺がNGで、党名入りのシールがOKになる理屈は何なのでしょうか。しかも、この「NHK撃退シール」がどうして公選法違反だとみなされていないのかと言うと、このシールには何の効果もなければ価値もないと判断されているからです。つまり、NHKを撃退することもできないし、1円の価値もないというわけです。ウチワを配ったらアウトになるのに、シールを配ってもアウトにならないギリギリのラインに立っているのは、ウチワは仰いだら涼しくなるので価値があるけれど、「NHK撃退シール」とやらは貼っても恥ずかしいだけで何の効果もないと見なされているからです。しかし、B層が思いっきり釣られていることは確かなので、このあたりもジワジワと網をかけていこうと思っているところです。

■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

僕のことを共産党支持者だと言いたくて、松戸市長選ではミール計恵さん陣営にいたというデマをYouTubeで垂れ流した立花孝志。今回は口石竜三さんを擁護する形になりましたので、日本維新の会から金をもらっているとでも言うのでしょうか。僕はべつに日本維新の会を支持しているわけではありませんが、不当にイメージを損なうのは、さすがに可哀想です。本当は投票しようと思っていたのに、この動画に騙されて投票しないようなことが起こるのであれば、こんな不幸はありません。立花孝志は「法律に詳しいフリをしている偏差値38の高卒の男」です。騙されてはいけません。こういうことはちゃんと選挙管理委員会や最寄りの警察署に問い合わせてから、合法か違法かの判断をしましょう。[了]

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