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【選挙ウォッチャー】 いわき市長選2021・分析レポート。

8月29日告示、9月5日投開票で、いわき市長選が行われました。本当は各陣営をじっくり取材できたらよかったのですが、新型コロナウイルスの第5波の真っ最中だったこともあり、選挙ボードの写真を撮影しただけで帰ってくることになりました。保守分裂の選挙となり、見どころはたくさんあったのですが、簡単に紹介するだけで終わってしまいました。8月23日に異物が混入したモデルナ製のワクチンを打ち、9月22日に2本目を打ち終わる計画になっていますので、10月5日頃からバッチリと抗体ができる見込みです。そこからは本気を出して選挙の取材をしたいと思います。

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清水 敏男 58 現 いわき市長
内田 広之 49 新 学校職員
宇佐美 登 54 新 元衆議院議員
猪狩 謙二 59 新 元会社社長

情勢調査によれば、現職の清水敏男さんと新人の内田広之さんが競っているという話でしたが、蓋を開けてみれば、まったく違う結果になりました。清水敏男市長は、新型コロナウイルスを完全に甘く見積もっており、ろくすっぽ対応らしい対応ができず、感染者を増やしまくったため、市民の間に相当な不満があり、ちっとも票を取れずに落選しました。


■ 清水敏男候補の主張

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清水敏男さんは、1992年にいわき市議に初当選して2期を務め、1999年から4期にわたって福島県議になり、2013年に市長になりました。当時は公明党と日本維新の会が推薦する現職の渡辺敬夫さんや宇佐美登さんを破っての当選で、大きな期待を背負っての当選となりました。2期目を目指す2017年の市長選も、元職の渡辺敬夫さん、宇佐美登さんに大差をつけて圧勝。新型コロナウイルスによって市長の能力が可視化されるまでは人気の市長でした。ところが、清水敏男さんの新型コロナウイルス対応は最悪そのもの。愛知県常滑市の音楽フェスが問題になりましたが、実は、いわき市で開催されたレゲエ系の音楽フェスも最悪で、話題になっていないだけで最悪のクラスターフェスになっていました。基本的に感染を抑えようという気持ちは一切感じられず、スパリゾートハワイアンズが密になる一方、いわき湯本温泉には閑古鳥が鳴く始末。まさに「無能」と呼ぶしかないぐらいのアホアホ政策だったため、市民の不満が爆発。なんと、ゼロ打ちで落選が決まる始末だったのです。今になって思えば、2013年に清水敏男さんが期待されたのは、当時の渡辺敬夫さんが東日本大震災の対応をめぐり、市民の皆さんが「無能」と判断したからで、あれから10年経ち、今度は新型コロナウイルスの対応をめぐり、「無能」と判断されました。新型コロナウイルスの感染が広がってもメッセージの一つも出さないし、オリンピックの影響もあって感染者が激増するし、市民いわく「いわき市で良かったことなんて一つもない」といい、多くの市民から大ブーイングでした。


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