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【選挙ウォッチャー】 益子町長選2022・分析レポート。

 4月5日告示、4月10日投票で、栃木県の益子町長選が行われました。
 立候補したのは、今年で5期目を目指す現職と、現職の町政運営に疑問を持ったという元町議の新人の2人です。これまでもギリギリの戦いになっても勝ってきた現職ですが、取材をしてきた感じ、今度という今度はヤバいのではないかと思わずにはいられませんでした。というのも、久しぶりに「風が吹いている」と感じたからです。
 このレポートが面白くなるのか、それとも、あんまり面白くなくなるのかは、まさに「選挙の結果次第」と言えるのではないでしょうか。願わくば面白くなって売れることを期待したいと思います。

大塚 朋之  56 現 5期目を目指す
広田 茂十郎 67 新 無所属(元町議)

 どちらも無所属ですが、現職の大塚朋之さんは自民・公明の推薦をもらったことがあります。今年は特に推薦がついている様子もありませんが、熱心にハコモノを作る計画を立てていますので、基本的には応援されているものと思われます。
 一方、新人の広田茂十郎さんは67歳で、現職より11歳年上。特定の政党や団体から支持を受けている雰囲気はなく、完全なる町民の草の根であると言ってもいいのではないでしょうか。ただ、益子町は「益子焼」で有名な土地です。たくさんの観光客に遊びに来てもらって、陶芸体験などをしてもらうことで収益を得ている町なので、コロナ禍で街の経済は疲弊。それでもハコモノを作ることには熱心だということで、街の不満が選挙にどう影響するのかが大変気になるところでした。


■ 益子町議補選が町長選に影響を及ぼす

町役場の前の看板は「町議補選」がシールで貼られていた

 実は、益子町長選に現職の大塚朋之さんと新人の広田茂十郎さんが立候補することは前々からの出馬表明で明らかになっていたので、町長選が行われることは決まっていたようなものですが、町議補選には「誰も出てこないのではないか」と見られていました。というのも、選挙前の説明会に町議補選に立候補しようという人が1人もいなかったからです。
 ところが、説明会に誰も来ないということは、ワンチャン、無投票当選になる可能性が高いということで、選挙を戦わずして町議になれるビッグチャンスを逃してなるものかということで、現職の大塚朋之さんが町議補選に立候補してくれる人を擁立。これで町長派の議員が増えると思った矢先、もう一人の候補者が現れてしまったため、急遽、益子町議補選が成立してしまったのでした。
 詳しいことは、益子町議補選のレポートに書きたいと思いますが、この町議補選が町長選にも影響をもたらしていることは、ここに記録しておきたいと思います。


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