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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#116)。

先日、「神真都Q(やまとキュー)」という陰謀論者たちの集団が「新型コロナウイルスなんて存在しない!」と主張しながらノーマスクでデモ行進をしていたそうなのですが、そのリーダー的な女性がデモ行進の後、発熱していたことが明らかになり、言わんこっちゃないことになっています。1月30日には鬼滅の刃のコスプレをした男が「ノーマスクで山手線一周」という迷惑なイベントを開催し、警察に囲まれていました。誰もが新型コロナウイルスが終息してほしいし、「もうマスクをしないで自由に遊んでいいよ」と言われたら、どれだけ素晴らしいことかと思いますが、今は不自由の中から小さな自由や幸せを見つけていくしかないのです。今日も皆さんのお役に立てるように、最新情報をまとめてまいります。


■ 酸素が必要な中等症の患者が増えている

オミクロン株は「重症化しにくい」と言われ、情報公害の三浦瑠麗先生を筆頭に「ダイジョブ論」を展開する人が多いのですが、確かに「重症」になる人は少ないかもしれないのですが、酸素を必要とする「中等症」まで行く人は急増しており、僕が住んでいる千葉県でも「前週の3倍に急増」という事態に陥っております。「千葉県だけで増える」ということは考えにくいですから、全国的な傾向として「中等症」が増えているのだと思いますが、重症者ばかりが報じられているので、あまり話題になっていません。

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12日には8人だった中等症患者は、1週間後の19日に39人となり、25日には117人、26日には111人となっていて、1週間で3倍に増えた形です。2週間前と比べると10倍以上になっている計算になりますので、今はまだ若年層を中心に感染が広がっていることもあり、重症化する人が少ないですが、これから高齢者層に感染が広がってしまった場合には大変なことになるかもしれないので、やはり警戒が必要です。


■ 死者も重症者も増えるのは「これから」である

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日本で呪文のように唱えられていた「オミクロン株は重症化しない」という言葉は、大きな間違いでした。確かに、デルタ株と比べれば割合は少ないかもしれませんが、けっして重症化しないわけではないし、感染者が増えれば一定の割合で重症化する人は増えます。その中に基礎疾患のある人や高齢者がいれば、死亡する確率は高くなります。先程は「中等症」が急増している話をお届けしましたが、「重症」となっている人も増えています。最も感染者の多い東京都が「重症」を独自の基準で低く見せているので、実態は数字より多いと考えられます。このグラフは、厚生労働省が出しているものですが、この1週間の推移を見ても、重症者は1.7倍近く増えつつあることがわかります。しかも、感染した直後から重症という人は少ないわけで、感染した直後は軽症だけど、どんどん悪化して中等症になり、さらには重症となってしまうわけですから、新規感染者数に対して「重症者」というのは遅れて数字が伸びます。なので、今の数字を見て「まだ大丈夫だ」と言っている奴は頭が悪いのです。

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東京都や東京大学の仲田泰祐准教授の推計によれば、デルタ株の重症化率が0.66%だったのに対し、今回のオミクロン株は0.15%前後ではないかということになっています。第6波の5分の1程度に留まると推計されているわけですが、それでも感染者数がデルタ株の5倍になれば、重症者は同数になってしまいます。この「重症化率」は、全感染者に対する割合になりますので、ざっくり1000人に1人か2人ぐらいが感染するという計算になります。現在、東京都の新規感染者数が2万人になれば、30人ぐらいが重症化し、ベッドを埋めることになります。2日で60人、3日で90人といった具合です。「実際はもっと多いのでは?」という声もあろうかと思いますが、あくまでこのシミュレーションに基づいた場合でも、これから1週間後にピークを迎え、折り返してくると想定しても、最低30人ずつの重症者が14日にわたって生まれるため、420人になります。東京都の重症病床は510床であり、現時点で10歳未満の子供を含む23人が闘病していますので、足りるかどうかはピーク次第ということになろうかと思います。退院のペースもあるかもしれませんが、現時点で既に「足りるかどうかがわからない」というところまでは来ていると思います。


■ デンマークで精神科の受診が増えている

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オミクロン株の「BA.2」に置き換わっているデンマークでは、精神科を受診する人が増えているという報告があります。どうして精神科を受診する人が増えているのかは分かりませんが、「BA.2」が中枢神経などに作用をしている可能性もあります。まだまだ「BA.2」については不明なことばかり。今も急いで分析していると思いますので、科学的に解明されるのは、そんなに遠くないのではないかと思います。やはり「オミクロン株はただの風邪」という理屈で無防備に行動するのではなく、なるべく感染しないための努力を怠らないことが大切です。


■ 日曜日の原宿駅周辺には近づかないこと

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日曜日に「鬼滅の刃」のコスプレをした男が、ノーマスクで山手線を周回することを宣言していて、秋葉原で警察に囲まれていたことが明らかになりました。こんな迷惑行為をかましているので、みっちりと怒られたと思いますが、Twitter(引用元リンク)では、2月6日と2月13日にも17時に原宿駅集合でデモをすることを予告していますので、念のため、この時間帯には近づかないことをオススメします。このような悪質な迷惑行為に物を申したくなる人もいるかもしれませんが、この時期にノーマスクの集団に近づくことは命や健康のリスクがあります。とにかく「近づかない」を徹底しましょう。


■ 全国の感染状況まとめ(1月31日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:2266人。札幌市1114人。需要なく道内各地でバス減便。
青森県:204人。弘前管内107人、青森市12人、八戸市11人。
岩手県:142人。盛岡市44人。宿泊療養施設が埋まるのは時間の問題。
宮城県:372人。2月1日から部活動の自粛などを求める緊急特別要請。
秋田県:83人。秋田市40人。「大館アメッコ市」が初めての開催中止。
山形県:156人。酒田市45人、鶴岡市40人、山形市20人。
福島県:378人。小中学校14校、高校6校臨時休校。学校閉鎖38校。
茨城県:942人。県内の全市町村で感染者。警戒ステージ3に引き上げ。
栃木県:483人。とちぎ国体の開催に伴い、年代別や地域別が非公開に。
群馬県:711人。追加ワクチン接種を6ヶ月に短縮し、陰謀論者が発狂。
埼玉県:3611人。8日連続で3千人超。病床使用率が50%に迫る。
千葉県:3344人。「千葉ジェッツ」というプロバスケチーム11人。
東京都:1万1751人。月曜で1万人超は初。20代が2485人。
神奈川:7001人。自主療養者は累計808人。店員さんが続々と感染。
新潟県:266人。新潟市106人。入院待機ステーションを長岡に設置。
富山県:201人。富山市84人、射水市30人、立山町18人。
石川県:442人。加賀市内の保育施設2園、市立学校3校で子ども感染。
福井県:201人。経済対策の電子割引クーポンのルールを厳格化。
山梨県:197人。笛吹市の富士温泉病院は満床で、院長の睡眠は3時間。
長野県:431人。長野県出身の新大関「御嶽海」が感染。断髪式に参加。
岐阜県:494人。岐阜市91人、各務原市46人、関市38人。
静岡県:771人。2月補正予算は医療体制強化と事業者支援162億円。
愛知県:3982人。アナウンス効果を含め緊急事態宣言を出すべき発言。
三重県:467人。度会町では住民全員に研究用の抗原検査キットを配布。
滋賀県:464人。大津市153人。栗東市の市長と副市長が感染。
京都府:2216人。島津アリーナ京都体育館を入院待機ステーションに。
大阪府:6243人。抗体治療を受けるための病院の予約がセルフになる。
兵庫県:3002人。兵庫県内の3割以上406校で休校や学級閉鎖に。
奈良県:987人。陽性率が上昇しており、必要なPCR検査が不足。
和歌山:318人。医療機関6カ所、高齢者施設11か所で集団感染。
鳥取県:97人。学校への強い対策を求めるも米子市長が無能で動かず。
島根県:62人。減少傾向が続き、前週に比べると半分くらいまで下がる。
岡山県:719人。認証があれば酒類提供可だが、申込殺到で間に合わず。
広島県:1041人。明日からマンボウが明けるまで休業する飲食店多数。
山口県:255人。献血不足に野球部やサッカー部の高校生70人が協力。
徳島県:130人。徳島県職員23人チャーター機で2泊3日の青森出張。
香川県:214人。1月に入って52の保育所や認定こども園が臨時休園。
愛媛県:169人。濃厚接触者の特定は医療・福祉関係者に限定する。
高知県:95人。ワクチン未接種で基礎疾患有の60代男性死亡後に陽性。
福岡県:2914人。福岡市1059人、北九州市401人。陽性26%。
佐賀県:425人。佐賀市内の小学校と高校、鳥栖市内の中学校で感染。
長崎県:407人。沖縄のみならず、佐世保市でも米軍の外出制限解除。
熊本県:594人。熊本市は288人。入院中の80代女性が死亡。
大分県:377人。10歳未満が62人、10代53人、20代49人。
宮崎県:242人。宮崎市92人。高齢者や子供の利用施設で感染相次ぐ。
鹿児島:390人。酸素投与が必要な中等症は46人。自宅待機も増加中。
沖縄県:480人。米軍基地は1週間で801人。1月は計6313人。

本日の新規感染者数は6万0383人となりました。7万人や8万人を記録していた頃と比べると少なくなっていますが、これは「日曜の結果」が月曜日に出てきているだけなので、ピークを迎えたわけではありません。本日の死者は、広島県8人、愛知県と福岡県で7人、大阪府4人、兵庫県と栃木県で3人、千葉県と岐阜県2人と神奈川県と茨城県で2人、和歌山県と埼玉県と東京都と熊本県と群馬県と青森県と静岡県と高知県で各1人。合計は48人となりました。岡山県は、マンボウが適用されても「認証店」なら酒類の提供が許されますが、認証してもらうための申請が殺到し、2月20日のマンボウ解除予定日までに間に合わないという現象が起こっています。大阪は中和抗体薬の投与を受けるのに、診察を受けても、自分で医療機関に問い合わせて予約を取らなければならなくなりました。それぞれの患者が自分で医療機関に問い合わせてしまうので、医療機関の負担が余計に増してしまうのではないかと思わずにはいられません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

2月6日には、N国党員がN国党員であることを隠して、市民団体に支持されている無所属の候補を装って立候補してきます。多くの人がN国党のことをよく知らず、「現職が嫌いだから」という理由で投票してしまうかもしれませんが、この政党は「反社会的カルト政党」です。これまでの悪行の数々については、こちらの本にまとめております。川口市民の皆さんには、うっかり投票してしまう前に読んでいただきたい本です。僕はけっして現職を支持しているわけではなく、現職には現職でさまざまな問題があるのだろうと思います。しかし、N国党というのは、それ以上に筋が悪いです。基本的には本を買っていただきたいところでありますが、図書館で読むのでも、本屋さんで立ち読みするのでもいいですから、とにかくN国党のカルト性や反社会性を知っていただきたいのです。ちなみに、N国党員たちは「コロナはただの風邪」だと考えている人間が多いです。宮川直輝という候補者が新型コロナウイルスについて、どのように考えているか知りませんが、少なくとも党首の立花孝志や、幹事長の黒川敦彦といったメンバーは「コロナはただの風邪」だと主張しています。しかし、そういう人が市長をやると、少なくともコロナ対策は動かなくなります。結果として、より多くの人が感染し、より多くの人が重症化し、より多くの人が亡くなります。政治には人の命や生活がかかっています。ぜひ慎重に投票していただきたいと思います。

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