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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#93)。

いよいよ「オミクロン株」の市中感染が確認されるようになり、これから本格的に警戒が必要な時代に突入しようとしています。テレビが三浦瑠麗さんのような無責任な自称「国際政治学者」を出演させ、まったく専門でもない新型コロナウイルスについて楽観論を語らせているせいで、あまり心配していない人も多いかもしれないのですが、楽観論だけでなく、一つずつ丁寧にデータを検証してまいりたいと思います。


■ オミクロン株の市中感染が広がり始めている

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これは東京都の直近3週間のデータです。いよいよ僕たちの目にも「増えている」ということが分かるようになっていると思います。科学者の先生たちに言わせると、この前から既に増加傾向にはあったと言いますが、ここまで来ると、素人の僕たちにも「増えている」と判断できると思います。12月29日頃から突如として2倍くらいに伸びていますが、クリスマス会や忘年会、年末年始の帰省などにより、この感染者数はこれからさらに増えるのではないかと予測されています。市中感染も確認されており、感染のリスクはどんどん高くなっていると思いますので、要注意です。

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もう一つ、気を付けなければならないことがあります。かねてから「オミクロン株にはワクチンが効かない」という話をお届けしてきましたが、感染者のワクチン接種実績からしても、ワクチンの2回接種を済ませている人が感染していることが明らかになっています。感染者84人のうち、不明が13人いますが、半数以上が「ワクチン2回接種済」となっています。これはワクチンを接種していても感染することを意味しており、「ワクチンを接種しているから大丈夫だ」という話ではなくなっているということです。日本政府は「ワクチンパスポート」というマヌケな制度を始める計画ですが、これには何の意味もないどころか、害悪になる可能性があります。


■ ワクチンパスポートが導入されると店は困る

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ワクチンパスポートに反対しているカルト政治団体に「つばさの党」がありますが、彼らの言う陰謀論とは別に、ワクチンパスポートには問題があります。前述の通り、そもそもオミクロン株にはワクチンが効かないので「接種証明」なんていうものに何の意味もなく、この何の意味もないシステムのために数千億円単位の無駄な税金が投じられることにも大きな問題があるのですが、もっと根本的なことを言うと、この「ワクチンパスポート」という政策が実行されると、店舗への休業補償などが適切に行われなくなってしまうのではないかという懸念があるのです。もし、ワクチンの感染防止効果が高いのであれば、「この人は感染しないから安全」とお墨付きを与えることができるかもしれませんが、先程もデータで示したように、2回接種していても余裕で感染します。なので、何のお墨付きもできない客がお店に来て飲食をすることになるわけですが、もしオミクロン株が大流行した場合、お客さんたちは自発的に店舗での飲食を自粛します。そうすると、新型コロナウイルスの流行に合わせてお店の売上は一気にダウンするのですが、政府は「ワクチンパスポートをやっているから」ということで、何の補償も出さないのではないかと考えられるのです。そうすると、お店は「客は来ないけど補償も出ない」という苦境に立たされ、倒産や閉店が相次いでしまうのではないかと予想されるのです。今こそ政府には「ワクチンパスポートではなく、休業補償をちゃんと出せ!」と大きな声で言わなければならないわけなのですが、これについても大きな問題が発生するようになりました。

僕が「ワクチンパスポートに意味がない」というのは、ワクチンがオミクロン株に効かず、感染防止効果がないのでワクチンを打っているから安全だということにはならず、会食をすれば、余計に感染のリスクが高まってしまうことに加え、お店にしっかりとした補償が行き渡らず、お店が閉店や倒産に追い込まれてしまう可能性があるからです。しかし、これまで「ワクチンパスポート反対」を訴えてきた人たちは、「つばさの党」の黒川敦彦、「国民主権党」の平塚正幸や中根淳といった「ワクチン陰謀論者たち」です。ワクチンを打つことに反対しているのではなく、オミクロン株という新たな変異株が出現したことでステージが変わり、ワクチンパスポートという政策に意味がなくなってしまったので、飲食店で働く人たちの生活を守るためにも戦略の変更を求めているだけで、非科学的な陰謀論に基づく主張ではないのですが、大きな声で「ワクチンパスポート反対!」と言うと、まるでそっちの人だと思われてしまいそうだというのが、大きな問題なのです。なので、黒川敦彦や平塚正幸にはガッツリと中指を立てつつ、自分たちの主張は自分たちの主張で通さなければならないという、やや難易度の高いことをしなければならないカオスな世の中になっています。


■ 世界のオミクロン株の前例を学ぶ

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オミクロン株が流行している地域を見ると、ある時からグラフの角度がおかしいことになり、ほぼ垂直に伸びています。最初に発見された南アフリカでは垂直にはならずに減衰傾向にあるのですが、イギリスやアメリカ、フランスといった国々では、以前として急増中で折り返しが見えていません。若者たちにも少しずつ「KF94マスク」が浸透しつつある日本で、欧米のようなグラフを辿るかどうかは不明ですが、ワクチンを過信し過ぎると、このようなグラフになってしまうということは頭に入れておく必要があります。ワクチンを打っても、引き続き、マスクは必須だし、なるべく会食は控えた方が良いということになります。


■ 全国の感染状況まとめ(1月3日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で完結に状況をまとめております。

北海道:10人。新規感染者の多くが札幌市に集中で7人。
青森県:3人。米軍三沢基地関係者と10代濃厚接触者o株感染。
岩手県:3人。大船渡市在住の40代~70代の男女が感染。
宮城県:2人。仙台市在住の30代男性と県外在住の30代女性。
秋田県:0人。今日まで27日連続で感染者なしを記録している。
山形県:1人。5日ぶりに新規感染者が確認される。
福島県:1人。30代男性、オミクロン株の感染を初確認。
茨城県:2人。県内でのo株確認を受け、4日から無料検査を開始。
栃木県:12人。茨城での市中感染を受け、4日から無料検査を拡大。
群馬県:12人。うち1人は死亡後の検査でコロナ陽性と判明。
埼玉県:21人。79日ぶりに20人以上の感染者。o株市中感染。
千葉県:24人。4日連続で2ケタ台の感染者で増加傾向に。
東京都:103人。3ヶ月ぶりに100人超え。東京大神宮で参拝中止。
神奈川:34人。20代男性が初の市中感染、軽症で入院中。
新潟県:6人。市内の保育施設でのクラスターで全員軽症。
富山県:0人。今日まで11日連続で新規感染者なし。
石川県:1人。検査は全部で10件。陽性者の感染経路は不明。
福井県:0人。1月1日に続き、今年2回目となる感染者ゼロ。
山梨県:1人。感染者は中北管内での40代男性で感染経路不明。
長野県:6人。20日連続で感染者が発見されている。
岐阜県:9人。オミクロン株初の市中感染を確認。
静岡県:5人。うち浜松市3人、静岡市1人、県発表が1人。
愛知県:15人。オミクロン株の感染者が累計34人になる。
三重県:0人。四日市市在住の40代男性はオミクロン株だった。
滋賀県:10人。大津市の「ラウンジガールズ」の客は感染注意。
京都府:22人。初のオミクロン株のクラスター発生を確認。
大阪府:79人。7日連続で50人を超える。
兵庫県:12人。在宅介護緊急支援事業をいきなり廃止決定。
奈良県:17人。感染者が10人を超えるのは10月26日以来。
和歌山:0人。大阪に近いのに4日連続で0人を記録する快挙。
鳥取県:0人。新型コロナ感染なしは52日連続。
島根県:3人。出雲市で市内4店舗の利用者など17人が感染。
岡山県:6人。オミクロン株感染者2人発見、県初の感染確認。
広島県:40人。広島市21人、福山市4人、呉市2人。
山口県:56人。米軍岩国基地で50人が感染しており、事態は深刻。
徳島県:1人。県内で51日ぶりとなる感染者が確認される。
香川県:20代男性がオミクロン株感染、大阪在住の知人女性も。
愛媛県:13人が同飛行機で濃厚接触者認定で観察中。
高知県:20代の女子学生が帰省前にオミクロン株感染。
福岡県:10人。オミクロン株の感染は確認されていない。
佐賀県:1人。東京都在住の30代女性が佐賀県内で感染確認。
長崎県:1人。大晦日に帰省して元日に発熱で感染した40代男性。
熊本県:1人。東京都在住の50代男性が熊本県内で感染確認。
大分県:1人。市中感染ではないが、オミクロン株初確認。
宮崎県:1人。宮崎県内では30日ぶり、宮崎市内では90日ぶりの感染。
鹿児島:5人。鹿児島市の90代女性、奄美市の20代・40代男性など。
沖縄県:130人。米軍所属235人感染。株の種類は米軍が非公開。

またしても沖縄県が新型コロナウイルスのホットスポットになってしまっています。この封じ込めに失敗すると、いよいよ玉城デニー知事の再選が難しくなってしまう可能性があり、まさに苦境に立たされています。しかし、いくら知事が努力しても、沖縄県、山口県、青森県では米軍関係者が新型コロナウイルスに感染していて、そこから米軍施設で働く日本人に感染し、さらに市中に感染が広がるような事態になっています。米軍にはしっかりブロックしてもらわないと困るのですが、ここからどんどん漏れて日本国内に感染が広がっている事実を、なるべく多くの方に共有したいです。このような米軍の問題というのは、なぜか「愛国」を謳うネトウヨほどスルーします。


■ 憲法より日米地位協定を見直す必要がある

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日本には今、政治にカルトが入り込んでいるため、憲法を変えようというムーブメントが起こっていますが、感染症の動向を見ても、最も見直さなければならないのは「憲法」ではなく、「日米地位協定」です。海外から日本に入ってくる人たちは、ザルとはいえ、一応は空港検疫を受けることになります。もし日本政府が空港検疫をPCR検査に切り替え、入国者の隔離観察をしっかりすれば、今後も感染症の侵入を最小限に留められると思います。ところが、どれだけ空港検疫を頑張ったところで、「米軍基地」という穴が開いていると、せっかくの島国の努力が無駄に終わります。実は、米軍に所属している人たちは、日本に入国し放題。検査や隔離に日本はノータッチとなっているため、感染者が検疫を通らずに入国し、その人たちが感染を広げてしまう可能性があるのです。実際、青森県では三沢基地の米軍基地で働く日本人から感染が広がっているし、沖縄県でも兵士たちのオミクロン株感染が確認されており、沖縄県の感染者数も急増中です。常にコロナの流行が止まらないのは、こうした事情があるからです。グラフで見たように、アメリカはオミクロン株が猛威を振るっている最中で、こうした人たちが検疫を通らずに自由に入国できるシステムは、日本に主権がない証拠です。「アメリカに押し付けられた憲法を変えるべきだ!」と言うなら、もっと直接的なところで「日米地位協定」の見直しが必要です。カルトの言いなりになって、基本的人権のような大切なものを失う前に、日本の権利を守る努力が何よりも必要ではないでしょうか。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

1月20日には、尊師・立花孝志の不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪の3つの罪で問われている刑事裁判の判決が下されるのですが、この日に合わせて「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」という本が発売されます。かなり面白い内容になっていると思うので、大々的にニュースになることを願っているのですが、コロナが猛威を振るうようになってしまうと、ニュースの扱いが小さくなってしまう恐れがあるので、できるだけ新型コロナウイルスが流行しないことを心から願っているのですが、だんだん難しそうになってまいりました。困った話です。

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