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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#92)。

いまだに日本の空港検疫に「PCR検査」の1000分の1ほどの精度しかない「抗原定量検査」が採用されているため、感染者の見逃しが大量に発生していて、市中感染は止められない状況にありますが、多くの国民は政治に興味がないので、何も知らないまま、「やっぱりオミクロン株が流行っちゃったね」ということで、地獄を受け入れることになります。本来なら、空港検疫を「PCR検査」に変更し、しっかり隔離をして、できるだけ流行までの時間を稼ぎ、可能な限りの対応をするべきなのですが、有権者がほとんど何も考えずに雰囲気で投票を続けた結果、この国の政治家の9割がバカになってしまったので、第4波や第5波で見た地獄をもう一度見なければならない可能性があります。本当は国や自治体単位で防疫体制を整えるべきところですが、墨田区や寝屋川市など、ごく一部の自治体を除き、ほとんどの自治体では何もできていませんので、個人で感染しないための努力をするしかありません。


■ これまでの感染の波を振り返る

この『チダイズム』は、毎日、どこかの選挙レポートをお届けすることをコンセプトにしていますが、地震や台風などで命を守るための行動が必要になった時には、情報を集約して、無料のレポートをお届けしております。新型コロナウイルス対策についても同様で、オミクロン株による第6波がやってくれば、間違いなく「命を守るための行動」が必要になりますので、たびたび無料で情報を出そうと思っております。

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さて、これまでの第1波から第5波を振り返りながら、第6波の予測をしていこうと思いますが、このグラフを見ていただければ分かるように、デルタ株による第5波は、これまでの第4波と比べて、格段に多くの感染者を出しました。これは「デルタ株の感染力の強さ」を示していると考えられ、今回のオミクロン株は「水疱瘡と同じくらいの感染力」だと考えられていることから、このグラフはさらに高いものになってしまうのではないかという懸念があります。


■ オミクロン株にはワクチンが効かない

既にあらゆるところで指摘されていますが、今回のオミクロン株は「免疫系回避能力」があるとされ、従来のワクチン(ファイザーやモデルナのmRNAワクチン)が感染抑止には効果を発揮しないと言われています。むしろワクチンを打った人の方が感染しやすくなってしまうのではないかとさえ言われているぐらいで、少なくとも「ワクチンを打ったから大丈夫」と言えたのは「デルタ株まで」です。今回のオミクロン株ではワクチン接種済の証明は何の役にも立たないということです。

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こんなことを言うと、1月23日の久留米市長選に立候補する「ドクター細川」のようになってしまいますが、「コロナはただの風邪」と言いたいわけでもなければ、「ワクチンを打つと死ぬ」と言っているわけでもなく、単純に第一世代ワクチン(ファイザーやモデルナなどのmRNAワクチン)がオミクロン株には有効ではないというだけの話です。「重症化防止」にどれくらい効果があるのかは不明ですが、少なくとも「感染抑止」ということでは何の意味もありません。だから、オミクロン株においては「ワクチンを打っているから自分は大丈夫」という理論はまったく通用しないと思った方が良いと思います。

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先日、東久留米市長選の取材に行ってきたのですが、東京都の小池百合子知事が応援に駆け付け、オミクロン株に備えて「3回目のブースター接種を急ぐ」と宣言していました。しかし、3回目のブースター接種で抗体価を上げたところで、その有効性は未知数。ひょっとしたら重症化を少しくらい防げるかもしれませんが、抗体が有効と言えるのは2か月ほど。1年に何本も打つようなものではないと考えると、オミクロン株の猛威をワクチン戦略一辺倒で乗り越えられるのかは、かなり疑問です。オミクロン株にワクチンが効かないことは知られるべきなのに、世の中の65%の人が「早く3回目のワクチン接種を受けたい」と考えているようです。


■ オミクロン株は若い人や子供が危ない

だんだんとオミクロン株の傾向が掴めるようになってきて、オミクロン株は若い人ほど感染しやすいことがわかりました。特に、小さな子供たち(未就学の子供たち)でも重症化することがわかっていて、幼稚園や保育園でのクラスターには十分注意が必要です。また、軽症・中等症で入院を必要とする割合も高く、デルタ株と変わらない、もしくはデルタ株以上というデータになっています。多くの幼稚園や保育園で年末年始のお休みに入っているかと思いますが、オミクロン株の流行が確認された場合には、細心の注意が必要となります。


■ 「ワクチンパスポート」は逆効果をもたらす

流行している新型コロナウイルスが、従来株やアルファ株、あるいはデルタ株であれば、それこそ「ワクチンパスポート」という発想もないことはないと思いますが、「ワクチンに効果がない」となると、この「ワクチンパスポート」という戦略は、大きな間違いを生みます。ワクチンに何の意味もないのに、人々に「ワクチンを打っているから大丈夫だ」と思わせて、積極的に出回るような施策を打てば、多くの人が感染し、そのうちの一部の人たちは亡くなります。もし第6波がオミクロン株によるものだった時には、「ワクチンパスポート」「ワクチン接種証明」みたいなものは凍結し、ワクチンの接種に関係なく行動を自粛するように呼び掛けるべきでしょう。「何のためにワクチンを打ったんや!」ということにはなるかもしれませんが、事情が変わってしまったのですから、丁寧に説明するべきです。


■ オミクロン株は倍化時間が2日前後

オミクロン株が大流行し、既に地獄が広がっているイギリスでは、オミクロン株の「倍化時間」が2日前後であるとされています。「倍化時間」は、その名の通り、感染者が2倍になるまでに費やされる時間のこと。1000人の感染者が2000人になるまでに2日、2000人の感染者が4000人になるまでに2日ということです。つまり、もし日本でオミクロン株の市中感染が広がった場合、1000人の感染者が1万人になるのに「1週間」ということです。これは何を意味しているかと言うと、もし市中感染が確認されるようになり、感染者が100人なり200人になった瞬間、非常に僅かな時間で第5波のピークに達するということ。その頃に「緊急事態宣言」を出しても手遅れになってしまうかもしれないということです。安倍晋三や菅義偉といったポンコツ総理の尻ぬぐいをさせられている岸田文雄総理には早すぎるぐらいのタイミングで「緊急事態宣言」を出してもらいたいと思っているところです。


■ オミクロン株は収束も早い可能性がある

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そう結論づけるのは早いので、まだ可能性の段階ですが、オミクロン株は感染のスピードがものすごく早い代わりに、収束するのも早いのではないかという楽観論があります。希望が絶望に変わることは往々にしてあることですが、一気に感染して、一気に収束する性質があるとするならば、気を付けなければならない期間は一瞬だということになります。3ヶ月も4ヶ月も我慢しなければならないのではなく、気を付けなければならないとなったら1ヶ月ぐらい我慢をすれば収束に転じる可能性があります。これはヨハネスブルクのある南アフリカのハウテン州のデータだといいます。実際のオミクロン株はもう少し高い山だった可能性もありますが、山というよりは「壁」という感じのグラフになるかもしれません。どちらにしても、感染者数が一気に増えれば病院は受け入れられなくなるし、サプライチェーンが止まる可能性だって考えられます。あまり長い期間ではないかもしれませんが、とにかく短い期間であれば、なるべく感染しないように工夫をすることはできるのではないかと思います。


■ 「重症化しにくい説」は、説得力がない

一部で「オミクロン株は重症化しにくい」という噂が出回りましたが、今のところ、重症化しにくいことを示す確固たるデータはありません。丸山穂高のようなバカが「オミクロン株に感染したけど、大したことない」とする楽観論を垂れ流していましたが、これまでの新型コロナウイルスだって、無症状や軽症の人はそれなりにいて、丸山穂高のようなバカが「バカは風邪ひかない」の法則で大したことがなくても、重症化して亡くなる人だっているのです。微かな希望としては、ワクチンに感染抑止能力がなくても、多少は重症化を防ぐ効果が認められる可能性がないわけではないので、そういう明るいニュースが出てくることを期待したいところではありますが、「オミクロン株は重症化しにくい」という話には根拠がありませんので、データが揃うまでは重症化率に大きな差はないものとして行動するべきでしょう。


■ オミクロン株は年明けに猛威を振るう可能性

去年の今頃を思い出すと、日本はちょうど「第3波」に襲われ、10月下旬頃からフツフツと上昇傾向にあった感染者が年末年始で大爆発してしまいました。当時の菅義偉総理大臣は無能だったので、年明けになって緊急事態宣言を発令。収束するまでに2ヶ月くらいかかりました。あの時、どうして感染爆発が起こってしまったのかと言えば、ボーナスの支給、クリスマス、仕事納め、忘年会が一気に重なり、「マンボウ」とか言いながらも、なんだかんだで飲み会めいたことをやっていたからです。今年は「謎々効果」とワクチンの一斉接種でデルタ株が減衰したこともあり、新型コロナウイルスが落ち着いている状態ではあるのですが、前年以上に飲み会などをする人は増えるはずなので、ここで倍化時間2日のオミクロン株が炸裂する可能性があります。日本では1月中旬頃にはイギリスのような状態になっている可能性があります。ただ、日本では最近になってワクチン接種した人が多いこともあり、「ワクチンに効果がない」と言いながら、重症化を防ぐ可能性はゼロではないので、病床が逼迫する状況になるまでには多少の猶予はあるかもしれません。それでも感染者が増えれば、重症化する人も亡くなる人も増えてしまうのですから、感染者が増え始めたら、特に警戒する必要があります。


■ 新幹線や飛行機は空気が循環していない

デルタ株が小康状態になっていう間に帰省しようと考える人も多いと思いますが、新幹線や飛行機での移動は慎重にならなければなりません。どこぞのアホの医者が「移動にリスクはない」なんてホザいていますが、理論上の話と実際の話はまったく異なります。新幹線や飛行機は外気を取り入れ、数分単位で空気が入れ替わっていると説明しますが、実際はそんなふうになっていません。例えば、新幹線の二酸化炭素濃度を測ると1000ppmを超えることはザラであり、窓のない密閉された部屋にいるのと同じです。ご存知の通り、新型コロナウイルス、特にオミクロン株は空気感染してしまいますので、「換気」が何より重要ですが、新幹線や飛行機は十分に換気できるシステムにはなっていないので、可能なら車で移動した方が安全でしょう。もっとも、ヤブ医者ながら「感染症の専門医」の言っていることと、そこらへんのボンクラの言っていることでは信頼度が全然違うと言う人もいるかもしれませんが、「551の豚まん」で考えてもらったら分かりやすいです。もし新幹線の空気が入れ替わっているのなら、「551の豚まん」を食べる奴がいても、車内がずっと臭いことはありません。理論の上ではそうかもしれませんが、実際はそういう構造になっていないので、試しにCO2モニターを持参して乗ってみれば良いと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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先日、柏駅西口に「木下グループPCR検査センター」がオープンしましたので、さっそく検査をしてまいりました。せっかく良いところに作っていただきましたので、なるべく潰さないように高頻回検査をしようと思っているのですが、あんまり換気されている様子がないのが少し心配です。内閣官房コロナ室とのコラボで、アンケートに答えると300円安くなるそうで、2300円が2000円で受けられるようです。オミクロン株が流行した時には、逆に郵送検査に切り替えようと思っていますが、今はまだ空いているので、かなり使いやすいです。

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