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【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#114)。

連日、過去最多の新規感染者数を更新しているため、数字を見ては溜息をついている人も多いかもしれませんが、『チダイズム』では、少しでも明るく前向きに最新情報をチェックし、皆さんと一緒にこの難局を乗り越えてまいりたいと思っております。選挙の取材を自粛しているため、もはや「コロナおじさん」になりつつありますが、まずは第6波を生き延びることを目標にしていますので、集めた情報を共有し、政治がどうあるべきだったのかを考えてまいりたいと思います。


■ 3本目のブースター接種で死亡回避95%

イギリスの「保険安全保障庁」が発表したところによると、3本目のブースター接種をすると、50歳以上のオミクロン株感染による死亡防止効果が95%に高まったそうです。2回接種半年後の死亡防止効果は約60%程度になるそうですが、3本目を打てば死亡を防げるということです。入院防止効果も高いので、高齢者の3本目のブースター接種が必須という形になりそうですが、ブースター接種の効果はモデルナの方が高く、入院防止効果はファイザーで接種直後が90%、10~14週後が75%。モデルナは接種から9週間は90~95%の入院防止効果があるとの結果が得られました。日本ではまだ3本目のブースター接種が遅れておりますが、やはり初期から提唱されている「ハンマー&ダンス」という考え方が効果的で、まずは「緊急事態宣言」を出し、高齢者への感染を防いでいる間に、3本目のブースター接種を急ぎ、医療の逼迫を抑えた状態で宣言を解除するという科学的な措置を取る必要があったのではないかと思います。今からでも可能ですが、現段階で既に毎日300人以上の死者が出ることを覚悟しなければならない状況になっていますので、「失策である」としか言いようがありません。


■ 今日から20日間の死亡者数2600人超か

現在、世界のオミクロン株による死者数は、「感染者数の0.4%」となっています。日本では自宅療養中に亡くなる方が出ていますので、実際はこれより多くなってしまう可能性もありますが、アメリカでは既にデルタ株より死者の数が多くなっており、日本でも同様の傾向が見られる可能性があります。亡くなる方が感染してから死亡するまでの平均は約20日。ただ、これはデルタ株以前のデータなので、実際にはもう少し早い可能性があり、実際には感染から死亡までが3~4日ぐらい早いような数字の挙動をしているように思えます。


■ 売れないのは「緊急事態宣言」のせいではない

既に全国各地で「マンボウ」が適用され、まもなく「緊急事態宣言」が発令されるかもしれない時に来ています。マンボウや緊急事態宣言のせいで、さっぱり売上が上がらない。そんな声が聞かれるかもしれませんが、実は、客が来ないのはマンボウや緊急事態宣言のせいではありません。これだけ多くの新規感染者数が出てしまうと、そもそも気軽に外食ができないし、飛行機や新幹線に乗って遊びに行くこともできません。せっかく「大人の休日倶楽部」に入っていても、雪の金閣寺を見るために京都に行こうという気にはならないのです。それは「マンボウ」「緊急事態宣言」が出ているからではなく、それ以前に新規感染者数がゲロを吐くほどヤバくなっているからなのです。マンボウが出る前からとっくに引きこもっているように、動きの遅い政府が何かをする前から、とっくに出かけていないのです。3本目のブースター接種が間に合っていない高齢者たちは、今まで以上にどこにも行かないという話です。この状態を少しでも脱するためにも、みんなで外出を控えるための意思疎通が必要であり、それが「緊急事態宣言」です。

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日本より先行してヤバいことになっていたアメリカでは、全米レストラン協会のデータで、88%のレストランが苦境に立たされていることが明らかになりました。約76%が3ヶ月前に比べて業績が悪化したと報告。それでも直近の過去数週間において開店時間の短縮や通用の営業日での休業を迫られたのは34%に過ぎず、大部分は「普通にヤバい」という話です。実際、街を歩いてみても、客の姿はほとんどありません。営業時間が短いから物理的に食事ができないのではなく、昼間やメシ時に行っても、居酒屋に限らずとも苦境に立たされている様子が見てとれます。これだけ感染者が増えているのに、マスクもしないでベラベラ喋ってしまうような客が来るかもしれないところでメシを食う気にはならないことでしょう。この儲からない状況を何の補償もなく続ける方がダメージが大きいと思うので、せめて補償をつけて休める状況を作るべきでしょう。特に、スナックやキャバクラといった業態には手厚く補償を出すべきです。


■ 3回目のワクチンの副反応が明らかに

岡山県倉敷市の川崎医科大が、ファイザー製ワクチンの3回目のブースター接種の副反応の中間報告を発表。ワクチンを接種した250人のデータをまとめたところ、副反応は以下のようになりました。

発熱:2回目31.2%→3回目36.0%
痛み:2回目82.8%→3回目72.4%
腫れ:2回目30.0%→3回目29.2%
赤み:2回目20.4%→3回目18.0%

発熱を起こす人は増えたものの、それ以外の症状については、若干下がっている傾向にありました。と言っても、相変わらず副反応は多いので、3回目は楽勝というわけではないのですが、だいたい「2回目と変わらない」と考えていいのではないかと思います。副反応が特別に大きくなっているわけではありませんが、こうしたデータをもっと揃えて安全を確認したいところです。


■ 韓国のワクチン戦略から得られる教訓

実は今、韓国ではオミクロン株の影響で感染者が大爆発しています。そうやって言うと、三度のメシより韓国の不幸が大好きなネトウヨの皆さんがフル勃起で喜んでしまうのですが、現実は、確かに韓国は感染が大爆発していて大変なことになっていると言えるのですが、それ以前に日本がぶっちぎりで厳しいことになっているため、韓国のトウガラシが甘く感じるくらい、日本のデータの激辛ぶりがエグいことになっています。

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しかし、僕たちは韓国のデータを注視し、教訓にする必要があると考えています。というのも、韓国は日本と異なり、3本目のブースター接種が猛烈な勢いで進んでおり、現在、国民の過半数が3本目のブースター接種済となっています。18歳以上に至っては59.5%、60歳以上は85.4%が既に3回目のブースター接種を終えているのです。それでこのグラフになっているのです。日本のグラフがエグすぎて、韓国のグラフがどうでもよくなってしまうかもしれませんが、韓国も「日本を追っている」というグラフに仕上がっています。これは何を意味しているかと言うと、3本目のブースター接種を終えても、感染はまったく止められないということです。

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4本目のブースター接種が進んでいるイスラエルを加えると、もはやケタ違い過ぎて、日本のグラフさえ見えなくなるレベルです。ワクチンは既に「重症化を防ぐためのもの」でしかなく、感染抑止には何の効果も発揮しないということを、改めて認識して行動しなければなりません。では、ワクチンの効果がない時にどうやって感染を止めるのか。こうなってしまっては仕方がありません。みんなが外出を控え、少しでも人と人との接触を控え、感染を止めていくしかないのです。このオミクロン株は、特に子どもです。18歳未満の子どもたちの接触を止めることが、このオミクロン株を抑え込むためのカギになっていると思います。


■ 全国の感染状況まとめ(1月29日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:3002人。1人死亡。札幌市は再陽性59人含む1632人。
青森県:368人。70代女性死亡。弘前管内158人。青森市48人。
岩手県:156人。盛岡市62人、奥州市17人。濃厚接触者7日で解放。
宮城県:554人。5つの高校で生徒11人、教職員1名が感染している。
秋田県:261人。秋田市102人、横手市58人、大館市25人。
山形県:170人。鶴岡市43人、酒田市35人、山形市32人。
福島県:448人。高齢の2人死亡。郡山市90人、いわき市89人。
茨城県:904人。幼稚園、小中学校、高校でクラスターが頻発している。
栃木県:708人。5日連続過去最多更新。さくら警察署で警官6人感染。
群馬県:1099人。3日連続最多。80代と100歳代の男女が死亡。
埼玉県:3827人。累計16万。さいたま市813人、川口市468人。
千葉県:3365人。病床使用率40%超。柏市は昨日363人だった。
東京都:1万7433人。病床使用率が48%。検査陽性率が34%超。
神奈川:8699人。県立循環器呼吸器病センターで患者・職員40人。
新潟県:486人。新潟市247人。医療従事者の濃厚接触者5日で解放。
富山県:229人。富山市112人、高岡市21人、小矢部市18人。
石川県:389人。6校の県立学校で感染。金沢市立学校は18校感染。
福井県:160人。学校関連が44人、幼稚園や保育園などが8人。
山梨県:358人。テレワークの影響で初めて転出より転入が多くなる。
長野県:591人。長野市169人。療養中の人が初めて5千人を超える。
岐阜県:815人。これまで60代以上とする入院基準を75歳に変更。
静岡県:1603人。沼津市や富士市などでコロナ病床が満床になる。
愛知県:5613人。5日連続過去最多。名古屋市内の児童施設2割休園。
三重県:632人。津市113人、鈴鹿市82人、四日市市80人。
滋賀県:752人。大津市213人、草津市88人、長浜市72人。
京都府:2754人。感染しても無症状者は8日目から療養解除とする。
大阪府:1万0383人。病床使用率61.6%。今日も菅直人FUCK!
兵庫県:4634人。大阪と兵庫で仲良く本日最多の死亡者数、各6人。
奈良県:772人。無観客ながら高校のサッカー大会は中止にならず。
和歌山:448人。2月に行われる予定のジュニア駅伝がコロナで中止。
鳥取県:143人。国の基準に従い、濃厚接触の医療従事者5日で解放。
島根県:68人。益田市で休校前に32人だった感染者が本日は4人に。
岡山県:877人。他の自治体で転入超過になる中、岡山はガッツリ転出。
広島県:1356人。福山市で感染が爆発しているが、小中学校で大爆発。
山口県:388人。岩国市の高齢者施設で12人、学校の部活で9人。
徳島県:163人。徳島が陥落したため、ダッシュボードの病床数が全滅。
香川県:331人。90代女性死亡。高松市170人、丸亀市32人。
愛媛県:357人。松山市204人、新居浜市56人、西条市30人。
高知県:186人。各地の保育園でクラスターが発生。マンボウせず。
福岡県:4949人。久留米市の中学校で32人。病床使用率約40%。
佐賀県:402人。上峰町のこども園感染、警察学校で14人自宅待機。
長崎県:668人佐世保市218人、長崎市191人。保育園で感染。
熊本県:1040人。10歳未満が最も多く162人。40歳以下で7割。
大分県:448人。別府市と大分市に宿泊療養施設を追加で開設。
宮崎県:397人。宮崎市176人、都城市72人。医療施設で12人。
鹿児島:483人。屋久島の児童施設でクラスターが発生している。
沖縄県:979人。米軍225人。米軍の外出制限は31日で終了。

日本全国の新規感染者数は、8万4934人でした。ここから推計される20日後の死亡者数は339人です。本日の死亡者数は39人でした。ピークを迎えるのは2月第1週から第2週にかけてで、僕たちが平穏な生活を過ごせるのは3月中旬頃ではないかという予測になっています。今のうちに家の中でできることを探しましょう。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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