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【選挙ウォッチャー】 内灘町議補選2025・分析レポート。

 1月14日告示、1月19日投票で、石川県の内灘町議補選が行われました。
 内灘町長選が行われるタイミングで、合わせて内灘町議補選が行われることになったのですが、ぶっちゃけた話、町議の話をされても全然ピンと来ないと思うので、一応、選挙の結果やそれぞれの主張についてはまとめておきますが、このレポートは「内灘町の被災地が今、どうなっているのか」を中心にまとめたいと思っています。

村島 誠  45 新 無所属
東度 長司 79 新 無所属
福島 誠一 61 新 無所属

 欠員1に対し、3人が立候補する選挙となり、そのうちの1人は前回の内灘町議選で全然票が取れずに落選していますので、今回もかなり厳しめの選挙になることが予想されております。
 個人的な想いとしては、ここで20代や30代の若者が「どいつもこいつもクソどもが全然仕事をしないから復興が進んでいないぞ、ボケ!」と言いながら血気盛んに立候補してほしいと思いますが、そんなレアな人間がいるはずもなく、やる気があるのかどうかが全然わからないオジサンたちが、のっぺりと立候補しているというのが現状です。
 つまり、内灘町長選や内灘町議補選を見る限り、内灘町でさえ、復興は全然進まないだろうと予想されます。そもそも被災者でもない僕が一番ブチギレているのが一番おかしいのです。




■ 内灘町議補選・選挙ボード解説動画


■ なぜ能登半島地震は復興しないのか

能登半島地震から1年後の内灘町の被災地の写真(明るさ調整以外はしていない)

 これは震災直後の写真ではありません。震災から1年経った2025年に内灘町長選や内灘町議補選があるということで、選挙を取材するために訪れた内灘町の被災地の様子です。明るさこそ調整していますが、斜めになった電柱は、けっしてフォトショップで加工したものではありません。
 実は、この場所は震災直後に訪れていますが、デコボコだった道路が舗装され直したこと以外、被災した家や電柱も含めて、ほとんど変わっていませんでした。いくつか解体工事が進むところがありましたが、それも1年経ってまだ更地になっていない状態です。これならカタツムリが仕事をした方が早いのではないかと思うほど、まったくもって復興はおろか、復旧すら進んでいないと言わざるを得ません。
 偶然にも、地元の町議と話をすることができ、どうして進んでいないのかを聞くことができましたが、簡単に言うと、町がお金を立て替えて先に動いてしまうと、本来、2%台の自己負担率でできるところを、町の全額負担になってしまう可能性があり、国の指針に従わざるを得ないために、遅々として復興が進まないということでした。
 要するに、復興するためにはお金が必要だが、そのお金をもらうためには国に従う以外になく、肝心の国にやる気がないもので、予算を待っていたら2年後とか3年後になってしまう。しかし、国を相手に大暴れするような政治家などいるはずもなく、復興住宅を作るにも「最短で令和9年ですね」と言われて、「ふざけるな!」ではなく「かしこまり!」で帰ってきてしまうため、復興はおろか、復旧すら進んでいないことがわかりました。

斜めのまま放置されてしまっている電柱を、どう処理するかがまだ決まっていない

 驚くべきことに、内灘町の被災地では、震災から1年経ってなお、まだ電柱が斜めに傾いています。これは非常に危険な状態です。あれほど大きな地震だったので、余震の可能性が完全に消えたわけではなく、また震度6ぐらいの大きな地震が来ても不思議ではありません。そうでなくても、台風や大雪に晒される可能性は全然あります。
 ましてや、電柱が倒れて下敷きになるリスクもありますが、電柱の下敷きにならなくても切れた電線で感電するリスクがあります。車のそれなりに走る道路になっているので、まずは「危険を取り除く」ということが、復旧の第一条件だと思いますが、震災から1年経っても「危険すら取り除かれていない状態」なので、これを「復興している」とは言い難いです。

斜めになった電柱は、あろうことか木材のつっかえ棒で支えられている

 場合によっては、自然に倒れてしまう可能性もあるわけですが、これを支えているのは、木のつっかえ棒です。震災から数週間後の応急処置としてならば、この状態でも仕方がないでしょう。しかし、道路の舗装だけは終わっていて、電柱に関してはそのままです。これでは車が走れるようになっただけで、復旧しているとは言えません。
 これが金沢市から車で20分ぐらいの、内灘町役場から数分圏内の中心地で起こっている出来事です。輪島市や珠洲市と比べて、面積は圧倒的に小さいし、まずは内灘町を完璧に復興させることで「能登半島は少しずつ元気になっています!」というメッセージを出せると思いますが、この状態で放置していながら、「能登半島地震の復興が全然進んでないぞ!」とツッコんだら、どこぞのボケナスどもが自信満々に「復興は進んでいますよ!」とホザいてくるのです。
 震災から1年経って、いまだに斜めになった電柱を木のつっかえ棒で支えて放置しているものを「復興できている」とは言いません。復旧すらできていないのに、「まるで政府が何もしていないみたいな言い方をしないでください」みたいなウザガラみをしてくるのです。百歩譲って、政府の人間がそれを言っているなら、「オマエもオマエで頑張ってるのか?」という話になりますが、特に何をしているわけでもないアホと情弱をこじらせた、うだつの上がらないクソのネット民どもがホザいているのですから、そんな奴らの言っていることは、まるでアテになりません。内灘町に行ってこい!
 ろくすっぽ予算をつけず、重機や職人が大阪万博に取られている状態のまま、誰一人として「この状態をどうにかしなきゃ!」と動く人間もいなければ、暴れる人間もいないのです。「危険の除去」すらできなくなっている今の日本は、完全に国力が衰えています。町長や町議すら、町の復興のために本気を出して取り組んでいるようには見えない現実。国から予算を取ってくるために、本来、地元の国会議員が大暴れしていなければならないはずなのですが、暴れたりはしません。静かに予算がつかず、そのまま放置されています。これでは人口は減るばかりで、いずれ能登半島全体が壊死してしまうことでしょう。


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