見出し画像

【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#113)。

連日、新規感染者数が恐ろしいほど伸びておりますが、これでもまだピークを迎える兆候が見られませんので、まだまだ我慢が必要です。オミクロン株の致命率は、海外の事例から0.4%ぐらいではないかと言われ、死亡者数は新規感染者数から20日ほど遅れて算出される計算なので、今から20日後の2月17日頃には、毎日320人くらいがお亡くなりになっているのではないかと推測されます。ただし、これは医療が保たれていることを前提にしているため、自宅放置死などが発生するようになると、その数はさらに多くなり、死亡超過として表れるようになります。参考までに、今から20日前を見てみると、1月8日の新規感染者数は8480人。その0.4%は33人になります。ちょうど計算通りになっていますので、医療崩壊が起こらなくても既に大変なことになっているんだということを多くの方に理解していただかなければなりません。


■ これからは「抗原定性検査」が中心になる

画像1

現在、岸田政権が進めているのは「PCR検査の拡充」ではなく、「抗原定性検査キットの大量生産」です。この1ヶ月以内に「PCR検査」を増やすことはできませんが、「抗原定性検査キット」なら急いで増やせるということで、岸田政権は「460万回分の在庫がある」とした上で、今後は検査キットの供給量を1日50万回分から80万回分に増やすとしています。つまり、検査のほとんどが「抗原定性検査キット」によるものだということになるのです。しかし、国立遺伝学研究所の川上浩一先生がまとめてくださった図を見ても分かる通り、抗原検査で感染を見極められる期間は限られていることに加え、それなりのウイルス量がなければ検出できない「精度の低いもの」であるため、かなりの見逃し(偽陰性)が生じると考えられます。どこぞのアホが「PCR検査で偽陽性になる確率」をガタガタとホザいていましたが、実は、PCR検査には偽陽性になる確率はほとんどなく、精度を心配するなら、本当は「抗原検査キット」の方がよっぽど精度が悪いという話になってくるのです。そして、検査の多くが抗原定性検査キットになってしまった場合、陽性率がかなり下がってしまい、本当は感染しているのに感染していないことになって、余計に多くの感染を広げてしまう可能性があり、ピークの山はさらに高く、そして、感染の拡大期間も長くなるのではないかと考えられます。もはや検査もしないで『みなし陽性』として、すべてセルフケアをさせられる時代なので、「検査をしているだけマシ」ということも言えるかもしれないのですが、今後、日本から出されるデータは実際の数より少ない感染者数になっていると考えられますので、そのつもりで行動していかなければリスクを回避できなくなります。


■ 「BA.2」の登場でピーク予測が難しくなった

テレビに出演している自称・国際政治学者のオバハンが、気分で自由に数字をイジれる予測シミュレーションの結果を発表するようになって、「2月上旬にはピークアウトするので緊急事態宣言は必要ない」という持論を大々的に展開するようになってしまいましたが、「BA.2」の登場で怪しくなっているのではないかと個人的には思っています。科学的根拠のある話ではありませんが、「バカの予想はだいたい外れるの法則」があるので、僕もオバハンがガタガタとホザき出す前は2月上旬くらいにピークを迎えるんじゃないかと思っていましたが、バカが大きな声で叫び始めると、ろくなことが起こらないので、ピークアウトするのが想像以上に遅くなり、より多くの人が感染し、より多くの人が亡くなるのではないかと考えるようになりました。

画像2

先日は「BA.2」に支配されたデンマークの惨状をお伝えしましたが、イスラエルでは「BA.2」の登場で、収束しかけたところで再拡大となり、感染者が激増してしまいました。ご存知の通り、イスラエルは既に「4本目のブースター接種」をキメているところです。それでこんなに感染者が拡大しているのですから、「BA.2」もワクチンは余裕で効かないと考えていいのではないでしょうか。西浦博教授が厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードに提出した資料では、「BA.2」の実効再生産数は、これまでのオミクロン株「BA.1」より18%高いとされています。デルタ株が登場した時にも「感染力が強い」と驚き、オミクロン株「BA.1」が登場した時にも「感染力がとても強い」と驚き、さらに感染力の強い「BA.2」が登場しているのですから、「もうええわ!」という話です。いずれにしても、日本では少しずつ「BA.2」への置き換わりが進んでいると思われ、より感染力が強くなっているという事実をもって、さらに新規感染者のピークが高まり、警戒しなければならない期間が長くなってしまう恐れがありますので、取り返しのつかないレベルの社会機能の停止を避けるためにも、今すぐに「全国一律の緊急事態宣言」が必要であるということだけは伝えておきたいと思います。


■ 「オミクロン株は軽症」の認識を改めるべき

新型コロナウイルスの画期的な治療法が見つかったと、イソジンを持って現れるアホが知事をしている国なので、「オミクロン株は軽症で済む」という楽観論が横行しておりますが、今こそ認識を改めるべき時が来ていると思います。百歩譲ってオミクロン株「BA.1」が軽症で済むものだったとしましょう。それでも2つの理由で、認識を改めるべきです。

① 今も重症化が深刻な「デルタ株」は残っていること。
② 新たに登場した「BA.2」の重症化リスクなどはわかっていないこと。

これだけ感染者が増えてしまうと行き渡らない可能性もありますが、日本はなぜか「パルスオキシメーターの貸し出し」だけは進んでいるので、本来なら、デルタ株で酸素不足に陥り、重症化の予兆を掴み、優先的に入院させて治療するということができたかもしれませんが、デルタ株が残っているのに軽症を前提としたセルフケアになっているので、「感染するのがオミクロン株とは限らない」という点で、「どうせ軽症だから大丈夫だ」という認識は改めるべきです。また、オミクロン株「BA.2」については、デンマークやイスラエルで置き換わりが起こり、全世界で置き換わる可能性があるということで注目されるようになりましたが、まだ特徴や毒性については不明な点が多いです。わからない理由の一つとしては、「BA.1」が進化して「BA.2」になったのではなく、「BA.1」とは違うルートで「BA.2」が誕生していることが挙げられます。名前が「1」「2」なだけで、変異が複数に及んでいるため、解析にはもう少し時間がかかります。もちろん、「BA.1」より弱毒である可能性もあるものの、強毒である可能性もあるため、危機管理の原則からすれば「強毒化していることを前提に行動する」というのが王道。やっぱり「侮ることなかれ」ということになるのです。


■ 全国の感染状況まとめ(1月28日版)

全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:2775人。4人死亡。函館市159人、釧路管内で130人。
青森県:383人弘前管内189人で過去最多。公共施設は休館に。
岩手県:137人。病床使用率39.3%。日毎にジワジワ病床埋まる。
宮城県:547人。仙台市が要請しているマンボウを村井知事が拒否。
秋田県:234人。感染者は想定の範囲内だとして知事がマンボウ拒否。
山形県:230人。鶴岡市で爆発111人、山形市40人、酒田市29人。
福島県:387人。福島から東京に引っ越す人がコロナ禍で過去最低に。
茨城県:983人。子どもの野球やサッカーを教える教室が相次ぎ休校に。
栃木県:618人。宇都宮市236人、足利市48人、鹿沼市48人。
群馬県:1015人。2人死亡。病床使用率54.4%、重症病床は5%。
埼玉県:4193人。立てこもり事件で亡くなった医師は訪問診療で奮闘。
千葉県:3745人。1月の小中学校の児童や教職員は4109人が感染。
東京都:1万7631人。4日連続。都立病院の看護師、自宅待機15人。
神奈川:6469人。キットなどで陽性になった自主療養が183件登録。
新潟県:549人。濃厚接触者を自分で連絡するため、企業の負担増える。
富山県:216人。児童福祉施設や学校、警察学校の寮などで集団感染。
石川県:362人。金沢市内の2つの病院で計8人、福祉施設でも感染。
福井県:213人。無料検査をPCRは1月末まで、抗原検査だけは延長。
山梨県:374人。笛吹市では試薬不足で、病院での外来PCR検査中止。
長野県:586人。長野市149人、松本市80人、安曇野市51人。
岐阜県:886人。病床使用率62.3%、宿泊療養使用率73.4%。
静岡県:1626人。生活に困窮する大学生らに独自の支援金を給付へ。
愛知県:5267人。名古屋の宿泊療養施設は一人暮らしで不安の人優先。
三重県:671人。津市127人、四日市市104人、鈴鹿市85人。
滋賀県:978人。3日連続で過去最多を更新するも、まだマンボウせず。
京都府:2065人。自己検査の結果を申告すればコロナ扱いを適用に。
大阪府:1万0013人。5人死亡。みなし陽性導入に保健所長は反対。
兵庫県:4342人。4日連続最多。5人死亡。BA.2の感染者も確認。
奈良県:1004人。奈良県版GoToトラベルクーポン、27日発売開始。
和歌山:595人。基礎疾患のある30代と80代の男性が死亡。
鳥取県:83人。飲食店の時短営業や協力金ばかりのマンボウは要請せず。
島根県:81人。5市町の部分休校をしている島根県で、感染者数が減る。
岡山県:845人。無料検査を2月から休止、ワクパケには無料検査継続。
広島県:1599人。4人死亡。1月だけで合計30人が死亡している。
山口県:347人。2人死亡。コロナ避け海のミニボートの事故が2倍。
徳島県:160人。原則宿泊療養を、自宅療養と宿泊療養を選択制にする。
香川県:342人。3月22日からモデルナの集団接種会場を開設する。
愛媛県:325人。松山市153人、新居浜市51人、西条市33人。
高知県:174人。幼稚園の休園や小中学校の休校が相次いでいる。
福岡県:3870人。4人死亡。福岡市2061人、久留米市266人。
佐賀県:468人。唐津市の小学校や老人ホームでクラスターが発生。
長崎県:575人。まだ検査はできるとして「みなし陽性」は採用しない。
熊本県:1123人。熊本市655人、八代市108人、合志市41人。
大分県:393人。なにげに県内の救急搬送困難事例が3週間で76件。
宮崎県:410人。累計1万人超え。およそ100人に1人がかかった。
鹿児島:632人。宿泊療養は原則として高齢者や疾患ある人の同居人に。
沖縄県:1073人。病床使用率70%超え。精神科でも集団感染。

日本全国の新規感染者数は、初めて8万人を超え、8万1811人になりました。致死率を0.4%と仮定した場合、約20日後の死者数は1日に327人と推計されます。本日の死亡者数は44人でした。現在の自宅療養者数は過去最多の26万人になりました。神奈川県では、無料の検査施設や検査キットで陽性が判明し、医療機関を受診せずに自宅療養する「自主療養」が183件登録があったということですが、「新規感染者数には計上しない」というアホアホルールにしてしまったため、実際の感染者数が分からなくなるデータがゴミの自治体です。見かけの数字を良くするためなら、実際の数字がわからなくなっても良いという非科学的カルト自治体なので、これから神奈川県では正確なピークアウトの予測すらできない状態になるでしょう。バカが政治家をすると、こうなります。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

バカを政治家にすると、どういうことが起こるのか。究極のバカを政治家にしてしまった日本で、どんなことが起こっているのかをまとめた本です。おかげさまで、全国の書店で良いところに置いていただいているようで、とっても嬉しいです。本屋さんで見かけましたら、せめて立ち読みでもいいから手に取ってみてください。面白かったら、ぜひ家でじっくり読んでいただければ幸いです。

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。