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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#325)。

 ついに「NHK党」が崩壊へのカウントダウンに入りました。
 6月5日に行われた松戸市長選では、供託金100万円を没収される覚悟で、同姓同名の山本太郎を投入。全国の都道府県選挙区で「得票率2%」のハードルを超えられるかどうかを最終確認したところ、得票率は1.16%となり、このままだと参院選の終わりとともに、N国党の終わりも迎えることになりました。

すっかりカルトの仲間入りをした山本太郎とドラえもんスーツの尊師と地蔵

 ポンジ・スキームで膨みまくった10億円以上の借金を返すには、各都道府県選挙区で得票率2%を上回ることが絶対条件。しかし、今、尊師・立花孝志が持っているカードは、「ガーシー砲」「30歳以上のセクシー女優さんを立候補させること」の2枚だけ。このショボさで巻き返せるとは到底思えないため、我々としては、ゆっくりと英国式アフタヌーンティーでも堪能しながら、スコーンを片手に見守るだけです。BGMにシューベルトでもかけましょうか。


■ 参政党に返り討ちにされた黒川敦彦

参政党に公開質問状を送ることで敵に塩を送った死神幹事長・黒川敦彦(引用元リンク

 なぜN国党が低迷しているのか。
 それは、あまりにやらかし過ぎて、そもそもN国党に人気がなくなってしまったことが一番の要因ではあるのですが、「参政党」の登場で、これまでN国党に投票してきた「アホの層」が、こぞって「参政党」に投票すると考えられているからです。
 参政党に入ってしまう票を、少しでもN国党に取り戻したい。
 そこで、死神幹事長の黒川敦彦は考えました。「参政党」にも突かれたら困るところはあるはずだ。この際、公開質問状を送って、大きな声で「オマエの政党、どないなっとんねーん!」とシバきあげておこう。
 ところが、これまで黒川敦彦がやろうと思ってできなかったことをすべて実現しているのが「参政党」なので、その能力は黒川敦彦より圧倒的に上でした。

黒川敦彦のせいでチャンネル桜での公開討論会を辞退すると発表した参政党(引用元リンク

 死神幹事長お得意の陰謀論に溢れた公開質問状を受け取った参政党は、すぐさま「チャンネル桜」で行われる予定だったNHK党、新党くにもり、参政党の3党の公開討論会をキャンセル。「このようなくだらない質問状を送ってくるということは、フェアな議論ができない」と言って、企画をぶち壊しました。
 新党くにもりと参政党で話をするのであれば、多少は有意義が何かを聞けるかもしれませんが、新党くにもりがNHK党のアホと話をしても、得られるものは何もないと思いますので、この企画は参政党の不参加によって激烈につまらなくなりました。すべては黒川敦彦が悪いんですけど。
 そもそも「チャンネル桜」「新党くにもり」の母体なので、参政党にとってはアウェイであるところに、NHK党が陰謀論に染まったアホの質問をしてくるとわかれば、そんなものにノコノコと出てやる筋合いはありませんので、「それなら出ない」という参政党の態度は、一定の支持を得られると思います。というか、今の参政党は何をやっても支持をしてもらえるぐらいに追い風が吹いています。

街頭演説の場で黒川敦彦の公開質問状に答える神谷宗幣さん(引用元リンク

 参政党が巧みだと思うのは、黒川敦彦のアホアホ質問状を、自分たちのコンテンツとして取り込んでいることです。黒川敦彦としては、参政党が無視をしても「都合の悪いことは答えないんだ!」のネガティブキャンペーンを張るつもりだったと思いますが、参政党は無視をするでもなく、自分たちの街頭演説でネタとして使い、それを切り抜いた動画を拡散します。こうして参政党を支持する人たちに「N国党の黒川敦彦という幹事長はアホだ」ということだけが伝わるようになっています。

 これまでも解説してきたように、「参政党」「つばさの党」に負けないくらいには陰謀論政党です。だから、「陰謀論vs陰謀論」みたいな対決になっているのですが、黒川敦彦のような者が攻撃を仕掛けた時に、しっかり返り討ちにするだけの能力を持ち、こうしている今も着実に国政政党になるべく準備が進められています。
 今回、黒川敦彦が「参政党」にアホの公開質問状を送り、返り討ちに遭って帰って来たことは、ますますN国党の票を失う結果になってしまったと思いますので、誰かにケンカを売る時には慎重にならなければならないということを、いまだ学んでいないことがよくわかります。


■ ガーシーが逮捕される可能性は逆に高まった

SKE48やNMB48の暴露も始めると宣言している東谷義和(ガーシーchより)

 尊師・立花孝志に誘われるがまま、NHK党の比例区から立候補することになった「ガーシー」こと東谷義和。芸能人のことは暴露をできるぐらいにいろいろ知っているようですが、50歳にもなって「世の中の仕組み」については何も知らないオジサンだったことがわかったので、この際、ちゃんと教えて差し上げたいと思います。
 尊師・立花孝志は、「国会議員になったら不逮捕特権がある」とプレゼンをして東谷義和を参院選に誘いました。確かに、国会議員は国会の会期中は逮捕されないという特権がありますが、会期が終わったら逮捕されることになるので、少しくらい延命したところで、あまり意味がありません。ついでに、国会で承認が得られれば逮捕はできます。NHK党がアホのカルト政党であることは与野党ともにご存知なので、東谷義和を逮捕するということになれば、浜田聡以外は全員賛成することでしょう。だから、逮捕されます。
 ちなみに、今度の参院選で東谷義和が当選する確率は、僕と長澤まさみちゃんが付き合う確率と同じくらいです。立花孝志は「99%勝てる」と豪語していますが、立花孝志はこれまで僕との裁判でも「99%勝てる」と豪語した末に敗訴しています。立花孝志が「99%勝てる」と言った時には、だいたい負けフラグです。
 なので、東谷義和が負ける確率は99%。勝てば官軍と言われる世界ではありますが、選挙で負ければ人生が変わります。僕は東谷義和が立花孝志と組んだことで、逮捕されるリスクが大幅に上がってしまったのではないかと心配でなりません。それは、尊師・立花孝志が言うような、芸能事務所の社長が岸田政権とつながっているからではありません。尊師・立花孝志がやらかしているからです。

 今、東谷義和が立花孝志と組んでやろうとしていることは、政見放送を使った暴露ネタです。東谷義和が個人でやっているYouTubeで暴露している分には、警察が重い腰を上げることはなかったことでしょう。しかし、4月24日に行われた石川県の参院補選のように、政見放送を使って暴露をするというのは、意味が大きく変わります。理由は、NHK党が「国政政党」だからです。
 これは「東谷義和が個人でやっている名誉毀損」ではなく、「NHK党という国政政党がやっている名誉毀損」であり、よりによって国政政党が、ランダムに狙った芸能人の暴露話をして名誉を傷つけるというのは、国家レベルの犯罪になってしまうのです。つまり、これは東谷義和個人の話ではありません。NHK党という国政政党(国家)の話になるのです。
 尊師・立花孝志は、まるで巨大な陰謀のように話すかもしれませんが、そんなことではありません。自分の立場をわきまえず、本来なら東谷義和が個人でやっていたことを「国家レベルの話」に引き上げてしまったことで、警察が動かざるを得なくなってしまったのではないかと思っています。
 そして、東谷義和は自分以上に警察にゲロるタイプの立花孝志と組んでしまいましたので、逮捕をされる可能性が逆に高まっているのではないかと思うのです。昔からそうなのですが、立花孝志というのは、仲間になってくれた奴に致命的なダメージを負わせる無能なのです。


■ 疑惑の渦中にある人物を擁立するNHK党

国際指名手配の噂について書かれた記事を引用リツイートする立花孝志(引用元リンク

 ガーシーに続き、警察から追われる立場にあるとされる男を、さらに擁立することに決めた尊師・立花孝志。2%を超えるためなら、たとえ犯罪歴が囁かれているような人物であっても、関係なく立候補させてくるモラルの無さです。昔からモラルがないことは知っていましたが、いよいよ「反社会的カルト集団」であることを隠さなくなってきました。
 ハロウィーンの時期に暴力団が子供たちにお菓子を配るように、どんな悪人だって、日頃から常に悪い人ではありません。自分を批判してくる者には名誉毀損で裁判を起こし、その人の名前や顔を勝手に晒して大騒ぎをした末に、まるで悪者のように扱うくせに、犯罪をしたのではないかという疑惑の人物には「ほんと穏やかで良い人ですよ」と言って、参院選に擁立してしまうのです。一体、どんなダブルスタンダードでしょうか。


■ N国党の山本太郎の嫁も立候補する新展開

N国党の山本太郎の嫁が沖縄県選挙区から立候補する新展開(引用元リンク

 堀江貴文の講演会に参加し、立花孝志に挨拶をした数日後から、N国党に参加するようになり、急速に洗脳されているN国党の山本太郎。とうとう沖縄県選挙区からは、山本太郎の嫁が立候補することになりました。
 もともと沖縄県選挙区からは、油山真也という元ヤクザの組長が立候補する計画でしたが、元ヤクザの組長は比例区に出した方が票を取れると判断したらしく、比例区に大抜擢。空いた椅子を山本貴平が立候補する準備に入っていましたが、急転直下、山本太郎の嫁を擁立することになりました。末永啓・末永友香梨の夫婦と同じく、こちらも夫婦でカルト入りです。

中二病をこじらせたツイートをしているN国党の山本太郎(引用元リンク

 N国党に入ると、なんだか強くなった気がしてしまうのか、今井絵理子さんに引用リツイートをかまし、「そちらのボスは総理ですか。OK。オレのボスは立花孝志だ。タイマン強いぞ」と言い出しました。こんなに痛い中二病のオッサンは滅多に見たことがありません。
 よく考えてください。岸田文雄総理は、自民党という日本一巨大な政党で総理大臣にまで上り詰めた男です。一方、尊師・立花孝志は「海老沢会長の右腕で、NHKの裏の金をすべて握ってきた」などと言っていますが、ただのホラッチョです。リアルの世界で総理大臣にのぼりつめた男と、お花が咲いた脳内で会長の右腕にのぼりつめた男では、まったく勝負になっていません。例えるならば、そちらのボスは井上尚弥、こちらのボスは畳の部屋で蛍光灯のヒモをパンチしながらシャドーボクシングをしているモテないデブです。同じリングにすら立てていません。
 しかし、堀江貴文が尊師・立花孝志のことを大絶賛するもので、N国党の山本太郎も「天才」だと信じて疑わないのです。この期に及んで気づかない奴は、とことん気づきません。しまいには「女子だろうが手加減はせぬ」とか言い出す始末です。恥ずかしいから、やめてくれよ!


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 参院選まで残り2週間を切り、皆さんに少しでも「NHK党」がアホの政党であることを知っていただこうと思い、連日、無料で最新の動向をお届けしております。

 こうしている間にも、N国党に入るはずだった票をごっそり持って行きそうな「参政党」が45都道府県選挙区すべてに候補者を立てると発表。比例区で2%を超えるのは絶望的なので、都道府県選挙区で2%を超えられるかが勝負になっているN国党にとって、これほどの打撃はありません。
 かねてから指摘している通り、もしN国党が2%以上の得票率を取れなかった場合、3年後の参院選で議席を獲得するためのアイディアもありませんので、消滅することはほぼ確実です。そうすると、いくら政党交付金が入ろうと、これからの3年で10億円以上の借金を返すことはできなくなってしまうので、取り付け騒ぎが起きることは確実です。もちろん、立花孝志に返済できるだけのお金はありませんので、これは国政政党がやらかした歴史的な消費者問題に発展する可能性があります。
 こうしたこともすべて指摘している本なので、まさに「予言書」のような仕上がりの「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」を、ぜひ参院選が終わるまでの間に読んでいただければ、これから起こることをより楽しく読んでいただけるのではないかと思います。

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