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【選挙ウォッチャー】 東京五輪と新型コロナウイルス(#13)。

 昨日は、全国の情弱さんから寄せられるクソリプに対し、一つずつ丁寧に解説するスタイルを採用したところ、「記事は読まない」と言いながらオラついてくるバカこそいましたが、ほとんど反論らしい反論はありませんでした。なので、「こいつは素晴らしい方法を編み出したぞ」ってなことで、今日も全国の情弱さんから送られたクソリプに、しっかりと解説をかましていくスタイルでお届けしていきたいと思います。


■ 中国と死者数で比べろ論

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 日本と中国を「感染者」のグラフで比較して死者数を語っているのがナンセンスだと主張する情弱さんがいましたので、日本と中国の死者数を比較するグラフをご覧いただくことにしましょう。

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  僕もあんまり死者数のグラフを熱心に見たことがなかったのですが、中国のグラフは大変興味深い仕上がりになっています。緑が日本、青が中国。言うまでもありませんが、武漢でたくさんの死者を出し、それから謎の壁がそそり立ってからは、ほぼ死者を出していないというのが中国のグラフです。
 一方、我らがニッポンは、第1波の時より第2波の時には若干死者を抑えられているのですが、第3波、第4波では高い山を作っており、基本的に感染者数と同じ動きをしています。死者数は感染者数から約20日程度遅れて推移しますので、第5波における死者が増えるのは「これから」ということになります。
 それで、中国の人口は約14億人、日本の人口は約1億2000万人。人口からして中国の方が10倍以上多いわけですが、死者の数は武漢でのパンデミックも含めて4636人。一方、日本は今日までに1万5000人を超えております。つまり、中国の3倍以上の死者が出ています。今回の第5波では、このまま自宅療養を続けるようなことになると「死亡超過」の数まで増えていくことになりますので、早く手を打たなければなりません。


■ 東日本大震災よりコロナの方が大変論

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 地震や原発事故より新型コロナウイルス対策の方が「経済活動を抑えなければならないので、回復が困難で大変である」という論をかましてくる情弱さんがいましたので、解説いたします。
 実は、新型コロナウイルスは流行するたびに「緊急事態宣言」を発出しなければならず、そのたびに経済を止めなければならないので、新型コロナウイルス対策は大変なんだと主張する人たちがいます。しかし、もしPCR検査をガッツリと回すことができれば、実は、「緊急事態宣言」を出すこともなかったし、経済を止めることもありませんでした。もし万が一、想定よりも感染者が多くて、経済を止めなければならなくなったとしても、部分的に1週間から2週間程度で終わり、ほとんどノーダメージに近い状態で、旅行にも行けたし、夏フェスにも行けたし、自由に買い物ができたし、何より東京五輪も存分に楽しめました。
 どうしてそんなことが可能なのか。
 PCR検査を鬼のようにぶん回すと、もれなく感染者がしっかり見つけられます。「もれなく」というのは、感染している人をほぼ全員見つけ出すことができるということです。感染者を見つけたら、あとは保護をするだけです。しっかり隔離をしてもらい、感染の連鎖を断ち切るのです。たったこれだけのことで感染者をほとんどゼロまで持って行くことができます。

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 感染者さえいなければ、カラオケもできるし、温泉にも入れるし、満員電車に乗ることにビクビクする必要がありません。限りなく日常に近い状態を取り戻すことができ、ワクチンの予約がなかなか取れなくて困るようなこともなかったことでしょう。
 もちろん、PCR検査を拡充しても、水際対策に失敗してしまうようなことはあるかもしれないので、たびたび自粛に協力しなければならない時があるかもしれませんが、何度も何度も終わりの見えない緊急事態宣言が出るようなことはないし、通常通りの営業ができているのだから、いろんなお店や会社に休業補償を出す必要もありません。要するに、コロナの波が来るたびに、いちいち緊急事態宣言を出して経済を止めなければならないという事態に陥っているのは、自民党のオッサンたちが「バカで無能だから」の一言です。
 ちなみに、民主党が政権を取っていたら、同じような失敗をしていなかったのかと言うと、僕は同じような失敗をしていたのではないかと思っています。ただ、今より何もしないということはなかっただろうと思うのです。
 理由は簡単です。もし民主党政権だったら、それこそ情弱のネトウヨおじさんたちが、民主党政権をボロクソに叩いていると思うので、何もしないわけにはいかないからです。ところがどっこい、今を見てください。これだけ何もしないのに、情弱のネトウヨおじさんたちは何を言っているのか。

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 コロナは経済活動を抑えなければならず、とっても難しいんだから、できなくても仕方がないだろうというクソ擁護です。しかし、さっきから言っているように、なぜ経済を止めなければならなくなってしまっているかと言ったら、「バカで無能だから」なので、何はともあれ、バカで無能のせいで人が死ぬのは耐えられません。コロナ禍に与党である自民党のことを、ちゃんと批判していかなければならないのです。


■ 保健所が大変だから5類に落とすべき論

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 今のところ、新型コロナウイルスが「2類感染症」に相当するため、保健所が一人ずつチェックして、体調が大丈夫なのか、濃厚接触者はいないのかなどを調べています。これが保健所の負担になっているという話をしているようなのですが、感染者が増えれば、当然、保健所の負担は増えます。これから人数が増えれば増えるほど、保健所がパンクしてしまうのではないかということも懸念されています。
 なので、さまざまな自治体でトレース班を分離したり、電話対応のスタッフを増員したりして、少しでも保健所の機能が止まらないように努力をしているところです。そして、感染者が増えて負担が増えるのは、病院も、救急車も、感染者を集計して報告する職員も同じです。保健所だけが負担を押し付けられているわけではないし、むしろ病院に代わって体調を尋ねたり、濃厚接触者となり得る人のPCR検査を進めたりしているのですから、感染や重症化を抑止する重要な役割を担い、すべての負担が病院に行くのを防いでいるとも言えます。
 もし、5類感染症相当に落とした場合、確かに保健所の仕事は一気になくなることが想定されますが、濃厚接触者を追いかける必要がなくなってしまいますので、感染は拡大します。また、感染者の報告が毎日である必要がなくなるため、日ごとの感染者がどういう推移になっているのかが分からなくなります。今は毎日のデータを見て「増えた」「減った」を判断できていますが、1週間に1回のざっくりとしたデータしか分からなくなります。
 ゆえに、保健所の機能が止まらないようにサポートすることが必要で、これは各自治体が取り組んでいるところです。だいたい「仕事が忙しいから仕事の一部を別の人にサポートしてもらおう」みたいな発想ではなく、そもそも「働くのをやめる」という発想の奴は、超ヤバいです。ちゃんと社会人として働けているのかどうかが心配になります。


■ デルタ株にはモデルナの方が効果があるかも

 これまで新型コロナウイルスに対しては、ファイザーとモデルナのmRNAワクチンが最も効果が高く、アストラゼネカがやや劣るというデータになっていましたが、デルタ株の感染予防効果については、モデルナの方が効果が高いとする研究結果を、アメリカの医療機関メイヨー・クリニックなどのチームが発表したといいます。
 ミネソタ州のワクチン接種者と非接種者の計7万7000人のデータを解析したところ、デルタ株の感染割合が70%に達した7月時点で、感染予防効果は、ファイザーが42%だったのに対し、モデルナは76%だったことが明らかになったのです。デルタ株が流行する前は、ファイザー76%、モデルナ86%ということで、そこまで大きな差ではありませんでしたが、デルタ株になって大きな差になってきたようです。ちなみに、重症化を防いだり、死亡リスクを減らすという本来の目的では、両社とも大きな差はないようです。
 そんなわけで、ファイザーとモデルナのどちらを選ぶかということを選択できる人はあまり多くないと思いますが、今、日本で広がっている新型コロナウイルスは、関東だと90%以上がデルタ株になっていますので、モデルナの方が効果が高いということになりそうです。
 ただし、順天堂大学の研究資料によると、副反応はモデルナの方が圧倒的に多く報告されており、37.5度以上の発熱は、ファイザーが38.1%なのに対し、モデルナは78.4%。倦怠感はファイザーが68.9%だったのに対し、モデルナは83.9%となっており、モデルナを打った人はそのほとんどに副反応が見られるということです。


■ ワクチン会社の株価は下がっている

 モデルナの方が感染予防に効くというニュースを受けて、モデルナの株はさぞかし上がっているのだろうと思ったら、実は、ファイザーもモデルナも株価が大暴落しており、6兆6000億円分ぐらいが吹っ飛んでしまったようです。
 どうしてこうなったのかと言うと、実は、ファイザーもモデルナも、アレルギー性皮膚炎や腎臓病といった新たな副反応が発生しているかもしれないということで、調査が始まったことが影響していました。緊急承認ということもあって、まだまだ明かされていない副反応があるらしく、副反応のリスクについては、しっかり知られる必要があります。
 ちなみに、韓国における異常反応の疑いがある事例の累積報告件数は、これまでに12万8612件。メーカーごとに見ると、アストラゼネカが0.68%、J&J(ヤンセン)が0.67%、モデルナが0.50%、ファイザーが0.28%となっており、副反応のリスクを考えるならファイザーが最も確率が低いということになりそうです。


■ モデルナアームは30代・40代女性に多い

 ワクチン接種後に腕が赤く腫れてしまう「モデルナアーム」と呼ばれる副反応について、厚生労働省の研究班は、30代・40代の女性に特に多くみられると発表しました。なぜか男性より女性に多く、しかも、年齢で言うと30代や40代に多いということです。
 モデルナアームは、1回目の接種後に、20代の女性で2.6%、30代の女性で8.1%、40代の女性で7.8%という割合で、食物アレルギーや喘息などとの関連性は見られなかったということです。ちなみに、このモデルナアームという副反応は、平均6日ほどで軽快していくことが多いということです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 こんなに無責任で頭の悪い話があるでしょうか。
 小池百合子都知事は、東京の新型コロナウイルスが「制御不能」な状態に陥っているとして、「自分の身は自分で守る段階」とホザき出しました。
 そもそも「制御不能」になってしまった原因は、デルタ株の感染力が非常に強いことが前々から知られていて、こんな時に東京五輪なんかを開催した日には、人々から警戒心を奪い、余計に感染が広がってしまうという警告を無視して、「こんな状況でオリンピックを開催するのは悲しいが、開催できなくなるのはもっと悲しい」と言って強行開催した結果です。
 それで「制御不能」になってしまったのならば、もう一度、制御できる状態に戻さなければならないわけですから、しっかり補償金を出し、より強いロックダウン(みんなで引きこもり)をお願いして、一刻も早く感染拡大を止めなければなりません。これもまた、遅くなれば遅くなるほどロックダウンの日数が長くなってしまうので、この瞬間にも決断をしなければなりません。遅くなれば遅くなるほど、人々が自粛しなければならない期間が長くなって、補償しなければならない金額が膨れ上がってしまうからです。
 これだけ感染が増えてしまっているのは、人々が頑張っていないからではありません。自分たちが感染を止めることよりも東京五輪の開催を優先してしまったツケが回っているだけなので、都民に「自分の身を守れ」と言うのではなく、身を守るための環境を整える仕事をしなければならないのです。最低最悪の都知事が、悪びれる様子もなく、これからも無責任な政治を展開しそうで恐ろしいです。

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