見出し画像

【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#153)。

 今年のお盆休みは、3年ぶりに行動制限がなかったということで、旅行や帰省を楽しんだ人も多いかもしれませんが、その代わりに感染を拡大しまったのではないかという懸念があります。
 2022年のニッポンはどうだったのか。いつしか、この記録を辿る人が現れるかもしれませんので、今日も新型コロナウイルスに関する最新情報をお届けするとともに、全国各地の記録を残します。この記録は、もしかすると2023年の全国の知事の評価をするのに役立つかもしれません。


■ サル痘に関する新たな知見

 新型コロナウイルスも大変気になるところですが、サル痘についても気になることがいくつかあると思います。ここ最近でわかってきた最新の知見をご紹介しておきます。

■ 【サル痘】世界で3万5000人が感染

 サル痘は現在、世界で約3万5000人が確認されており、そのほとんどがヨーロッパ、アメリカ大陸に集中しています。サル痘で亡くなった死者は12人となっており、致死率はそこまで高くはありませんが、体にアザのような跡が残るとされておりますので、あまり感染したくはありません。
 イギリスではサル痘の感染者が急増していましたが、5月以降は横ばいになり始めているということです。

■ 【サル痘】人から犬に感染する

 WHO(世界保健機関)は、8月17日に、サル痘がヒトから犬に感染することが初めて確認されたと発表しました。現段階では、犬からヒトに感染した例の報告はなく、また犬から別の犬に感染した例も報告されていないので、感染者が使用した衣類や寝具、タオルなどの布製品に触れないよう、また、感染者と犬が直接的に触れないようにすることが大切です。

■ 【サル痘】ニューヨーク州で非常事態宣言

 ニューヨーク州では、感染者が1300人に達し、アメリカの感染者の4分の1以上となったため、非常事態宣言を出しました。アメリカでは、デンマークのババリアン・ノルディック社製のサル痘予防ワクチン180万回分を追加供給することを発表しています。

■ 【サル痘】日本は天然痘ワクチンを接種する方針

 サル痘に特化したワクチンを打つアメリカに対し、日本は熊本県のワクチンメーカー「KMバイオロジクス」が作る天然痘ワクチンをサル痘対策として使用することを検討しており、8月2日に正式承認しました。
 厚生労働省や国立感染症研究所によると、天然痘ワクチンは、サル痘に対して85%の予防効果があるとして、患者に接触した後、4日以内の接種で発症予防効果が発生するとしています。なので、濃厚接触者となった可能性があった場合には、速やかにワクチンを打つことが推奨されます。
 なお、季節性インフルエンザのワクチンのように、あらかじめ接種していくようなタイプではなさそうなので、まだまだ安心ができません。天然痘ワクチンについては十分な量を備蓄しているということで、日本ではまだ流行していないことから、しばらく様子を見る時間があります。


■ ワクチン接種が有料化される動き

 アホが「2類を5類に」と大騒ぎしているせいで、今後、新型コロナウイルスのワクチン接種は有料化されることは、ほぼ避けられないのではないかと思います。「HER-SYS」がとってもクソなので、入力するのがベラボウな手間だということになり、とうとう全数把握をやめ、感染症の分類を2類から5類にすることが検討される中、8月19日の衆議院厚生労働委員会で加藤勝信厚生労働大臣は「慎重に検討する」としながらも、ちゃっかり有料化を明言しています。
 財務省によると、新型コロナウイルスのワクチンは、国が負担する購入費用や全国への配送料などを含めて1回あたり平均2700円。これとは別に医療機関に支払う接種費用が1回あたり3700円程度だというので、原価レベルで約6400円。実際にはもっと高くなることが予想されますが、このままの金額だとしても、今後は1本あたり1920円は自己負担になる計算です。おそらくワクチンを打つ人は激減することでしょう。


■ 「BA.2.76」が現れる

 中国では「BA.2.76」の感染力の強さに驚かされています。搭乗時間は4時間以上だったものの、全員がマスクを着用した状態で36人が感染してしまったといいます。また、N95マスクをつけていた子供も感染。これまでの新型コロナウイルスの中で最も感染力が高いのではないかと懸念されているのです。インドの比率では「BA.2.75」「BA2.76」は拮抗しており、感染力の強さが「BA.2.75」を上回るものなのかどうかは不明です。また、毒性などが解析されていないため、さらなるレポートを待つ必要があります。どうやら「BA.5」に感染しても、「BA.2.75」「BA.2.76」に再感染する可能性は否定できないため、僕たちにできることは、とにかくなるべく感染しないように気を付けるだけです。


■ 全国の感染状況まとめ(8月20日版)

 さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道:7590人。11月から新千歳-台北-シンガポール便運航再開。
青森県:2342人。弘前市749人、青森県486人、八戸市292人。
岩手県:1645人。発熱外来の患者急増で5時間待ち。一般外来に影響。
宮城県:4784人。仙台市2545人。対策強化宣言出しても高止まり。
秋田県:1823人。市立秋田総合病院が10月1日開院、内覧会は中止。
山形県:1999人。9月上旬に陽性者登録センター開業。無料検査延長。
福島県:3490人。いわき市867人、福島市483人。観光が影響か。
茨城県:4829人。ワクチン大規模接種会場、週4営業から週3に変更。
栃木県:2917人。生活困窮世帯に貸した県総額176億2800万円。
群馬県:2790人。富岡市がコロナ融資受けた中小事業者に5万円支給。
埼玉県:1万1496人。家族が陽性になり、公務控えた三好町長が感染。
千葉県:7892人。八千代市が発熱外来をする病院に最大40万円助成。
東京都:2万5277人。10歳未満、10代の男性らを含む23人死亡。
神奈川:1万1333人。自主検査で療養している人含め1万6262人。
新潟県:4002人。13日開設の陽性者登録センター登録申請伸び悩む。
富山県:2679人。8月23日までの富山アラートを9月6日まで延長。
石川県:2643人。金沢市1037人。県座長が全数把握見直しを提言。
福井県:1742人。福井市531人、鯖江市246人、越前市246人。
山梨県:1437人。感染者増えて救急車の搬送先が決まるまで3時間半。
長野県:3334人。県教育委員会は「部活は慎重に」と強い制限はせず。
岐阜県:4506人。1週間に県民1%が感染、教員や保育士に週1検査。
静岡県:7144人。病院協会会長が知事に感染者受け入れ病院拡大要望。
愛知県:1万7944人。病院で入浴やリハビリできず患者機能低下進む。
三重県:3867人。30代含む7人死亡。強化宣言を9月4日まで延期。
滋賀県:2872人。守山市長が19日に咳き込み、20日に陽性が判明。
京都府:5094人。足立病院に妊産婦サポートセンターが立ち上がった。
大阪府:2万3098人。現場逼迫訴えに知事「立ち位置の違い」と切捨。
兵庫県:1万1583人。累計80万人超。知事がセミが鳴く動画アップ。
奈良県:3086人。死者の3分の1は直接的なコロナ死ではないと報道。
和歌山:2334人。7月29日陽性の50代女性がBA.2.75軽症で回復。
鳥取県:1201人。平井知事を無視する米子市でノーマスク祭りを開催。
島根県:1175人。5人、5人、6人のクラスターすべてが高齢者施設。
岡山県:4399人。お盆明けの岡山市立病院の発熱外来が6時間待ちに。
広島県:6886人。広島市3183人、福山市1039人。5人が死亡。
山口県:2835人。高齢者中心8人死亡。BA.5株のシェア率が97%に。
徳島県:2296人。体調不良続出の末、阿波踊りの有名連25人が陽性。
香川県:2327人。モンスターバッシュという野外音楽フェス通常開催。
愛媛県:3236人。重症化リスクのある人のため、軽症者は日中診療を。
高知県:1738人。よさこい鳴子踊りで9人と26人の集団感染が判明。
福岡県:1万4995人。JR九州の運転士が今はビアガーデンに出向中。
佐賀県:2566人。検査数の入力が追い付かず、陽性率が97%になる。
長崎県:3655人。県医師会は「医療崩壊間近」だと悲鳴、知事に訴え。
熊本県:4256人。五木村のバンジージャンプ常設施設が2年ぶり再開。
大分県:2524人。入院中の20代が死亡するも、もともと事故で入院。
宮崎県:3036人。人口10万人あたりの新規感染者数では全国最多に。
鹿児島:4747人。桜島フェリー船員がコロナに感染し、減便の可能性。
沖縄県:3941人。高齢者施設に医療支援チームの派遣も、追いつかず。

 本日の日本全国の新規感染者数は25万3265人となりました。本日の死者数は254人となっております。大阪府28人、東京23人、愛知県17人、埼玉県15人、神奈川県15人、静岡県13人、千葉県12人などとなっています。
 徳島県では、8月12日~15日まで阿波踊りが開催されましたが、踊っていた25人が次々に発熱などを訴え、コロナ陽性になりました。さすがだと思ったのは「踊る阿呆に見る阿呆」なんて言葉がある阿波踊りなので、関係者が「踊る時以外はマスクの着用を徹底していたのに、どこでどうやって感染したのか分からない」と発言しており、マジモンの阿呆であることが判明しました。

 本日の東京都の新規感染者数は2万5277人となっておりますが、東京都と同じ人口に換算した場合、東京都よりマシなのは11道県しかなく、ほとんどの自治体が東京都よりも感染者数が深刻な状態にあります。
 そして、日本全国47都道府県すべてで感染している人が100人に1人以上いる状態にあると考えられるため、本日をもちまして、選挙の取材を自粛することになりました。


■ 沖縄県知事選の取材中止を検討する

 東京都や沖縄県の新規感染者数は少しずつ減ってきているのですが、それでも9月4日頃までに感染者が減ることは考えられませんし、飛行機に乗ることが非常に危険だと思われます。
 きょうび、鹿児島からフェリーで沖縄に行く人はそれほど多くないだろうと予想したのですが、夏休みのハイシーズンだということもあり、フェリーで移動する人が想像以上に多かったことから、ほとんど予約が埋まり、満席に近い状態であることがわかりました。1等客室や2等客室は当然のように埋まっており、飛行機1択となりました。
 ボーイング777の座席は212席。ジェットスターでも180席。少なくとも100人に2人以上は感染者が登場していると計算されるため、この状態で飛行機に乗ることは、非常に高い確率で感染することになりかねません。ましてや、沖縄は医療崩壊が起こっており、病院で診察してもらうことができないため、かなり頑張って飛行機に乗ることが予想されます。
 よって、今回の沖縄県知事選や沖縄統一地方選(名護市議選や宜野湾市議選など)は、取材を自粛することを本格検討し、その代わりに、本州をたっぷり取材することも視野に入れることになりました。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

  昨日、「全国47都道府県知事の新型コロナウイルス対策・一斉評価2022」がリリースされ、大好評となっております。通常670円のところをワンコインでお楽しみいただけるように500円にしております。
 3万5000文字以上のボリュームとなっておりますが、「知事は誰がやっても同じではない」ということがよくわかります。県民の命を救うために粉骨砕身で頑張る知事もいれば、まったく働かずに害悪になるようなアホアホ政策ばっかり発表するような無能もいます。あなたのお住まいの都道府県の知事が、どんな働きぶりをしているのか、ぜひチェックしてください。

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。