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【新型コロナウイルス】 危険厨の防護マニュアル・第1章。

今日から「新型コロナウイルス・危険厨の防護マニュアル」を7日連続でお届けしてまいります。これは7月頃に発売される予定の本の「原文」です。こうしている間にも情報は古くなっていて、新しい知見に基づいて修正しなければならない箇所が残っていたりするので、情報は常に更新してまいります。完成版は「本」でお届けいたしますので、7月まで待っていられないという方のために、noteで先行リリースするものであります。そのパートだけ読みたい方のために、部分売りもしておりますが、マガジンを買っていただいた方がお得であると思います。随時、修正をしていきますので、修正された時にはお知らせをするようにいたします。


■ はじめに

 2019年に中国・湖北省の武漢市から始まった新型コロナウイルスの世界的な流行。感染者は瞬く間に世界に広がり、日本でもすさまじい勢いで感染が拡大しています。新しいウイルスのため、ワクチンや特効薬、確固たる治療法は存在せず、対処療法をすることしかできません。世の中には「恐れる必要はない」と、自分が罹った時のことを想像できない人もいるようですが、薬も特効薬もなく、一定の確率で重症化してしまう未知のウイルスに罹りたい人なんて、そう滅多にいるはずがありません。人々が恐れるのは「当然のリアクション」であると考えます。
 今から9年前の2011年、福島第一原発事故が起こった時、私はすぐさま放射性物質が巻き起こす健康被害を懸念し、内部被曝を避けるために、さまざまな食品に含まれる放射性物質を測定し、ネット上で公表しました。2013年には『食べる? ~食品セシウム測定データ745~』(新評論)も発表し、マニアックな専門書としては異例のヒットとなりました。目に見えない放射性物質を気を付ける。当時は「安全厨」と呼ばれる、放射性物質なんてまったく気にしないという人たちにさんざんバカにされながら、私たちは日々、測定をすることでより正確なデータを知り、常に許容するのか許容しないのかを判断してきました。最初の頃は、なるべく健康被害を受ける人が少ない方がいいということで、ネットなどで注意喚起を呼び掛けてまいりましたが、注意を呼びかければ呼び掛けるほど「危険厨」と呼ばれる私たちは迫害され、その声が一般の方に届くことはありませんでした。今回の新型コロナウイルスでも、当時、「放射性物質を恐れる必要はない」と言っていた人たちが「新型コロナウイルスを恐れる必要はない」と主張しており、私たちが情報を発信すれば、また「社会の不安を煽っている」などと言われてしまうのです。しかし、これはけっして社会の不安を煽っているわけではありません。目に見えない敵との戦い方がわかれば、あとは粛々と地味な作業を続けるのみ。当たれば100万円が当たる宝くじならともかく、5分の1の確率で重症化し、後遺症の不安に悩まされ、40分の1の確率で死亡するというリスクしかない「貧乏くじ」を、あえて引きに行く選択肢なんて必要ないのです。多くの人は出かける時には玄関に鍵をかけると思うのです。鍵をかけなくても、家に泥棒が入る確率は新型コロナウイルスに罹る確率よりも低いかもしれません。ましてや、家に保管していた大切な財産は盗まれてしまうかもしれませんが、犯人に出くわさない限り、新型コロナウイルスのように命まで奪われてしまう確率はそれほど高くありません。それでも人は用心のために玄関に鍵をかけるのです。もし、あなたが玄関に鍵をかけるタイプの人であれば、新型コロナウイルスに罹ってしまうリスクに対し、ノーガード戦法を取るほどマヌケではないと思います。少なくとも、マスクをしたり、手を洗ったりするぐらいのことはしているはずです。ただ、どこまで気を付ければいいのかは難しいところであり、「危険厨」だった私はたびたび、いろんな人から「どうやって気を付けているの?」と聞かれます。それは私が気を付けるとなったら徹底的に気を付けるからなのですが、新型コロナウイルスに罹らないために、「みんなはどうしてるの?」というのは興味があるところだと思います。なので、新型コロナウイルス対策にはどのように取り組んでいるのか、その防護マニュアルを皆様に伝授したいと思っております。
 なお、あらかじめ書いておきますが、このたびの新型コロナウイルスについては、まだわかっていないことがたくさんあります。なので、既にエビデンスがあるものはエビデンスを示し、そうでないものは筆者による個人的な見解です。参考にする際には、くれぐれも自分の頭で考えて、良いと思うものは取り入れ、そうでないものはマネをしなくて良いと思います。また、私は医者ではありませんし、感染症の専門家でもありません。ただ身を守るために一生懸命な一般人です。医者もピンキリだし、感染症の専門家もピンキリだと思いますが、いざとなった時には専門家たちの言葉を参考にすることも大切かもしれません。これは放射性物質を取り込まないためにどうするべきかを考えていた「危険厨」が、新型コロナウイルスでもほとんど変わらないノウハウをお伝えするものです。これでもまだ甘いかもしれません。しかし、とにかく可能な限りの防護をすることで、少しでも感染する確率を下げて、何事もなく生き残りたいと思うのです。


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