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吟遊詩人K.
2022年2月11日 21:53
大樹が一本、立っている豊かな土壌のうえに──子供たちが集っても上が見えない若い女が腕を広げても抱きかかえられない大樹は根から葉脈から養分を吸い上げて白い、白い樹液を空に噴き上げる一面、空から降り注いだあと虹がかかるやがて大地のうえに樹液はしみこみ長い月日を乗り越え春の泥のなかからふくらみがいくつもの乳房が盛り上がり白い乳を吹き出すとめどなくこうして、子供を
トッシーズ
2021年11月18日 11:20
ロックンロールにひざまずきロックンロールに楯突いてロックンロールでがんじがらめロックンロールは絶対じゃないロックンロールですら相対的突き放すために切り離されるんじゃない真っ直ぐ絶妙な位置から放るため首から下はあとがない首から上はビンビンご満悦の猿とろけるような脱皮振り返る君を神聖化して踏み鳴らすホームで鎮静見せつけるために切り離されるんじゃない
カーター@学校で教わらない歴史
2021年11月13日 08:09
異国の街に辿り着いたら新しい服とボタンを探した想像力は人生のスパイス美しい世界の道しるべ虹のメロディが心を弾ませる自分の機嫌は自分でとるんだポケットの中には沢山の思い出いつだって笑顔を取り戻せるのさ懐かしい友達お世話になった人達命をつないでくれた人達僕は今日も明日も元気に生きてゆきます心の扉をノックしたなら新しい世界がすぐにやってくる素敵な未来は自分で望む宇宙はいつも答えてくれる虹
三谷乃亜
2021年10月7日 22:06
コツンとひと躓きよくあることさ、と波は歌うコツンともうひと躓き今日は忙しいね、と波は笑う冷たい汗をこっそり流しながらガタガタ道だと思ったらタイヤがボコボコだったらしいガッタンと躓き傾きだけど進まねばなるまいよ赤土にガソリンを流しながら気付いたら波は静かになっていて一ミリも動かない、塊になっていた
konohakareha
2021年6月27日 00:54
大好きと大嫌いの真ん中は 数学のグラフみたいに ゼロになれるのかな 大好きと大嫌いの真ん中は 空気みたいに あるようでない感じかな 大好きと大嫌いの真ん中は 海の底みたいに 知らないで居られたかな 大好きと大嫌いの真ん中は それとも 雨が降らないと虹が見られないのに似ているかな 大好きと大嫌いの真ん中は それとも お互いに喧嘩したりしているの
smook
2021年9月19日 20:10
ひとが好むもの悪の敗北悪魔がすすり泣きしている姿を見ることそしてその悪魔がこう叫ぶこと「あのひとを救ってあげてください!!」その瞬間に悪魔の姿は天使に変わり深淵から天高く舞い上がった最後の最後でわたしは自分のことから離れ誰かを救うことを願ったそれを叶えることができるのは深淵の悪魔たちではなくかみわたしの叫びと涙は舞い上がった天高くひとが好む
砂帆
2021年7月24日 22:26
あなたの流す涙と私の流す涙は何もかもが違っていてこれ以上自分を慰めるためだけの涙は流したくないのです誰かへの感謝の涙を流せるような「哀れ」などという言葉から一番遠いあなたのような人に 私はなりたい
Rio
2021年7月12日 17:35
可能性と安心の狭間のふもところころとならぶ屋根屋根雲の切れ間は無限と有限の間天井があれば人は眠れるが空が見えなければどこにもゆけぬ白鳥がわらった僕はこれでいいと思った雲がわらったセピアに閉じ込められて笑うあなたにこの空を見せたいと思うふかふかとした土の匂い、匂い雨が染み込んで、風がなでて、ぼくは背伸びをするそうすると太陽はぼくの背筋から入ってきて足元までびーん
mille(ミル)
2021年6月27日 07:48
教会の鐘が高らかに響きわたる聴衆は旗を掲(あ)げ、杯を掲(かか)げ、立ち上がるマラッカ海峡を発った旅人を待っていたやっと辿り着いたあなたは艶めいた沈着な戦士広場の真ん中はあなたのための場所日の沈む時間、全ての光があなたに集まっていく低く、低く、高く、刻む低く、低く、高く、のびるあなたの声、声、声恋しかったあなたの声鳥も、鹿も、狐も、寝床に戻らず丘に座っている街の灯(
ゆうこう
2021年6月19日 19:41
話をするって難しいよないざ話そうと思っても話せることは限られている僕が話したいことと君が話したいことの最大公約数がそのまんま僕たちの距離だ君と話したいことはこんなことじゃないんだって思いながらどうでもいい話をしちゃうんだよな話すことで変わって行ってしまう印象がある君が知っている僕は僕のほんの一部だし僕が知っている君もそうなんだろうな、と思ってる僕らお互いに知りすぎて
紙魚チョコ
2021年5月14日 21:56
色褪せた夢の上塗り24色じゃたりない色鉛筆と画用紙とあとは気の向くままに空の形もシャボン玉の色もお気に入りの靴もきみが描く世界が一番素敵だ
蓮沼明「長歌」歌人
2021年5月9日 20:36
【毎日投稿中】【感想】And other withered stumps of timeWere told upon the walls; staring formsLeaned out, leaning, hushing the room enclosed.それとは別の枯れた時間[現代]の切り株が語った壁の人物たちが こちらを見据え身を乗り出し 寄り掛かり 部屋を取り巻いてお静か
Maimo
2021年4月11日 23:16
Nobody helps meI know Cause I give them nothingBut I cannot stand without someone There’s no brave Such a poorDo you feel you’re on the same with me?I can’t see you
響月 光(きょうげつ こう) 詩人。小熊秀雄の「真実を語るに技術はいらない」、「りっぱとは下手な詩を書くことだ」等の言葉に触発され、詩を書き始める。私的な内容を極力避け、表現や技巧、雰囲気等に囚われない思想のある無骨な詩を追求している。
2021年4月4日 12:51
戯曲「クリスタル・グローブ」八・九八 朝の海岸(美里を除く全員が海岸の見える所に集まっている。夜が明け、金色に輝く陽光が全員を浮かび上がらせる。物陰で、天使に脱皮しつつある悪魔が様子を窺っている)理科教師 (怨霊粒子をポケットから取り出し、みんなに見せながら)こいつは、最後の一発だ。投げるか投げないかは美里さんの一言で決まっちまう。きっとそれが民主主義というやつさ。春子先生 ところで、